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カテゴリ:フィリピンけん玉活動
パーフェクトベビー願望というのをご存知だろうか。
産まれてくる子供に過度の期待をしてしまう事だ。 筋肉飛行機を成功させる豪腕でいながら 10階の高さから落とされた玉をウグイスでキャッチできるソフトなタッチを持つ。 トイレにも行かず食べ物も食べず、人類初の24時間連続もしかめを達成(大会規定で終了) けん玉ペインティングコンテストでは10連覇。 そして視力は2.0 そのような子供が欲しいな~と思ってしまう事だ。 パーフェクトけん玉願望というのをご存知だろうか。 作っているけん玉に工程の能力を超えた過度の期待をしてしまう事だ。 玉は完全なる球体で穴は中心を通っており左右のバランスは均等 けんは木目が美しく出るよう削られ、けん先から中皿にかけてのプロポーションもセクシー 個体間の寸法差が3Σ以内におさまっている 塗装は滑らか且つ適度な摩擦係数があり灯台は6度まで傾きを維持できる そして視力は2.0 そのようなけん玉を作りたいな~と思ってしまう事だ。 私が生産者です ここはフィリピンである。作っているのもフィリピン人だ。 使っている道具も古い。製造方法も古い。材料も良いものではない。 何より潔癖であり品質に対する意識で日本人に敵う民族はいない。 だからフィリピン産のけん玉に過度な期待をしない。 級の技ともしかめが100回できるレベルの品質であればいいさ。 そう思っていたがいざサンプルを手にすると欲が出てくる。 「ここはもう0.5mm高い位置にしてくださいますか」 「玉のバランスが悪い!空中で暴れる!」 「穴の角度が1.5度ずれてるぞ!図面見てんのか!?」 「木目が汚ねー!こんなの誰が使うか!」 「できない理由ばかり必死に羅列するという事は~、やりたくないって事ですかぁ~?」 「やる気ないならやらんでいい!」 とついつい職人に言ってしまう。 良い物を作りたい。 それだけだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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