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車筆太

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2007年05月16日
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カテゴリ:マンガ
 昨日、井浦秀夫『AV烈伝』の六巻を買ったんで、早速、読む。
 四、五巻飛ばしてますが、前後編に分かれた各人のセミドキュメンタリーの形式をとっているんで、問題ナシ。
 本巻では、日比野達郎、長崎みなみ、林由美香、カンパニー松尾、井浦秀夫の五人が掲載。最後の井浦は最終話です。
 相変わらず、乾いた明るい描線で、性の湿っぽさや淫靡さを前面に押し出すことなく、職業としてAVに関わる人々を描いてます。
 
 注目はやはり追悼特別編として描かれた林由美香。
 本編でも触れられているように、すでに井浦秀夫の『職業AV監督』や『由美香』で折に触れて登場はしていたものの、両作品はカンパニー松尾、平野勝之を中心に描いたもの。
 正面にすえて描かれるとあっては期待せずにはいられまい。
 
 さて、いきなり3ページ目に「36歳の若さだった」とあったり(正しくは、享年34歳)、前ニ作を読んでいるとタルイ箇所も在るものの、林由美香の人生を回想し、その生き方に迫る内容は素晴らしい。
 その特性から、ピンク映画に触れられてなかったりと不満もありますけど、必読。

 シリーズの本質からはズレるものの、本作を振り返りつつ、井浦のAV観を描いた最終話もなかなか面白い。

 それにしても、改めて読むと井浦秀夫って人物の特性を捉えるのが巧いなぁ。どことなく似てるんですよね、みんな。

 

 話は本作からズレるけれども、第一巻を買って、それ以来続巻を古本屋、ネットなど様々なところで探し続けていた異色作『少年の国』が単行本化されているのを、先ほど初めて知った。
 まさに奇跡。早々に買わねば。

  





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最終更新日  2007年05月16日 23時34分38秒
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