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車筆太

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2008年02月15日
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カテゴリ:マンガ
 周囲が花粉症で徐々にやられていくなか、鼻腔の丈夫な?唯一の生き残りだったのですが、ここのところの寒暖の差にあっさりとやられて、鼻がジュルジュルです。なんだか胃も痛い。
 
 それはさておき、すっかり忘れてしまっていた陽気幽平『ケケカカ物語とり小僧』について少しだけ覚書を。
 本書は兎月書房金銭面でもめて『墓場鬼太郎』をやめた水木しげるの代役として兎月が起用した竹内寛行版『墓場鬼太郎』11巻・12巻併録の『生の巻』『死の巻』、そして13巻併録の『地獄から戻った男』の三篇を収録している。
 
 陽気幽平については、本書の中でマニア諸氏が熱く語っているので、今更なにも加えるまでもないだろう。
 内容についても、直接読んでいただくのが一番手っ取り早く、原本が高価で読むこと能わず、僅か1050円で読めたことに至極感激している次第である。これだけでも買って損なし。
 『ミミズバーガー』DVD化にもひっくり返ったが、これもまた素晴らしい仕事です。また、装丁の凝り具合も素晴らしいです。

 そんな本書。
 好評なら陽気幽平作品集が出る可能性を示唆しているからなのか、少しばかり資料性としては乏しい側面もある。
 作品数の少ない陽気幽平なので、確認済みの作品ぐらいは全て紹介してもらいたかった。探し求め、確認し、まとめてリスト化する作業は、コレクターにとってはたまらなく楽しい時間ではあるけれども、この手の書籍としてまとめあげるならば、そこまでの目配せは欲しかった。
 
 別ペンネームに関しても、本多恒美、成田清、道化画人、左文字重太郎と記述するのではなく、作品ごとにまとめてもらいたかった。
 成田清、道化画人、左文字重太郎については、単発のペンネーム以外にあったのでしょうか?うーん、気になる。
 
 陽気幽平には、他にも轟一平、東邦プロダクションといったペンネームもある。
 轟一平名義は絵柄は陽気幽平ながら小奇麗すぎるので、合作・亜流の可能性もあるが、目の感じがそれっぽいので、少なくとも何らかの形で本人が関わっていたのは、間違いない。
 
 また、東邦プロダクション名義では多数の人物が主に時代劇(というより白土三平のパクリ)を描いており、陽気幽平もこの名義を使っているが、こちらは絵柄で一目瞭然。
 貸本には劇画工房、劇画集団、東京作画会、+画人会などのグループ名があるけれど、これはそれとは違い、覆面作家に近く、映画でいうところのアラン・スミシーみたいなものだと思われる。
 ただし、東邦図書出版から発行されているので、その意図は成立の初期、その後の展開をみてみないと正確には測りかねる。しかし、それだけの資料は今手元にないので、実名を用いず、東邦プロダクション名義で描いているという事実の指摘のみにとどめる。
 
 東邦プロダクション名義では宮腰義勝、小山春夫も描いていて、これには少し驚かされる。
 『宇宙少年ソラン』で知られる宮腰は後に劇画誌において「スタジオZ」名義でも描いていて、こういう形式には縁のある方のようだ。また、このスタジオZは、初期においては『劇画ヤング』の藪奇妖平のような特異な作家もいたようだが、後期においてはほとんど宮腰のプロダクション的な位置でしか使われなくなっている。
 
 さて、上にも書いたので、繰り返しになるが、巻末の陽気幽平作品紹介には初出の貸し本名が書かれておらず至極不便。
 なので、書いておく。
 
 「消えた森」     →兎月版『河童の三平』二巻
 「雪嶺の呪」     →『妖霊3』
 「おぶさりダルマ」  →『墓場鬼太郎14』
 「二面鬼」      →『呪いの砦』
 「首帰える」     →『火無し燈篭』  (目次では「首が帰る」)





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最終更新日  2008年02月16日 13時26分12秒
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