リュ・シウォン「Ryu Siwon 2007 Live “With You”」
オレンジ色のウェーブが、さいたまスーパーアリーナを覆った。韓流スター、リュ・シウォンの甘い声とソフトな微笑み、そして華やかなしぐさに、日本のファンたちは彼のイメージカラーであるオレンジのペンライトを振って応えた。 23日午後6時、さいたまスーパーアリーナで「Ryu Siwon 2007 Live “With You”」が開かれた。日本の約1万7000人のファンたちで会場は興奮のるつぼと化した。 無理な練習スケジュールと休みのない公演日程のために激しい腰痛に苦しめられていたリュ・シウォン。それにもかかわらず、彼はファンのために最高のステージをプレゼントした。日本以外にも、アメリカや中国、台湾、シンガポールなど世界各国から約100人のファンが集まり、真のグローバルスターへ飛躍するステップとなった。 軽快なリズムの「眠る花」でオープニングを飾ったリュ・シウォンは、続いて自分が出演した人気ドラマ「美しき日々」の挿入曲「約束」と「Only One」、「ひまわりのRhapsody」など、日本で大ヒットした曲を熱唱した。もちろん、彼の最大のヒット曲「桜」も披露した。写真=アールスカンパニ また、今年一月に自殺した歌手ユニのために自ら作詞した追悼曲「なぜ……なぜ……(ウェ...ウェ...)」を韓国語で歌うと、熱く盛り上がっていた会場はしばし静粛な雰囲気となった。リュ・シウォンは、歌う前に先日天国で誕生日を迎えたユニに、「天国でいつも幸せに笑うことができるように」という内容の手紙を読み上げ、涙を見せた(涙を誘った)。 今回のコンサートで際立っていたのは、ダンス歌手としてのリュ・シウォンを再発見させたことだ。リズムに合わせて身体を動かす程度だった過去のダンスとは異なり、「BABYLON」では洗練されダンサーとしての実力を見せつけた。40人のダンサーとともにステージの中央までワイヤーを付けて登場し、軽妙なダンスを見せると、ファンたちの歓声は頂点に達した。写真=アールスカンパニ しかし、何と言っても今回のコンサートで最も傑出していたのは、誰も予想だにしなかった106人編成の女性オーケストラのサプライズ出演だ。4thアルバムのタイトル曲「With you」のミュージックビデオが流れる中、大規模なオーケストラが登場すると、観客からは驚きの声が漏れた。リュ・シウォンはオーケストラを106人編成にしたという理由について、自身がこだわりを持つ自分の誕生日(10月6日)にちなんだ数字(106)だと説明した。この日、リュ・シウォンは4thアルバム「With you」に収録された曲を中心に全28曲を、3時間半もの間休むことなしに歌うという、「鋼鉄のスタミナ」を見せた。 13日の神戸でのステージを皮切りに3回目の日本全国ツアーをスタートしたリュ・シウォンは、さいたま公演までの7公演で6万4000人を動員する大きな成果を上げている。「僕のおかげで良い視聴率を得ることができたので、また出演してほしい要請されました」 放送開始当初に5話スペシャルゲストで出演していたNHKドラマ「どんど晴れ」のクライマックスに、リュ・シウォンが再び友情出演することになった。 23日、公演に先立って行われた公式記者会見で、リュ・シウォンは「テレビ局側が、僕が出演したことでドラマの視聴率が10パーセントほど上がったと言っている。ドラマ終盤にももう一度出演して欲しいというリクエストがあったので喜んでOKした。放送終盤の8月に、もう一度出演する予定だ」と語った。「CDとコンサート活動はすべて日本だけで行います」 23日、公演に先立って行われた公式記者会見で、リュ・シウォンは「韓国ではずっと演技とバラエティー番組を中心に活動し、音楽活動はしない。日本では音楽活動とともにドラマでの活動の比重も少しずつ増やしていく。日本でファンたちに長い間支持され続けているサザンオールスターズやTUBEのようなエンターテイナーになりたい」という希望を明かした。 24日、リュ・シウォンはさいたまスーパーアリーナに満員の1万7000人を熱狂させ、13日から3都市7公演にわたって行われた「Ryu Siwon 2007 Live “With You”」の幕を閉じた。 23日とこの日がさいたまの公演だったが、それまでの神戸、名古屋の公演と異なる舞台演出を施していた。曲数もこれまでの24曲から28曲と増やし、さいたまだけのスペシャルとしてこれまで歌ったことのなかったドラマ「ウェディング」の挿入歌「トゥロオセヨ 僕の心の中へ」や「Maria」なども披露、大きな会場を埋め尽くしたファンを満足させた。 また、両日訪れるファンへのサービスか、衣装は23日はそれまでと異なる衣装を着用したが、この日は他会場で着用した衣装を身に着け、違った雰囲気で楽しませた。 過酷なリハーサルに続く連日の公演で、かなり疲労がたまり腰痛なども抱えながらのツアーだった。しかしこの日は最終公演ということで、まさに全力投球で、声もいつもより張りぎみの28曲のライブは延々3時間30分以上にも及んだ。終盤には疲れも見せたが、ファンの声援に力を振り絞り、最後を涙ではなく、大きな笑顔で締めくくった。リュ・シウォンの成長と自信を垣間見ることができた時間だった。 この日会場には、ツアータイトルで最新アルバムのタイトル曲である“With You”のMVを撮った映画監督イ・ジェハンや同MVに出演した新人女優のハン・チェア、友人でラッパーのキム・ジンピョほか韓国からのゲストが多数来場。このほか、リュ・シウォンの楽曲を多く手がけ、プロデュースも行うなど親交の深いチューブの前田亘輝、春畑道哉も駆けつけ、最後までファンと共に楽しんでいた。 なお、リュ・シウォンはこれまでの公演で、10月からの映画撮影に入ることを発表していたが、23日に自身が出演したNHKドラマ「どんど晴れ」のキャスト、スタッフを招待し、その紹介の際に、夏ごろ同ドラマに再度特別出演することが決まったことを発表した。 さいたま=ソ・ジュヨン記者スポーツ朝鮮/朝鮮日報JNS