カテゴリ:職場定着支援マニュアル
職場定着支援マニュアル 【はじめに】 就職活動の真のゴール。それは「入社後、自分の希望する期間、自分がなるべく納得した状態で働けること」なのではないでしょうか? 当マニュアルは新しい職場に慣れるのが苦手な方。不本意に転職を繰り返す方。転職への不安が強い方向けに作成しています。読んで頂き、実際に活用したり、あるいは転職計画を立てる等に活用して頂ければ幸いです。
【目的】
【期間でとらえる5段階】
【1.入社前におこなうこと】 入社前の準備としては、1.心理面 2.環境面があります。なるべく両立することが望ましいといえるでしょう。 まずは心理面から準備していきます。入社前というのは、期待と不安が入り混じるものです。それでいいのです。ですが、今回の対象となる人は、えてして不安などのマイナス感情が先走ってしまう(結論の飛躍といいます)ものです。 ですから入社前に、 ×あなたを不安などのマイナス感情にさせる考え方から ○あなたを勇気づけ希望を感じさせる考え方 へと変えておくことが望ましいのです。もちろんいいかげんな理由では効果がありません。心理学やキャリア理論などの学問や多くの社会人の実務経験に基づいた説得力のある考え方(◆で列挙しています)を学んでおきましょう。これらを読んで、特に自分が役に立つ・あてはまると思えるものをピックアップして、メモに小さくまとめたりして、毎日何度も読み返すことも有効な方法の1つです。
◆親と仲が悪かったり愛されなかった場合、人と信頼関係を結ぶことが苦手になりがちです。そうすると、「安心して交流できる人間関係が少ない」状態になります。そういう人は「IB:職場の人全てを大切にしなければならない」という間違った考え方をもちえます。しかし、職場には誠実で信頼できる人間は一部しかいないことが多いのです。その人たちをしっかり観察してみつけて、交流していくことです。それがうまくいくと、どっちつかずの風見鶏タイプの人達も味方につけることができます。 ◆職場には意地悪を楽しむような人も一部います。その人たちは生い立ちや環境がひどかったなど「何かしらの事情」を抱えて生きています。相手を変えることはできません。そのかわり、1.相手の言うことを真に受けない。2.感情的にならない。3.退職すれば一切無関係になる人だと意識する。 これらを意識しましょう。 また、気持ちの交流を一切持たずに(ビジネスライクといいます。例えば仕事の話はするけれど、休みに何をしているか等の話は一切しない)つきあいましょう。もしも無関係になれることができるなら、軽く挨拶だけする等でもOKです。 ◆自分は自分らしく。相手は相手らしく。それでOKの考えをもちましょう。人はあなたも含めて各自の事情を反映して、何かを思っています。尊重はするけれど、自分は自分の感じ方を尊重していいのです。なぜなら自分の感じ方は自分にしかわからないからですし、自分の事情は相手にはわからないからです。超重要な相手(親・配偶者・大親友等)でもない限り、伝える必要もありません。 ◆相手もいろいろな事情を抱えた一人の人間です。常に完璧に振舞えるわけではなく、不適切な言動を行います。それを理解できると、相手の批判や悪口が真実ではなく、現在の相手の感じ方に過ぎない、相手にも努力が必要なことがあると考えられるようになります。 ◆意地悪でネガティブな言動をしてくる人に対しては、「いろいろとあったのだろうなぁ。」「あんなふうに考えていたら自分が苦しいだろうなぁ。」と思ってみよう。相手のありのままを認めることができれば、相手に変化が生まれる可能性があります。たとえ生まれなくても、自分が楽になるのは確定です。そして、相手も複雑さと深みのある人間なのであり、不完全ながら一生懸命生きている存在だと認め、本当の意味で相手を気にすることです。お互い不完全な人間(自分も相手もOK)なのです。 ◆悪口を行ったり意地悪したり、人として言動すべきでないことをしてしまう人というのは、つい言ってしまったひとか、何らかの形で心を病んでいる人なのです。(健康な人も一時的に病むことがあります。)心の病人には優くて誠実な言動を期待できないのです。 ◆人間は不完全ですし、いつも優秀にふるまえません。未熟な反応(例:からかい・嫌味)もします。だからこそ、もし相手が表面上合わせてくれていたら(例:本音は馬鹿にして笑いたくてもあなたにばれないように我慢している)むしろ感謝なのです。重要でもない相手の本心などは無視してよいのです。しかし、合わせる能力自体が無いような性格的に困難な人も一定数いるのです。 ◆他人の目が気になる人は「IB:自分さえきちんとすれば(親と同じように)相手は褒めて認めてくれるはずだ」という間違った考えを持っています。これは相手にも相手なりの考えや価値観があることを無視していて、相手を無視した押し付けなのです。相手の顔色を伺っている人は、あらゆる人に、どんなときにも好意的に受け止めて振舞うことを期待しているようなもの。自分を守りたい気持ちはわかりますが、問題のある考え方なのです。 ◆人間話せばだれでもわかるはずと思い込まないことです。無理は相手も一定数います。 ◆親が必要以上にあなたに関わろうとしたり、自然な対人関係をつくれないような人だった場合、あなたは集団へなじみたくても違和感を感じるかもしれません。その原因の1つが、自分は普通では無いはずとの幻想なのですが、あなたはありのままでよいのです。そもそも普通の人など世の中にいませんからね。 ◆他人に過度に期待し、過度に依存(頼って自力で何もしないこと)する場合も、傷つきやすくなります。裏切られたり、拒否される頻度が激増するためです。また行動自体よりも、人間関係に意識を集中しがちになってしまいます。 ◆いままでさんざん傷ついてきたから、一切心を傷つけたくないと思っている人は多いかと思います。確かにこのマニュアルを活用すれば、心の傷は最小限で済みます。ですが、心は多少傷つくことで免疫力がつくのです。それは人生を自力で切り開ける力の向上へとつながり、あなたの人生の質は確実に上がることでしょう。 ◆悩みを持ちながらも職場にとどまれるようになること。自分をあるがままに受け入れて、他人によく見せようとしないことです。ただし、本音は心の中に感じていても、それを相手に伝えたり、行動に表してもよいかどうかは、考えてから行いましょう。 ◆「そんなことを言われても、自分の本心どおりに振舞うなんて、こわくてできません…」という人もいるでしょう。でも、つい本心から離れた言動をしてしまう仮面をかぶる自分がいても、それでいいのです。できるところから素顔を少しずつ見せていけばいいのです。それに「IB:いつでも本当の自分であらねばならない」というのも、問題を起こす考え方です。 ◆自分らしい人物像のモデルの1つは、誠実に、お人よしにならず、見栄(みえ)をはらず、嘘をつかないことです。 ◆この世界には極上の居心地のよい場所などありません。自分と同質で、自分を傷つけない、そうした人だけが住んでいるユートピアなどどこにもないのです。仕事がいやなら、その仕事での良い点を見つけ、他人が嫌ならその人の良い点をみつける。(事実を客観視できる訓練ともなります) または距離をとり、ビジネスライクになる。そして毎日を大切に生きて、その瞬間ごとの嬉しさ・楽しさ・幸せをあじわうことです。 ◆ストレスや疲れがたまると、敵意を蓄積させ、他人の言動を被害妄想的に感じる傾向が強まります。冷静さを余計に失いやすくなります。いっそう人目を気にさせてしまいます。ストレスの兆候をのがさないようにしよう。その結果、冷静さを保ち続けることができ、問題悪化を防いだり、問題改善へと言動していけます。ですから、日頃からストレス発散の習慣を身に付けておきましょう。また内定のお祝い旅行や飲み会などをするにしても、出勤初日に一切の疲れを残さないスケジュールで行いましょう。 ◆常に危険の兆候を探しながら生きている人にとっては、「自分と異なる考え・個性」を持つ新人が入社してくると、「危険」だと感じることがあります。同じでないことに自分が否定される可能性を見出してしまうのです。そういう人にはこちらから挨拶しながら、心の病人かどうかしっかりと観察してみましょう。また、相手がしてくるネガティブな評価は、事実ではなく、相手に問題があることを思い出しましょう。ちなみに、相手のやり方に似せて差異を少なくするテクニック(例:野球のファンでその話題が多いなら、自分もある程度その話題を多くして会話を交わす)もあります。 ◆実際に大人になってしまえば、思春期の学校時代と比べてそれぞれにやるべきこともたくさん出てきますから、あなたが思っているほど人は他人のことなどあまり気にもしないのです。思春期の人間関係様式を、人間の本性だと思い込むのは事実誤認です。誠実で信頼できる人も一定数います。
1.自分の待遇面を再確認しておき、出社初日等にもらえる雇用契約書で、条件面の違いがあるかどうか確認できるようにしておく。(もしも違いがある場合は、速やかに担当者に確認しましょう。そして許容範囲かどうかを長い視点で検討してみる必要があります。あまりにひどい場合には入社辞退でもかまいません。) 2.提出書類を作成しておきましょう。そしてクリアファイル等への封入など、よごれないようにしましょう。 3.筆記用具やはんこは相手からの要求がなくても、持参しておく。また、記録用のメモも持参しておく。 4.一週間分の服装を準備しておきましょう。万が一最初の週がへとへとになっても、対応できるように。 5.挨拶の準備をしておく。最長1分間程度で考えればOK。NGなのは自分の優秀さをPRしすぎたり、相手の期待を一切満たしてくれそうにない言動をしてしまうこと。 ・その職場に似合っている服装や身だしなみをしておく ・時折相手の目をみながら(できれば笑顔を見せて)あいさつする ・相手にわかりやすい内容にする ・簡単な自己紹介と今後の抱負を盛り込む ★つまり、今後一緒に働きやすい人だと感じてもらうことです。生理的な嫌悪は6秒ほどで判断されます。また、理性的な判断は5分程度といわれています。最初に悪くない印象を与えられると、顔を合わすごとに相手の好感度は高まる傾向(ザイアンスの法則)にあります。 6.パンフレット(またはホームページ)を全て読み込んでおきましょう。基礎知識として有効なケースもあります。一方その努力をアピールするのはやめましょう。 7.業界研究をしておきましょう。自分の理解もはやまりますし、教える相手側もやる気を感じてくれるケースが多くなります。ただし他人の目を気にしてのアピールは不要です。 8.通勤経路などを確認しておく。面接場所と就労場所が異なる場合は要注意です。事前に定期券を購入するかどうかは相手方との相談ですが、企業がまともなところかどうかを観察する期間を設けておくと有効なので、数日間は切符でもよいかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.03.31 21:55:42
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