風色の本だな

風色の本だな

『絵本のよろこび』

 妖精と音符




私の中には優先順位があって、 ひそやかな趣味であるこのHPの更新は、あくまでも、余力で・・と考えています。

これからも、なかなか更新できないかもしれませんが、どうぞ皆さん見捨てずに、末永くお付き合いくださいね。(^_-)☆

さて、1月8日(木)は、今年に入って初めての、母子健康センターでの仕事でした。

市のブックスタート「絵本と子育て事業」の一環で、3ヶ月健診を終えた、44人のあかちゃんとお母さんたちに、2冊の絵本とお薦めの絵本のリストとメッセージをお届けしてきました。

残念ながら、今回はお父さんたちの姿が見えなかったなあ!

前回は、お父さんが上のお子さんも連れてこられて、「僕、読み聞かせやってますよ~!結構楽しんでます。」なんておっしゃて、頼もしくて、嬉しくなっちゃったんですけどね。

まず私は、お父さんやお母さんの愛や夢や希望に満ち溢れた、大切なあかちゃんの名前を呼びます。

あかちゃんに見つめられると、なんだか胸がキュンとします。私は、神様はすごいなあと思ってしまう。

だって、あかちゃんひとりひとりをこんなにも可愛らしく創るんだもの。

誰からも愛されるように・・・。誰からも守ってもらえるように・・・。

だけど、周りの大人たちの心に余裕がないと、そんな可愛らしささえも、見失ってしまうんですね。

子どもたちへの虐待が多発し、悲しい事件が後を断ちません。本当につらいことです。

ある意味では、そんな手探り状態で子育てをしているお父さんやお母さんたちを心から応援するのが、ブックスタートなんですよ。

「絵本を通して、あかちゃんと心と身体のスキンシップをしてくださいね」なんて言っていますが、この絵本タイムは、あかちゃんへの働きかけというより、あかちゃんの周りにいる大人たちのゆったりした豊かな楽しい時間にしていただきたいと思います。

そして、あかちゃんの可愛らしさを存分に実感する時間にしてほしい。

決して、「やらなければいけないこと」としてではなく、せっかくの貴重な時間を楽しんでほしい。

3ヶ月のあかちゃんでも、しっかり絵本に反応します。

お母さんたちも、我が子の反応にびっくりされます。


松谷みよ子さんの『いない いない ばあ』の作品の力はすごい!!

平山和子さんの『くだもの』は、実物そっくりなくだものが描かれ、次には、そのまま口に入れられるように丁寧に皮をむいたり、一口大に切られた状態で登場します。

そして、必ず「さあ、どうぞ!」という言葉が添えられます。

この「さあ、どうぞ!」という言葉がいいですね。

あかちゃんと過ごす日々の生活の中では、なかなか「さあ、どうぞ!」なんて言ってあげられないですもの。

絵本には、そうした豊かな言葉がたくさんあります。

なにより、「さあ、どうぞ!」と言っている自分が、なんともやさしい気持ちになれるのですから、言葉の力ってすばらしい!!


絵本のよろこび



 ◆『絵本のよろこび』 松居 直 著/NHK出版

絵本を読んで、幸せになろう!

NHK人間講座「絵本のよろこび」のテキストに手を加え、加筆されたものが、一冊の単行本になりました。

松居直さんが、名作絵本をカラーでたっぷり紹介していますよ。

絵本とは、言葉の涌き出てくる世界です。

絵本は子どもに生きる歓びを感じさせ、生きる力を与えます。

同時に大人をも生きかえらせてくれる言葉の泉です。

松居さんはいつもおっしゃっています。

「あなたの中に隠れひそんでいる“子ども”をできるだけ鮮明に思い出してください。それが子どもを見るときの大切な手がかりになります。」と・・・。

絵本は、大人になっていつの間にか見失っていたもの、感じなくなった気持ちに気づかせてくれますね。

 妖精と音符



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