カテゴリ:毒親対策
今回から、あなたの独立への道を説明したいと思います。「毒親」と正面対決する段階です。対決とは毒親を傷つけてやっつける意味ではありません。
☆十分に考えた上で勇気をもって正面から向き合い、苦痛に満ちた過去と困難な現在について、毒親と話をするという意味です。 この対決は、あなたの人生において最も恐ろしく、そして最も自信と希望を与えてくれる行動になることでしょう。 非常に困難な行動となるでしょうが、毒親に対して静かに、きっぱりと、子供時代の不幸な出来事(事実)について語るのです。それらがいかにあなたの人生を害し、現在に悪影響を与え続けていることについて、親に明確に示すのです。さらには今後の両者の関係について話し合うのです。 しつこいようですが、大切なのは「毒親への復讐の場ではない」ことです。復讐、懲罰、けなす、怒りをぶちまける、利益を引き出す、そうしたことではありません。あなたの真の目的=毒親の悪影響からの脱出、自分らしい人生を始めることのために、行うのです。もう少し具体的に言うと ・親と正面から向き合い、はっきりと話をすること。 ・その為に生まれる恐怖を、最初で最後の行動だと覚悟して乗り越えること。 ・親に真実を語ること。 ・親と今後どのような関係を築いていけそうか、冷静に判断すること。 などが、目的となりえます。 対決によって毒親はあなたに謝罪するでしょうか? 責任を認め、ただちに行動を改めるでしょうか? 恐らくそれは起きないでしょう。思い出しましょう。 ☆対決は親に謝罪させるためでなく、あなた自身の幸せの為に行う行為 でしたね。あなたに背負わされたものを受容し、親に伝えることで、あなたは苦しみから解放されるのです。そしてあなたが毒親と同じような人間になるのを防ぐことができるのです。 対決までの3段階は主に 1.対決なんてきっとできないだろう。。。 2.対決してみたいが、今はまだできそうにない。 3.対決をいつすればいいのだろうか? と進んでいくそうです。だが重要なのは、十分に準備しておくことです。 また、対決前には4つのクリア条件が存在します。 1.たとえ酷く不快な結末となろうと、対処できるだけの強さを自分に感じられる。 2.孤立しておらず、あなたに味方がいる。 3.手紙を書こうが、直接会おうが、十分練習してある。 4.子供時代の不幸な出来事について、自分に責任が無いことを確信できている。 そして、4つがそろっているならば、対決をいたずらに延ばすことは避けたほうが良いと思います。 「対決」の方法には2種類あります。「手紙」か「直接面会」です。電話は切断が容易であり、「人生でたった1回(となりうる)一大勝負」の方法としてあまり適しません。 手紙のメリットは以下のようなものが挙げられます。 ・自分の気持ちやコンディションを調えやすく、自分のタイミングで行える。 ・何度でも書き直せるし、内容についてもじっくり考えられる。 ・親が暴力を振るう場合、身の安全を確保しやすい。 両親とも毒親だった場合は、毒の強い親から書くとよいでしょう。そのほうが手紙を書く為のトータルの時間やエネルギーが少なくて済むそうです。手紙に盛り込む要素としては、以下の4点を盛り込みましょう。 1.毒親が私(あなた)に対してしたこと 2.そのときの私の気持ち 3.そのことが私の人生に与えた影響 4.現在のあなたに望むこと 直接面会するメリットは、その場で相手からのフィードバック(反応や相手の考え理解)が出来る点です。カウンセラーを同席させるほうが、効率性・安全性共に高くなります。カウンセラーのオフィス等で待ち合わせ、帰り道も別々で帰れるように交通手段を確保しておきます。その後、あなたは1人きりになって、じっくりと自分と対話する時間を設けるほうが、対決の結果を受け止めやすくなることでしょう。 どちらかの家でしかできないとしたら、自分の家に親を招いたほうが良いでしょう。また両親が毒親なら、両親とも招くほうが良いでしょう。そのほうが自分が安心できる環境で、不要な追加問題を起こしにくいからです。(例:両親間の情報共有不足) 面談を始める前に、あなたは必要なルールを読み上げて、親の同意を得るべきです。 1.これから伝えることは、私が一生伝えてこれなかったと感じているものであり、黙ったままで、最後まで聞いて欲しい。 2.これは自分の人生で非常に大切なことなので、反論をせずに最後まで聞いて欲しい。 3.私が全てを伝え終わったら、それに対してあなた(親)が話してもらってかまわない。 4.以上の3点について同意できるか? これについて同意すらできない場合、残念ながらあなたは「手紙」の手段を取るしかないでしょう。 対決後、一体どのような結果になっていくのでしょうか。もしもあなたが対決を十分に行えたのであれば。相手をやっつけずに、冷静に自分の気持ちや考えを伝え切り、にもかかわらず毒親たちが怒り・非難等をしてきたとしても、そうした残念な言動を正面から受け止め、動じずにいることができたなら。あなたは人生初体験の自信に満ちた自分を感じることが出来るでしょう。 ※私自身がかつてインナーチャイルドを持っており、毒親と対決(説明のように上手にはできなかった。またノウハウも知らなかった)した結果、やはり「自然と生まれている自信・見せかけや自己暗示でもない本物の自信」を感じることができました。 対決の日を迎えるためには、最悪の状況を想定しておく必要があります。毒親がどんな言動をしようと、あなたは反射的に反応しないように、ロールプレイなどで徹底的に訓練しておく必要があります。相手を責めることもせず、終始冷静さを保てるように練習しておきます。 そうした想定のロールプレイをするときは、次の文言が参考になるでしょう。 ・あなたはもちろんそういう風に考えたり、感じるでしょう。けれども~ ・私をそんな風に罵ったり、わめいたり、脅しても、何も解決しませんよ。 ・そういう決めつけは受け入れることはできません。実際それは~の点が事実ではありませんよ。 ・あなたがそのような発言をしたり、態度を取ること自体が、今回の話し合いが必要だという証拠です。 ・私に対してそのように言う(態度を取る)ことは、当初の約束に反していますし、良くないことですね。 ・私の話を最後まで聞くことにあなたは同意したはずです。 ・あなたが冷静になれたら、もう一度やり直しましょう。私はそれで問題ありません。 つまり、毒親に 1.状況を冷静に分析し、その状態を伝える部分。 2.あなたの言動は、自立した大人の言動であり、冷静である部分。 3.従来の方法であなたに接しても、もはや全てが無効である部分。 を伝える言葉であれば、他のあなたのオリジナルの文言を作ってもよいのです。 また毒親の反応パターンも紹介しておきましょう。 1.事実を一切認めない。嘘だと決め付ける。 ・あなたが覚えていなくても、事実は変わらないのです。 ・私は覚えています。例えば(5W2H内容)、あなたは確かに○○をしたのです。 2.問題をあなたのせいにしてくる。責任転嫁してくる。 ・私の責任として責めることは勝手ですが、それであなたがしたことへの責任がなくなるわけではありませんよ。 ・子供である私が十分に責任を果たせるわけがありません。あなたは大人であり、自立的に問題に対応したほうがよかったのですが、あなたはしませんでしたね。(1のパターンと連動) 3.以前もう謝ったと逃げようとする。 ・謝罪してくれたことは感謝する。本当に私の訴えを受け止め、反省できたというなら、今後は私との冷静な話し合いが必要なときはいつでも応じ、お互いに自立した健全な関係を築くように努力すると誓うわけですね。 4.できるかぎりのことはした、と逃げようとする。 ・あなたの苦しみや苦労はわかるし、わざとではなかったこともわかります。しかし、あなたが私を苦しめた事実は変わりません。それを受けとめて欲しいのです。 5.楽しかったことを覚えていないのか?家族だろ?(情に訴える) ・私の為にしてくれたことは感謝している。でも、それとあなたの○○(例:暴力の問題)は別です。楽しかったことをしても、埋め合わせにはなりません。 6.親への感謝はないのか!この恩知らずが!(道徳上の非難への転嫁) ・悲しい思いをさせてあなたたちに復讐することが目的ではありません。私は長く傷ついてきました。そして自立した大人として人生を歩むために必要だから、やっているだけなのです。そして傷ついた原因はあなた方の言動だったのです。 対決の直後。1人でじっくり自分の心と向き合う必要性については前述しました。多くの人は、直後に力がわきあがるような感覚や、みなぎる自信などを感じることでしょう。一方、不安、落胆、不安定な感じに陥る方も多いことでしょう。だが、時間はかかるけれども、最終的には湧いてくるような自信・力を全ての人が感じるようになっていくのです。その自信や力は一時的ではありません。付け焼刃ではなく、本物の自信。あなたが死ぬまで育ち続ける自信なのです。 残念ながら、親が改心したり改善することは少ないでしょう。しかしあなたは、今後親と関係するときは、冷静に対応し続けるように努めましょう。 ・あなたの不満の原因を私と一緒に考えたいならば協力しましょう。しかし、私を責めることは一切許しません。 ・あなたは冷静になれていないようです。冷静になれたなら、協力しましょう。 ・私は今困っています。そのような言動をしないなら、いつでも話しに応じますよ。 ・私は勇気を振り絞り、自分を成長させながら、正直に自分の気持ちを伝えたのです。しかも冷静さに心がけながら。あなたも一度そうしてみたらどうでしょうか? あなたの植え付けられた「考え」は、対決の日を境に確実に変わっていくことでしょう。しかし一方で、最初から100%変わるわけでもないのです。油断すると、せっかく変わった「考え」も、前の状態に戻ろうとするときがあります。また親などがそのように働きかけてくることがあります。あなたは自分が古いパターンに逆戻りしないように、注意深く自分をみつめておく必要があるでしょう。一方、大人としての成長も進めていきましょう。しり上がりにあなたの逆戻りへの可能性は消えていき、ついには全く気にならないレベルにもなりえるのです。 毒親問題は家族の問題でもありました。ですから、兄弟や親戚からも毒親と同様の対応をされる可能性があります。その際も「対決」と変わらない対応をします。 ・冷静かつ毅然と対応する。 ・あなたへの侮辱、傷つける言動は一切許さない。 ・事実ベースで話を進める。相手が拒否したくなる気持ちは理解する。 ・親を傷つけるためでなく、自分の幸せの為に行ったことを伝える。 ・兄弟や親戚と対立するつもりがないが、対決が必要不可欠の為中止はしない。 ・あなたが知らない、起きなかったといって、嘘とはならない。 ★兄弟も毒親に育てられているのです。今のあなたならそれを踏まえて、冷静に対応できるはずです。 毒親の人脈からあなたへの批判や説得が起こるかもしれません。宗教関係者も含まれる可能性があります。しかし、彼らに問題の全てを説明する必要はありません。 ・個人的な問題であること。 ・問題の背景は膨大であり、全てを説明することは不可能。する意思もないこと。 ・相手に決めつけがある点、力量不足の点があること。 これらを、感謝の言葉や配慮を交えながら、介入が不要であることを率直に伝えましょう。 「親の最後の逆襲」はありえることです。親自身が抱える問題性が大きいほど、あなたへの理不尽な攻撃は激しいものになるかもしれません。毒親は自分の正当性、あなたを再び操作できる存在・または傷つける対象に戻すことなどを目指してくるかもしれません。あなたが降伏したくなるかもしれません。だからこそ、実行前に確認しておいた ☆あなたの味方。サポートしてくれる人々や環境 が大事になってくるわけです。準備は総合的に行っておくのです。 その後、毒親はどうなっていくのでしょうか。第1にあまり多くないですが、あなたにいくらかの理解を示し、毒性の低い親へとなっていくパターン。この場合は、建設的な関係を築く努力を続ければ、更に毒性を低める可能性を秘めています。(完全に無くすことは、恐らく無理でしょう) 第2に、最も多いパターンかつ実効性があるものとして、相手と必要最低限関係を続けるが、表面的でビジネスライクな交流に留めるというものです。 第3に、親子関係を断絶させるパターンです。親が強度に病的だったりすると、この選択を決断せざるを得なくなるかもしれません。ただし、一度「お試し期間」を設けるほうが、決定的な断絶にならずに済む可能性が高まります。すなわち、3ヶ月間、一切の関係を遮断して、お互いにどのような気持ちの変化が起きるのか?を確かめてみるのも、柔軟な対応の1つといえます。 残念ながら。どうしても毒親本人に対して対決を行えないこともありえます。特に親が死んでいる場合がそうでしょう。また親が凶悪すぎてあなたの安全が確保できない場合も該当します。そうしたときは、実効性の高い代償行為を行う柔軟さも持ちましょう。 1.親の写真を掲げ、手紙を読み上げる。 2.カウンセラーに親の役になってもらい、対決を実施する。 3.相手の墓前で、手紙を読み上げる。(國分康孝先生もカウンセラーで坊さんの気持ちになって行ったことがあるとおっしゃっていました) 私が毒親と対決したときは、十分な準備ができていない状態でした。ノウハウも知りませんでした。自己理解、毒親の理解、お試しでの感情交流、自分自身の心理学スキルの研鑽。自立へのプロセスの実行。そうしたものを組み合わせて、長い時間をかけて、なんとか結果オーライでやりとげたのでした。 対決時はひどく興奮して、号泣して(笑)。 それでも毒親の事実を認める。自分の辛かった人生が事実だと認める。自分の思いを毒親に伝える。自分の本音を大切にしながら、大変なことも多い世の中を自分の力で生きていく。仲間と交流しながら。それができれば、方法は異なっても毒親問題は乗り越えていけるものだと私は個人的に感じています。 私は皆さんがうらやましいです。なぜなら皆さんが ☆効率的に毒親問題を乗り越えるためのノウハウを学べるから です。私もそれに早く出会えていればなぁ。。。と思います(笑) 回り道して苦労した分、成長できた部分はとても大きいです。でも不必要な苦労はしないに越したことはなかったなぁ... と思えてしまうのです(笑)人間は誰しも完璧に不安や恐怖や依存などを乗り越えることはできませんが、近年ますます自立的になっています。共に成長していきましょう。 第12部へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.07.09 21:55:28
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