関信局清酒鑑評会優秀賞受賞!!
いやぁ、びっくりしました。なんと、第78回関東信越国税局酒類鑑評会で優秀賞を受賞しちゃったんです正直に言って、まさかこんなに早く賞をもらえるようになるとは思っていませんでした。片山酒造は私の父である先代社長の方針で、鑑評会には出さないというやり方でこの何十年もやってきました。バブル景気の頃はそれでもそこそこ売れていい時代も有ったんです。しかし年々観光客が減少し、それに伴って会社の売り上げも落ちていきました。5年前に不況の真っ只中で父が他界し、これからこの会社をどうやって経営していこうかと考えたとき、遠回りかもしれないけれども地道にお酒のレベルアップを図って行くのが一番と思いました。というか今がんばらなければこの会社に未来は無いという危機感でいっぱいでした。よその酒蔵がどんどんレベルアップしていく中でうちだけおいていかれるではないかと。そこで杜氏さんと相談して大吟醸で賞を目指そうということになりました。賞を目指すことには二つの意味が有るんです。売り上げにつながる事はもちろんですが、それを目指すことによって社員の意識変革を促し、最終的には片山酒造の酒全てがレベルアップするだろうと。私は叫びました。「よーし改革するぞー!」と。しかし、現実にはすぐにはうまくいかないんですね。永年染み付いた習慣を変えるってのは大変なんですよ。バブルでいい思いをしたその残像がなかなか消えないんですね。お客さんともいろいろありました。「お前じゃ話になんねぇから社長呼んで来い」なんて事もざらで、周りの人が全部敵に見えることもありました。ずいぶん痛い目にあったなぁ。今では笑い話ですが。そんなこんなで、今回うちの大吟醸が賞を取ったって事は私にとって本当にうれしい事なんです。一回ぐらい賞を取っただけでなにをそんなに大げさにって言われるかも知れませんが、これまでの苦労を考えるとこみ上げてくるものがあるんです。今日だけは大喜びしたいと思います。表彰式大吟醸柏盛杜氏を目指して修行中の弟ですこの賞状は宝物ですこれからもがんばりますので、日光の地酒「原酒柏盛」をよろしくお願いします。