2008/07/07(月)17:08
切れそうになった時のセルフトーク
賢ちゃん家の茗荷(ミョウガ)畑
今回も前回同様、本田健さんの本「きっと、よくなる!(2)」の中から、素敵なメッセージを紹介させて頂きます。
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◆自分にやさしく、まわりにもやさしく
気をつけていないと、私たちはちょっとしたことに、すぐイライラしてしまいます。
電車が遅れた、レストランで頼んだものを間違われた、パートナーとケンカしたなど、イライラの種はあちこちにあります。
時間に遅れたり、何かうまくできなくても、世界が終わるわけではありません。でもストレスを感じているときには、小さなことが大きく感じられ、つい自分にも相手にも当たってしまうのだと思います。
先日も、私の住むボストンでおもしろい出来事がありました。
シャツの袖の直しをお願いしたら、明らかに、左袖だけ20センチ短く切られて返つてきたのです。気に入っていたシャツだったので、ショックで腹がたちました。お店に行ったときも怒りをぐっと抑えて、その旨を相手に伝えました。
すると店員さんは、「誰にでも、間違いはあるよね!」と言って、ハハハと笑うではありませんか!
日本人の感覚からすると、向こうが平謝りに謝って「申し訳ありませんでした」というのが普通でしょう。
私のシナリオでは、にこっと笑った私が「いえいえ、誰にでも間違いはありますから」と懐の深い人間であるところを見せる。相手が恐縮しながらも、度量の大きい日本人に尊敬のまなざしを向け……というぐあいに、美しく完結するはずでした。
それを謝らないばかりか、笑いとばすなんて!!
「人をバカにしている! 第一、おまえが言ったことはこっちの台詞(セリフ)だろ!」と、珍しくキレそうになりました。もし私がお代官様なら、彼は間違いなく島流しになったところです。でも、お代官様ではない私は一度大きく深呼吸して、自分に聞いてみました。
「これは、人生最悪のことだろうか?」
そんなことはないと思い直した私は、一瞬でリラックスできました。
そして、その左手だけ異常に短くなったシャツを店員さんの目の前で着て見せ、鏡に映った滑稽な姿に、二人で大笑いしました。
結局、店員さんはきちんと謝ってくれたうえで、返金してくれました。そして、そのシャツを半袖にして、プレゼントしてくれたのです。
彼がすぐに謝れなかったのは、あまりの大きな間違いに、ちょっと気が動転しただけだったのかもしれません。
間違いがあったからといって、私たちは誰かを責める権利を得たわけではありません。
自分や誰かが間違ったときは、一度大きく深呼吸しましょう。そして、そこに相手や自分を責める価値があるのかを考えましょう。
これからの人生を生きていくうえで、ぜひ自分にやさしくしてください。そして、あなたがふれあっていく人すべてにも、同じょうなやさしさで接してください。
きっと、あなたのまわりの人も、やさしさを返してくれることでしょう。
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このように本田健さんは、切れそうになった時にでも、「許せない!」というマイナスのセルフトークを、一呼吸置いて「これは、人生最悪のことだろうか?」とプラスのセルフトークに置き換え、自分自身を「一瞬でリラックス」させる術を身に付けておられます。
賢ちゃんはこのメッセージを読んで、自分にも周りにも一瞬でやさしくなれる「健さん」に、全く「まいった!」するしかありませんでした。
人間力(品性)の高さは、普段はなかなか分からないものですが、ピンチに陥った時の行動で自ずと明らかになります。
賢ちゃん、少しでも「健さん」に近付けるよう、マイナスのセルフトークが心に浮かんだら、プラスのセルフトークに切り替える訓練に励み、いつかこれを習慣にしたいと願っています。
私が、何で本田健さんのファンなのか、分かって頂けますよね。