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![]() ![]() ![]() ![]() 和白干潟 <作品>「こころ」 ・1914.4~1914.8月1日脱稿。新聞に発表された。 ・あまり気が進まない作品。(教授弁) ・テーマが平凡ではないか。エゴのとらえ方。 ・聖書・・・現れているテーマ。新しいものではない。新鮮さがないという疑問。 ・エゴだけをテーマにしたのかどうか。当然、それ以外に何かあるか。 ・人間の「こころ」とは? 「利己心」・・・「不可思議」のテーマでありスタートラインでもある。 ・乃木の殉死の問題に漱石は、関心を持っている。 ・歪な円を描いて散歩をする。長い散歩の間、その時の私は「K」のことを考えなかった。 ・作中で、利己心だけを言っているのではない。不可思議がある。 ・利己心は、たちが悪い。自分も他人をも傷付ける。無意識に触れている。漱石はまだ、のちのフロイトの「リビドー」の概念を知らない。 ・妻の名前。「静」は乃木夫人の名前でもある。乃木の殉死をどう考えていたか。 ・「親鸞」のこと。演「模倣と独立」。 ・罪を犯しても、「あること」をすれば許される。 ・ありのままをありのままに描くことで清められる。浄化される。 ・「あの乃木さんの死というものは至誠より出たものである。・・・」漱石は乃木を認めていた。 ・インデペンデント。 ・先生の遺書・・・「先生と私」「両親と私」「先生と遺書」。新聞と単行本には編集の違いがある。 ・漱石がどう考えていたか。江口渙著「漱石山房」より。(レジュメ引用)。 ・キップリング「園丁」・・・聖書。園丁はイエスのこと。ヨハネ伝第20章。園丁が現れると怪しくなる。 ・「死神」・・・お前はまたここへやってくる。 ・死んだ「K」が私を招いている。死んで終わりではない。影法師のような「K」は、潜んでいる。近世の怪談。近代小説だけの側面だけではない。モダンだけではない。主人公に付き纏って離れない。 ・長谷川如是閑と橋川」文三・・・明治人とは? ・明治は「西南の役」(明治10年)のあとに始まっているという考えを漱石は持っていた。漱石は自分のことを「明治人」ではないといっている。明治10年が明治元年である。その前に自分は生まれた。 ・Kは坊さん。やたら死にたがっていた。「西郷と月照」西郷も同じ。先生とK=西郷と月照に重なる。責任の取り方。心中未遂の西郷。 ・Kは死後も、先生の中では生きている。「祟られている」。古風・・・明治の精神が包含されている。自由と独立と己に満ちた現代・・・明治ではない。 ・殉死は明治の思想ではない。明治はよく分からない。明治の精神は明らかではない。 ・先生・・・明治の精神ではない。 ・「こころ」・・・コンセプトが明解ではない。 ・「散歩」の場面が重要。重要な話をする。歩きながら話す場面が重要。歩くというシュチュエーションを使う。 ・「永日小品」・・・ 金 ・ こころが、テーマである。 ・「門」叔父と甥の関係。 ・「連想すること」がポイントであり重要。 ・「こころ」と「明暗」の相違。 ・青年が、後の世を生きていくことが抜けている。 ・柄谷行人 ・「不可思議な私」。予測がつかないことをする。予防ができない。読者がいるのであまり暗くは描けない。実は暗い。漱石の人間に対する考えは暗い。自分でも予測不可能なものとして人間を考えている。 ・相手の「心」が読めない・・Kのこと。それは怖いことでもある。相手が死ぬとは思わなかった。 ・Kの死んだ理由。本当はどうかわからない。 ・「作品」・・・こんなことで死んでしまうのか。他に理由があるかも知れない。単純ではない。自殺心理は分からない。「自殺者が死に至る径路」がある。 ・どうしても「釈然とはしない思い」がある。不可思議なところが人間にはある。 ・漱石の拘り。 ・親鸞のキーワードが「不可思議」。 ・不可思議な私・・・生まれ育つ時代と性格。環境。 ・猜疑心が強い男。蛇のような男。 ・山崎正和「淋しい人間」。先生は、伯父に対するものは邪推ではないか。本当のことは分からない。疑い深い。 ・正直過ぎた自分・・・との矛盾。正直ではない。 ・性格悲劇。 ・正確にものが見えないのではないか。正直なのかそうでないのか分からない。作品の中でも混乱している。 ・夫人・・・ごろりと変化する。急に変わるこころ。大岡昇平・・・「変化」を指摘。相手がだれかによって変わるか。 ・奥さんが気づかない。肝心なことを話さない。 ・先生と妻との関係。 ・ミステリー仕立てがある。隠したいというのと打ち明けたいという気持ち。「天の邪鬼」。矛盾が理解できる。 ・先生は女性に固定観念を持っている。そのまま信じることはできない。 ・実は不可思議をテーマにしている。明確に「心」を描いていない。 ・明治元年に漱石は生まれた。三島も昭和元年生まれた。特別の感情があるかも知れない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.01.03 16:05:18
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