コトノハ~慧真館~

2008/11/22(土)23:07

自学自習ができない人間生産工場

塾長の教育論(271)

究極の勉強スタイルは『自学自習』に尽きる。どんなカリスマ先生に習ったとしても、どんな有名予備校に行ったとしても、自学自習ができる子には到底勝てない。 我々のような塾というところは、一歩間違えば『自学自習ができない人間』を大量に生産してしまうところになる。 「塾で勉強するから、家では勉強しなくていい」 「塾に行っているから大丈夫」 「塾でやってくれるから自分でやらなくてもいい」 何でもかんでも塾に甘え、塾に頼り、塾に依存する。塾慣れすればするほど、誰かに管理され誰かに指示されながら勉強することに慣れてしまい、自分でモノを考え勉強できなくなってしまう。 高校受験の時に塾に入り浸りになって勉強し、やっと志望校に合格できた高校生が、高校で落ちぶれてしまうことがある。 入学した高校のレベルが高すぎたとか、そんなことではない。今までの学習をすべて塾に頼っていたから、自分でどのように勉強していいのか分からないのだ。もしくは、誰かの管理下で勉強することに慣れてしまい、誰にも管理されなくなると、途端に勉強しなくなってしまうのだ。 自分の塾が『自学自習ができない人間』大量生産工場になってしまったとき、私は塾の看板を下ろし、塾をたたもうと思う。 志望校に合格するとか、成績を上げることは大切なことだ。しかしそれだけに邁進してしまうと、本当に子どもにとって大切なことを見失ってしまう。 本当に大切なことは、子どもたちを自学自習ができる人間にすること。それさえできれば、塾を卒業した後もしっかりと自分の足で生きていける。 そのことを、少し見失いかけていた気がする。目先の試験や受験に目をとられ過ぎて、自分がこの塾を立ち上げた本当の目的を見失いかけていた。 もっと『自学自習』に特化して、もっともっと尖っていかなければいけない。この辺の他の大手塾と同じような『自学自習ができない人間大量生産工場』になるところだった。 危ない危ない。 でもちゃんと気付けて良かった。

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