コーチングとメンタリング
昨夜、台風17号が豊橋付近に上陸し、猛烈な風が吹きましたが、今朝は台風一過の爽やかな秋空が広がり、過ごしやすい1日でした。 台風の被害も畑の野菜(ナス、オクラ、ゴーヤ)以外はほとんどなく、ホッとしました。今日から10メートル余の高さのある「松の木」の剪定を開始しました。 さて、賢ちゃんは今年に入ってから「メンタリング」について学ぶ機会を得て、また一つ視野を広げることができました。--- メンタリングとは、自立型人間を育てるための「人財育成法」であり、育てる側の人をメンターと言い、育てられる側をメンティーと呼びます。 メンタリングでは、「人は皆、善人ばかり」という「性善説」に立っていて、人は全員「人のお役に立ちたい」という遺伝子(DNA)を生まれながらに持っている、と考えます。 ですから、善人と思えないような人は、たまたまこのDNAのスイッチがOFFになっているだけだという認識なのです。 メンターは、組織を丸ごと引っ張っていくヒーロー型のリーダーではなく、組織の中の個人を引っ張り上げる支援者なのです。 メンターとは「相手の持つ能力を最大限に発揮させる、支援のできる人」を言い、メンターの3つの行動基準は「見本」「信頼」「支援」です。 見本とは、「相手を本気にしたければ、自分が本気になっている姿を見せることである」という概念で「メンティーから、あの人みたいな生き方がしたいと、尊敬を受ける」ような生きざまを見せることです。 信頼とは、「相手が、自分の思う通り動かなくとも、成果・結果を出さなくとも、相手の全てを受け入れる」ことであり、その反対語として「期待」を置いています。期待とは「相手を自分の思い通りにコントロールしたいという思い」と定義しています。 つまり、相手に期待することなく、あるがままを丸ごと受け入れる事が信頼であり、相手を信頼するには、「勇気」だけが必要なのです。 支援とは、「身近にいて励まし続けること」を言い、具体的にはメンティーの状況に合わせて三つのボール(ティーチング、カウンセリング、コーチング)を投げ分けることのできる人をメンターと言っています。--- これは、賢ちゃんが学んできたコーチングの概念とほとんど同じだと感じました。--- コーチは相手(依頼者)をクライアントと呼び、クライアント(個人)の夢の実現を支援しますので、正にメンターと同じ立ち位置なのです。 コーチングも「性善説」に立っており、人は皆「成長欲求」を持っていて、「自分がこの世で大切にしたいこと(人生の目的)に気づけば、そこに向かって自ずから努力し、成長していく」存在であると考えます。 コーチングでは「見本」のことを「モデルになる」と表現しており、「クライアントの手本となる」ことと「モデルのように見られていることを常に意識する」ことの、両方の重要性を説いています。 コーチングで言う「信頼」とは「裏切られた場合に傷つく覚悟を持って、相手を無条件に信じて受け入れる」事であり、相手のキャリアや能力、実績などを調べ上げた結果、大丈夫と判断して相手を信じる「信用」とは区別しています。 コーチングにおける「支援」とは、「クライアントの夢の実現を支援する」ことを言い、「傾聴・承認・質問・提案」などのスキルを使って、以下の一連の流れをサポートする人をコーチと言います。1.クライアントの人生の目的(この人生で大切にしたい価値・個性)を明確にする2.人生の目的(個性)に合った目標を設定し、行動計画を立案する3.目標に向けて行動を起こす4.目標を達成するまで行動し続ける--- メンターもコーチも、対象となる個人を「支援」する人であり、性善説に立っています。 また、メンターもコーチも、「何を言うかより、何が伝わったか(スキル)が重要」「何を言うかより、誰が言うか(人間力)が重要」と言われるように、知識やスキルだけでなく、高い人間力が求められます。 強いてメンタリングとコーチングの違いを、賢ちゃんが現段階で感じている範囲で言えば、以下のようになります。 『メンタリングは「企業や組織に働く部下を本気・やる気にし、自立型人間にする「人財育成法」であり、組織を活性化するマネジメントの方法として進化発展して来ており、これが現在では様々な分野で「人を支援する」ために活用されるようになってきている(企業・組織から個人へ)』 『コーチングは「個人の夢の実現を支援する」事を目的に、スポーツ界などに普及し、それがやがて企業や組織の活性化にも有効であることが分かり、今では、教育、医療などの様々な分野でも活用されている(個人から企業・組織へ)』 『メンタリングには、「支援」のスキルとして、ティーチング・カウンセリング・コーチングを含んでおり、より広い概念と言える』--- 賢ちゃんは、コーチという職業を生かしながら「より住み良い社会」「より誇りの持てる日本」「より平和な世界」を築くために、メンターとしてもお役に立ちたいと願いながら、学びを楽しんでいる今日この頃です。