カテゴリ:TYPE-MOON
早速、朝9時から川崎で舞台中継挨拶版を観てきました。
この後、金沢に新幹線で移動するので、細かいところは後日まとめて記載します。とりあえず、全体の所感だけ。 とにかく、須藤監督をはじめとするスタッフの桜への愛に満ちた作品でした。 愛といっても、桜の奇麗な部分だけじゃなくて、彼女が抱え込んでいる暗い部分もしっかりと描かれていました。 それは自分の体への嫌悪とか、凛への愛憎入り混じった思いとか。 あるいは捕食される犠牲者たちへの無関心であったり、幼い頃から自分を苦しめ続けるこの世界への諦め(失望?)であったり。 一作目は士郎と桜の過去を丁寧に掘り下げていましたけど、二作目は桜の裏表をこれでもかと描き切ってました。 そして、桜の真実が明らかになるにつれて、「桜だけの正義の味方になる」と決めた士郎も追い詰められていきます。 幼少期に大災害ですべてを失った士郎にとって「正義の味方」は彼の人生そのものといっていい程、特別なもの。 それを目指すことの矛盾、虚しさ、辛さを突き付けられた上でそれでも信念を貫き続けたのが「UBW(TV版)」ですが、「HF(劇場版)」ではその自分の信念と自分にとって大切な存在(桜)、どちらを取るか選択を迫られ苦しむことになります。 だからこそ、私はHFが好きなんですが、今回の映画は私が原作をプレイしていた時に印象深かった士郎と桜の苦しみをしっかりと描いてくれていて、本当に満足です。 当然、第一章ではまだ控え目だった淫靡なシーンや陰惨なシーンも益々増えていき、「うわ、ここまでやってくれるの!?」と思わず、ニヤニヤしちゃいましたw 基本的には原作通り(イリヤや言峰のシーンが減ってる?ような気はしますけど)ですが、色々なアレンジがあってそれも中々味があってよかったです。詳しいところはまた後日。 とりあえず、藤ねぇ良い味だしてた。原作だとほとんど出番なくなっちゃうのに。 個人的に名シーンはいっぱいありましたが、教会から抜け出した桜が「帰るところ、どこにもなくなっちゃった」って雨の中で呟いているところに士郎がやって来るシーンで思わず、ほろりとしちゃいました。 やっぱり、Fate で一番好きなヒロインは桜だなぁ、私。 あと、ライブビューイングは良い文明。 中継ではありますが、映画の後に須藤監督や声優さん方のコメント、あと主題歌の Aimer さんを観れたのは初めてだったので感慨深いです。 編集版がBD特典についてきますけど、やっぱりリアルタイムに映画を見た後っていうのはまた違いますね~。 来年春公開予定の最終章もまた観に行けるといいな~。 新曲は映画見るまで聞かないようにしてたんですが……これはいい。 前作の曲も桜の心情を歌ってますが、今回の曲はまさに黒桜の為の曲って感じですね。ゾクゾクします。 ※1月13日追記 東京から金沢まで新幹線で2時間半。 その間、「I beg you」をループで聞き続けながら、映画のことを思い返していたんですが、とにかく名シーンが多くて。 あのシーンは、このシーンは等とずっと考えていたんですが、実家についてからパンフレット読んだら大体のシーンの意図について、須藤監督が解説されてました(笑) というわけで、映画についてはパンフレットおすすめです。特装版にはドラマCDもついてきますしね。 私の中で印象に残った点だけ、以下に記載します。解釈間違ってたらごめんなさい。 ***ここからネタバレの話増えます*** ■「壁を越えた」桜 映画を見ていた時に痛いほど伝わってきたのは、桜が自分の体を”穢れてる”と思ってること、対照的に士郎のことを”穢れなく美しい”と捉えていることでした。 PC版の時と同じ「私、処女じゃないんですよ」という雨の中での士郎への告白も強烈ですし、一緒に帰宅した後に「私を」と言いかけて結局先を言い出せず、「だめ、これ以上は。先輩を汚せないもの」と蹲って膝を抱える場面が本当に辛い。 見ているほうからすると、士郎も桜もお互いに愛し合ってるんだから、もうそこは甘えちゃえって思うんですけど、「士郎のことを穢してしまうから駄目だ」と自分でブレーキかけちゃうんですよ、桜は。 体内の蟲(映画だと雁夜おじさんに使われたのと同様の刻印虫の模様)の影響で魔力消耗が激しい桜は、何らかの形で他者から魔力供給を受けなくてはならず、本当は士郎と結ばれたいのですが、代わりに指先から血を吸わせてもらいます。 幼少期から続く蟲蔵での修行を通じ、桜は自分の心を押し殺し、すべてを諦めて我慢する"人形"になりました。辛すぎる現実で、自分の心が壊れてしまわないように。 でも後日、凛と士郎の会話を立ち聞きしてしまい、"自分と士郎だけの過去の思い出"が実は凛も知っていたことに動揺してしまう。 「これ以上、私から奪わないで」と物凄いショックを受け、その夜に自分から士郎の部屋を訪れて「抱いてください」と縋りつき、二人は結ばれることになります。 このあたり、パンフレットでは、須藤監督が「桜が壁を越えた」と表現されていて、なるほど、と唸らされました。 ずっと好きだった相手と結ばれて心に余裕ができた桜は「姉さん」と呼びかけて凛をきょどらせたり、士郎と床を共にして笑みを浮かべたり、本当に幸せそうで……見ているこっちが「ごちそうさまです」と手を合わせたくなるぐらい。 ただ、HFの悲しいところは、桜が士郎を愛すれば愛するほど、悲劇が加速していくというところ。 十年前、桜に埋め込まれた"聖杯の欠片"は彼女の想いが強くなったために機能し始め、"聖杯の影"という怪物を町に解き放つことになります(だから、他のルートでは登場せず、桜も話に関わってきません)。 極めつけは、間桐邸で錯乱した慎二に押し倒されたときに「大丈夫。いつも通り我慢すればいい。我慢して、我慢して、我慢して…」って自分に言い聞かせようとしちゃう場面。 そこで士郎の笑顔が脳裏を過って、ついに……あそこは慎二も桜も悲惨過ぎて、本当にやるせなかったです。誰が一番悪いんだと言われたら、間違いなく臓硯なんですが(苦笑) 桜は物語が始まった時点でアルトリアや凛よりもずっと士郎を好きなのに、自分が求めてはならないものだ、自分は遠くから彼を眺められればいい、と我慢している娘なんです。 そして、自分の想いを押し殺したまま、他のルート(FateやUBW)では他のヒロインに士郎を取られて、そのまま舞台からも退場してしまう。 このルートだけ桜が自分の想いに素直になってようやく士郎と結ばれることができるのに、彼女と士郎にとっては一番過酷な運命が待ち構えている……それがHFという物語です。 あと、"聖杯の影"が夜な夜な街を徘徊して人々を襲うシーン、原作では夢遊病みたいな表現だったので、ぼかした感じで再現するのかなと思ったら、まさかのメルヘン描写。 そこからギルガメッシュに呼びかけられた途端、一気に現実世界に引き戻された時の映像演出、最高でした。いやぁ、ufotable は相変わらず良い路地裏を描きますねぇ(白目) ■士郎の嗚咽 "聖杯の門"が桜であることを知ってしまった士郎が、「正義の味方」として眠っている桜に包丁を振り下ろそうとする。 でも、桜との思い出が過り、士郎は声を押し殺して嗚咽するのですが、彼が涙を流すのって多分、他のルートも含めてここだけじゃないでしょうか。(幼少期に切嗣の死を看取った時ぐらい?) 士郎は"一生懸命人間のふりをしているブリキのロボット"とでもいうべき存在で、どんなに辛くても苦しくても涙を流すことはないんです。 多分、それは彼の目指す「正義の味方」のとるべき行動だから。 それがどんなに困難で、どんなに無理なことだと突き付けられても、彼はそれをやってしまう。 だけど、HFはそうじゃない。 「正義の味方」として取るべき行動は決まってるのに、それを行うことができない。 だから、士郎は動けない。 眠っている桜を起こさないように、ただ、声を殺して泣くことしかできない。 本当は声をあげて叫びたいほどに苦しんでるのに。 「かつての自分を裏切るのか」と脳裏に響く声。それに対する、士郎の呟き。 第二章で、2番目に印象に残ってるシーンです。 士郎というキャラクターはかなり特殊で、UBW まで私もそこまで好きになれなかったのですが、HFでようやく好きになれました。 これだけのクオリティの映像作品として「十数年前に私が好きになった士郎」をちゃんと見れたのむっちゃ、嬉しい……でも、辛そう。 ■二人のアーチャー エミヤ「達者でな、遠坂」 エミヤのメインルートはUBWですが、HFでも真アサシンを圧倒したり、致命傷を負った士郎のために置き土産を残したりと大活躍。 イリヤを丁寧に降ろしたり、気絶した凛に優しく別れを告げるエミヤがもうね、最高に格好良い。 あと、エミヤは少ないながらも大事なセリフばかりで、第二章でもほとんど削られてなくってよかったです。 ギルガメッシュ「この我を、跪かせようとは!」 不意打ちで片足もぎ取られても焦り一つ見せずに激昂するギル。これは英雄王の風格……! 原作HFのギルは「やだ、死にたくない。やっと先輩が私を見てくれたのに」って瀕死の状態で泣いてる桜の首を無慈悲に斧で叩き落として止めを刺すも、蘇生した桜に不意打ちで捕食されて終わり、という大変短い出番でした。 このシーン、下手に長くしてしまうと台無しなので、映像化どうなるか不安だったのですが…… 蓋を開けてみたらギルの格好良さを損なわない、その上で桜の脅威をはっきり示せる中々のアレンジでしたね。 とりあえず、本日はここまで。残りは後日また追記します。 ■ヘラクレスvsアルトリアオルタ 魔力放出+斬撃だけで城の壁ごとヘラクレスを薙ぎ払うアルトリアオルタやばい。 一方、致命傷を負わされても即座に「十二の試練」の効果で再生、再起動するヘラクレスも凄い。なんか怪獣大決戦見てるような気分でした。 あの場面のアルトリアオルタは「聖杯からの無尽蔵の魔力供給+泥の影響でパワー特化状態」で、原作もかなり絶望感あったんですけど、ufotable さんが渾身の演出してくれた結果、物凄いことになってました。 元々、アルトリアがトップサーヴァントであることは認識してたんですけど、オルタの暴れっぷりはギルやカルナさん級ですね……。 ■もう一人の家族・藤ねぇ 原作の藤ねぇは中盤以降、ほとんど出番がなくなってしまいます。(タイガー道場のおかげで存在感は際立ってますが)。 第二章では聖杯化が進んで倒れた桜の様子を見るために駆けつけ、自分の存在が士郎を苦しめていることに悩む桜を励ましてくれます。 ここは原作にないシーンですが、藤ねぇは士郎と桜、二人にとって家族も同然。あの時の桜が一番会えて嬉しかったに違いありません。 私が感嘆したのは、ここで藤ねぇと桜の会話をイリヤに立ち聞きさせたことでした。 あの会話で、切嗣がイリヤに会おうと何度も外国に出かけていたことが彼女に伝わるようにしてる。 それを伝えるのが藤ねぇっていうのが、また完璧だなって。 尺の都合上、どうしてもイリヤ関係のイベント(衛宮邸訪問など)が削られていますが、うまくフォローしてるな、と劇場でワクワクしました。 ■声優さん方のお話 放映後、須藤監督との下屋さん、神谷さん、杉山さんの声優御三方が舞台に登場。 お話を聞きながら、下屋さんは本当「桜」だなぁとしみじみ。 それでも「私、処女じゃないんですよ」と士郎に告げるときの演技は大分思い悩まれたとのこと。ずっと慕ってた男にどんな気持ちでそれを告げたんだろう、と。 収録直前に原作の奈須さんと須藤監督を発見して思い切って相談されたそうで。お二人がどんな風に答えたのか気になるなぁ……。 下屋さんは HF ルートの台詞に関しては PS2 版で収録されてますけど、問題の台詞は PC 版だから、今まで演じる機会がなかったんですねぇ。 慎二役の神谷さんは「慎二は舞台の中心にいないから、意図的に Fate に関する余計な知識はずっといれないようにしていた」と語っていたのが印象的でした。 確かに慎二ってそういう役なんですよね。 士郎のことも、桜のことも、凛のことも、聖杯戦争のことも一面しか知らない。パンフレットのドラマCDもそんな感じでした。 その慎二を演じるに当たって余計な知識を入れないっていうのは、確かに重要なことだなぁと唸らされました。 なお、そんな神谷さんからすると士郎はやっぱり「よく分かんない奴」で、それを演じている杉山さんに「どんなふうに演じてんの?」と舞台裏で聞かれたとのこと。 それに対して杉山さんは「士郎は~」とスラスラ答えられたらしく、その辺の話を聞きながら、あぁやっぱり声優さんとキャラの関係って面白いなぁと、私は映画館でニヤニヤしてましたw ちなみにそんな声優さん方の会話を聞きながら、須藤監督は臓硯役の津嘉山さんの演技の凄さを思い浮かべてたそうです(笑) 残念ながら私は1月12日の9時の会しか聞けませんでしたけども、他にも色々な話題があったようなので、声優さんブログとか他の人の感想眺めてるの楽しいですノシ 浅川悠さん FateHF 第2章 舞台挨拶 1 【Fate】神谷浩史さんの間桐慎二ように役作りに徹底して演じられる声優さんたち尊敬する 【Fate】下屋則子さんの間桐桜のようにキャラに物凄く感情移入している声優さん 他にも色々と書きたいことが盛りだくさんなのですが、とりあえず週末2回目観てから追記しますー。 ※1月20日追記 ■これが本当のメドゥーサさんです! Fateルート(DEEN TV版)も UBWルート(ufotable TV版)もやられ役だった彼女が遂に本気に! 慎二がマスターの時はアルトリアにもエミヤにも一撃で倒されてしまう彼女ですが、桜がマスターに戻れば、ほらこの通り!! キュベレイ(石化の魔眼)+ブラッドフォートアンドロメダ(吸収結界)の合わせ技でエミヤも圧倒する大活躍。髪がのたうつ様がまさに「蛇」って感じで素敵でした。 その一方で、士郎と桜と一緒に食卓に並んで、ナイフとフォークで卵焼きを丁寧に食べてるシーンで思わずほっこり。 彼女は第三章でも大活躍ですが、彼女の日常をもっと見たい人はファンディスクの「hollow/ataraxia」をどうぞ。 フルボイスの PSVita 版もよし。濡れ場のある PC 版もよし。どっちも捨て難い。 ■もう一人のヒロイン・イリヤ 改めて、イリヤって美少女だなぁとしみじみ。 勿論、イリヤが可愛いのは周知の事実ですけども。 今回、洋服姿で居間のちゃぶ台に寝そべってるのを見て、なんかドキッとしました(笑) 「衛宮さんちの今日のごはん」で何度か見てる筈なんですけども、あっちは全体的にふんわりした映像だから気にならなかったのかな? 他にはアルトリアオルタとの戦いで、何度もヘラクレスに「バーサーカー!」って呼びかける姿が切ない。 至近距離からエクスカリバーの直撃を受けて遂に倒れたヘラクレスの姿を見て「やだ、やだよう」っていうところとかもうね……。 イリヤとヘラクレスには第三章でも重要な出番が残されてるので、来年春が楽しみです。 あと、HFルートのイリヤって士郎に対して全体的に優しいんですけど、これって「切嗣と違って、自分の愛する人を優先しようとしているから」なのかな。 別にマスター辞めたことは関係ないんです。実際、作品冒頭でマスター辞める選択をしても、イリヤは士郎を嬲り殺し(正座死)にしてるので。 →詳しくはこちら様をどうぞ(ネタバレ注意!) Fateシリーズ考察・雑感9 Fate/stay nightの全BAD END & DEAD ENDを検証してみた この辺り、イリヤも「自分を捨てて幸せに暮らしてた(とイリヤは思い込んでる)切嗣と士郎を殺したい程、憎んでるけど、切嗣には他の誰よりも家族を選んで迎えに来て欲しかったし、士郎がそれを選んでくれるのなら、応援してあげたい」という複雑な心情で……その辺も彼女の魅力の一つだと思うんですけど。 だから、切嗣がイリヤと再会しようとしていた事実を知ることができて、本当に良かった。 "ローレライ"のシーン、台詞は削られてしまいましたけど、笑みを浮かべて楽し気に口ずさむイリヤの姿に感無量です。映像だけでも残してくれて本当に良かった……! ■慎二の悲哀 先に言ってしまうと私、昔から慎二のことが嫌いです。 ネグレクトされた男が DV 夫になったような感じがしてどうにも……。 印象が少し変わったのは「hollow/ataraxia」でしたが、それでも HF ルートでの桜に対する言動が許せなくて。 そんな私ですが、今回の第二章では流石に同情を禁じ得ませんでした。そういう意味でも第二章は凄い。 まず、慎二に対する扱いの冷たさ。 魔術回路が途絶えてしまっていて魔術を行使できない慎二の目の前で、士郎が強化魔術を使って逆転する。 桜がマスターであり、慎二は仮のマスターに過ぎなかったことが明かされた後、彼が必死に喚いてもピントを合わせない。口元しか移さない。 その後も、彼が作成したマジックアイテム(魔力に反応?する小瓶)を使って、慎二の希望を打ち砕きます。 慎二が何度握りしめて無反応だったにも関わらず、桜が持つと一発で発光するという徹底ぶり。なんていうか脱帽です。 慎二も可哀そうなところは少なからずあるんです。 まず、間桐という魔術の名門に生まれたにもかかわらず、魔術回路が途絶えてしまってるために彼には才能がない。 でも、幼い彼は"魔術師である"ということに憧れを見出してしまった。 その為に魔術の勉強もしたし、努力して文武両道の秀才にもなりました。 ドラマCDでは他の生徒たちを手伝ったり、桜の勉強を見てあげたり、「自分は特別」「自分こそが間桐の正当な後継者」という思いを胸に頑張っていた姿がうかがえます。実際、彼は学校では秀才肌の人気者ですからね。 でも、彼が本当に望むものは初めから手に入らないものでした。 それでも必死に追い求め、「お前には無理だ」という残酷な真実を突き付けられる慎二。 学校で「分かってたさ!初めから、こんなの勤まりっこないってことぐらい!!」と喚く姿、 部屋で「なんで何も起こらないんだよ!」と激高しながらも小瓶を割れず泣きながら机を何度も叩く背中、 そして桜を押し倒して自分たちの関係を士郎にばらしてやろうかと泣きながら叫ぶ姿。 ここまで来ると、流石に慎二嫌いの私も同情せざるを得ませんでした……UBW ルート(TV 版)でギルは慎二を「道化」と評していましたが、改めてその意味を実感できた気がします。 今回のドラマCDは最後まで聞いた時、あー……って思わず呻いちゃいました。なんていうか、第二章を見終わるまでは絶対聞いちゃだめですね。そして、第二章見終わったら、早めに聞いてほしい。 ■最終章はトゥルーEND?ノーマルEND? ***ここから最終章に関するネタバレを含むため文字反転*** 2020年春公開予定に向けて現在制作中の最終章。 第1章、第2章の素晴らしさから、ただただ楽しみにしてます。1年で足りるの?という不安はありますが……。 そうなると気がかりなのは、果たしてトゥルーENDとノーマルENDのどちらが描かれるか、ということ。 個人的には是非トゥルーENDが見たいんですが、ノーマルENDが選ばれる可能性も十分あると思っています。理由は以下。 ・2014年のFate最新情報発表会で下屋さんの朗読した台詞がノーマルEND準拠 ・尺の都合上、HFルートでの言峰と士郎の会話が少なからず削られている ・ノーマルENDの美しさ 1点目は「約束の日を迎える為に、永く種を蒔き続ける。贖いの花。私の罪が赦されるまで、ここで春を待ちましょう」という台詞を既に告げている点。 劇場本予告ではないので、これは確定ではありません……確定ではありませんが、2014年の時点で「ノーマルENDで作ろう」というコンセプトだった可能性は十分にあります。 2点目はトゥルーENDの重要な要素の一つである"最後の言峰との殴り合い"にあたって気になる点です。 つまり、言峰に関する台詞が削られている分、言峰はラスボス枠ではなく、真アサシン戦で役割を終えるという可能性です。 士郎と桜の二人の関係に絞れば、言峰は"自分の信念の為に、アンリマユの出産を待望する恐ろしい男"であることを印象付けてフェードアウトしても成り立つからです。 3点目は大変難しいところ。 HF ルートの桜はすでに描かれているように罪のない人々を大量に惨殺しています。 そんな彼女を救うため、士郎はアーチャーから移植された腕("猛毒入りはぐれメタル"と評されるヤバい代物)を使い過ぎ、人格が限界を超えてしまいます。 結果、生き残った桜は罪悪感に苛まれながら、一人で士郎の帰宅を待ち続けます。何年も、何十年も――― これは、HF ルートの結末として凄くきれいにまとまってるんです。原作の奈須さんも初めはノーマル END しか考えてなかったと言ってますし。 ここまで容赦なく HF ルートを描いてきた須藤監督だからこそ、ノーマルENDを描いてもおかしくないかな、と。 しかし、昨日、第一章を見直し、今日、第二章を見てからはやっぱりトゥルーENDじゃないかなという気持ちも強くなってきました。 まず、言峰に関しては削られたとはいっても重要な台詞はきちんと残されてますし、何よりアルトリアやメドゥーサが「あの神父こそ警戒すべき」と言ってるんですね。 言峰をラスボスに据えて描く予定があるからこそ、この台詞が削られていないのではないか、と思います。 それに言峰に関しては同じ ufotable 制作の「Fate/Zero」できちんと過去を描いてるので、あまり気にしなくてもいいのかもしれませんし。 他にも、イリヤと士郎の絆や臓硯の結末などトゥルーENDには欠かせない要素が少なからず含まれていますので、そういう意味でもトゥルーENDじゃないかなと思います。 なにより、私がトゥルーENDを見たくて……たとえ、どんなに罪を背負っても、桜が独りで士郎を待ち続ける姿は見たくないなぁ……と思う今日この頃です。 ※こちらの動画も最終章に関する内容が含まれてるのでネタバレ注意 えー、そんなわけで今回の映画、大変満足しております。 書きたいことも十分に書き尽くしましたので、この辺で更新を終了します。 今はただただ最終章が楽しみです。1年また頑張ろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年01月26日 23時04分41秒
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