不動産仲介業でありながら、
いつも注目する視点を持って、
八重山を紹介して下さる、
私も注目しているH商事のHP。
石垣島の不動産仲介業者・H商事の、
島事情の日記からです!
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巷で騒がれている2007年問題。
きっと団塊の世代が一斉に定年退職を迎えることによって、
日本社会に生ずる様々な変化を総称して、こう呼ぶのだろうが、
60歳定年だからといってあわててリタイアしたりはしない石垣島社会にとってみれば、
あまり関係ないことなのかも知れないと思っていた。
ところが、あれは内地のことだから知~らない!
とばかりも言ってもいられないことが最近わかってきた。
地元不動産屋などという島社会にいると、ついつい八重山ベースの発想になってしまうけれど、
日本国標準から見た石垣島というのは、
日々内地から舞い込む問い合わせメール等からそれとなく感じることができる。
安くて良い土地物件ないですか~?との問い合わせに、
そうそう条件に合った物件というのは石垣島では多くないことから、
現在は石垣島移住ブームだから、あわてて石垣島に土地を求めなくても、
少し落ち着いてから探したら・・・
などと島の不動産屋らしいのんびりした受け答えをしていると、
そんなワケには行きませんよ、と若いお客さんたちから指摘されてしまうのです。
彼らの意識とすれば2007年になったら、
内地から定年退職後の移住組がこぞって南の島を目指すだろう。
そして、かなり裕福な層が石垣島の土地を求めてやってくるに違いない。
そうすると数少ない海の見える高台の土地などは、こうした方々に全て買われてしまうか、
値を釣りあげられてしまって、
現段階で預金のわずかな自分達が手に入れるチャンスは未来永劫奪われてしまう。
カミさんと立てた我が家の南の島楽園計画が2007年問題で水泡に帰してしまううう・・・!
と、そこまで悲観的ではないものの、新空港も決定したことだし、
今後、追い風として働くファクターの多い石垣島は今、
物件を求めないと手遅れになるという、
ある種、強迫観念的なものを伴って、
不動産を物色するバトルフィールドの様相を呈して来ているのではないかと、
ちょっと思ったりするのだ。
この2007年問題、本当に石垣島にとって深刻な問題なんだろうか。
問題なのだとすると嬉しい問題なのだろうか?困った問題なのだろうか?改めて考えてしまう。
大きな生産拠点もなく若い生産性の活躍の場がごく限られている石垣島では、
土地売買や年金生活者の生活で落す金で社会が潤ったほうが、
自然を破壊することも少なく理にかなっているのではないか?
その一方で、定年退職後の老人だけが妙に増えても社会の活力が奪われ、
内地の老人と地元の子供が多い中間層の居ない人口分布になってしまったら困るのではないか?
島全体としてはその辺りのバランスシートをよく吟味して、
舵取りをしてゆかないといけないのだろうが、
我々、不動産業界にその舵取り役ができるわけでも、権限があるわけでもないことから、
2007年問題によって高く買ってくれる退職組は当面、増加して、
若者たちの移住願望を遮る形になることは実際にあり得るというのが、
現時点での判断といえるのかも知れない。
やはり2007年問題は発生の原点は内地でも、
石垣島にとっても無関心ではいられない問題のようだ。