超人ケンダマン タイ王国編

2008/09/14(日)00:39

けん玉と教育

フィリピンけん玉活動(23)

皿胴が斜めっている。 玉がミカンのように楕円だ。 いくらバランスが重要だと言ったところで 職人がその重要性を理解してなきゃ気合いも入るわけが無い。 『本気を伝染させる』 困ったときには、『まず、動きましょ』 と言うことで「なぜバランスがインポータントか」 これを感じ取ってもらえるよう今日も打ち合わせへ向かった。 今日受け取り予定のけん玉は20本。 全数検査をしたが ノギスを用いない目視検査でもわかるほどの不良品(あえてそう呼ぶ)が多く、 良品は6本のみだった。 彼らはそしてついに、 約束のものが納期までにできなかった場合や 上手くできなかった場合にフィリピン人が好んで使う言葉を出してきた、 Nobody's Perfect (完璧なものなどいない) 全てのミスを正当化する魔法の言葉。 同時に「I'm not machine」(オレは機械じゃない)と併用する事が多い。 例)このような場合に使います。 ・1時間に10個できるはずが夜番のシフトだけなぜか3個しかできていなかった事を追及した時 ・なぜか祝日前日や毎週月曜日に腹痛や頭痛、体調不良などで欠勤する事が多いのを追及した時 しかし職人がそれでは困る。 と言うことでオレはノートPCを開き一本のビデオを見せた。    それはけん玉師のパフォーマンスを収めたビデオだった。 盛り上がった。 特に、玉を3つ取り出し天高くかざした時が一番盛り上がった。 騒ぎをかぎつけてさっきまで工場の奥に潜み居留守を使っていた親方まで出てきた。 彼らはバランスの重要性を感じ取ってくれたようだ。 さっきまでの ( ったく、ちょっとぐらいどうでもいいだろうがこのダボが ) という心の声は聞こえなくなって、むしろ「いっちょやろうぜ」という雰囲気になった。 そしてダメ押しとばかりに自分がふりけんでバランスの重要性を説明しようとしたら素で失敗した。 今日持って帰るけん玉の本数を数えていたらおばちゃんが横から 「イー、アル、サン、スー・・・」 それは中国語だ!

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