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![]() その島は孤立を保ちつつも大陸に寄り添うように浮かんでいた。 島民の生活は基本的に自給自足。豊かとは言えないが、 誰もが穏やかな日々を送っていた。 ある時その島と大陸を結ぶ橋が出来ることになった。 いつしかその橋は、物資や食料、文化や先端医療など、 多くの利益をもたらす島には無くてはならない存在となった。 それに伴い島民の生活はだいぶ豊かになったが、 同時にその橋は多くの不利益をも運んできた。 疫病、産業廃棄物、島にはいなかった動植物、怪しい商い。 島民同士の繋がりは希薄となり、心の余裕もなくなっていった。 そして古き良き時代を知る島民が声を上げた時にはもう遅かった。 島民の生活は大陸に頼らざるを得ないものとなっていたのである。 携帯電話、インターネット、クレジットカード…。 便利なツールはどんどん増えてゆく。 それらは多くの利益をもたらすと同時に多くの不利益をもたらす。 そして、以前は無くても済んでいたものが無くてはならない存在となる。 良くも悪くも使うのは人間。それを忘れてはいけない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.02.11 23:02:20
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