風の言魂

何かを注文する時、安いほうが良いに決まっている。
美味しいとか綺麗とか、大きいとか重いとか、
あらゆる基準の上で、高いか安いかならば、
経営者たるもの、安く済む方を選ぶべきだ。
しかし、そういうチョイスが苦手である。
というか、そういうチョイスの選択肢を多く調べるのが嫌いなのだ。

つい先日、店のエアコンを新しくするために相見積もりを取った。
これがまったくの数字違いで、良い人らしい片方の電気屋を切った。
これは仕方ない。
人柄で数万円の上乗せはできない。
お気軽な人間なので、最初の選択で決めてしまいがちな性格を、
まったく戒めないといけないと心に決めた・・・はずだった。

今日は店の伝票。
一冊100枚の束を通し番号を打って作ってもらう。
開店してしばらくして、知り合いにイラストを作ってもらい、
それを使って印刷してもらい現在にいたっている。
今回、在庫がなくなったので、
また作ってもらわねばならなくなった。
そして、最初に作ってもらった印刷所に頼もうかとした時、
奥さんが他の印刷所も調べたら? と言い出した。
別にいつもの事なのだからと思ったけれど、
やっぱりその意見に従って調べてみようと思った

何ケ所か電話帳でピックアップしてもらい、
なるべく近いところでと2～3ケ所に絞った。
1ケ所目は通し番号を入れられないと言われ×。
2ケ所目は色々話して、好感触。
そして3ケ所目は見つからず(汗)
奥さんはもっと見に行こうと言ったが、、
2ケ所目の数字が良くて、これに決めたかったので、
もう一度行って決めた。
以前やってもらってたところの約半額!!!
今まで何やってたんだろうと猛反省。
苦手だけれど、相見積もりは経営の鉄則なんだと胆に命じた。

そう考えると、注文した伝票を調子良く運んできた男の顔が、
憎たらしくなってくるから不思議だ。
高い金取りやがって・・・。
自分の不勉強を棚に置いて(爆)

そういえば、エアコンの見積もりで断ったほうから、
丁寧なFAXをいただいた。
2,3のアドバイスが書いてあって、心から感謝した。
電話で断ったら不機嫌にハイハイと切られる事もあるのに、
ああいう態度は、その時の人柄にも現れていた。
後から後悔させるぐらいの態度を取りたいものだ。