真夜中のストレンジャー

私の母が肺癌の為に他界したのが、今から約2年前の12月26日の事であった。
クリスチャンだった母は、一時退院をして家族とクリスマスを過ごし、最後にほんの一口だけケーキを食べる事が出来た。
母は大の甘党で、病気に成る前から『私は死ぬ前にケーキを食べて死にたいわ～』って、言っていたので、正に有言実行であった。

気丈で、家族を愛し隣人を愛した母であった。
母が亡くなった時に、生まれてまだ数ヶ月だった姪が、母の葬式の時に遺体を指差して『バ～バ！！バ～バ！！』と呼びかけていた。姪が言葉を発した最初の言葉は、祖母を呼ぶ声であった。

最近知ったのだが、姪は母の記憶が有るらしい。母が泣いていた事や、歌ってくれた事などを、義姉のお母さんに話しているそうだ。
病気が悪化してきて、抱っこをして上げる事は出来なかったが、少しでも義姉に負担をかけましと、寝室の枕元に姪を置いて子守唄を歌って聞かせている姿を今も忘れない…。
母の優しさと意志を、私達兄弟や兄の所の4人の甥や姪で受け継いで行きたいものである。
いつまでも、姪の記憶が残っているかは判らないはが、願わくば何時までも覚えていて上げて欲しい物である…
以前何処で聞いたのか忘れたが、『人が本当に死ぬ時は、その人の事を誰も覚えていなくなった時に人は本当に死ぬのだ。』と、聞いた事が有る。ならば、何時までも母の事を忘れずにいて上げたいと思う。

そんな母の命日が間も無くと言う事で、義姉と4人の甥と姪を連れて、母の墓参りに行って参りました。
きっと賑やかで元気いっぱいの家族を見て、母も安心した事でしょう。

帰りに、義姉と甥・姪にクリスマスプレゼントを買ってやり、デニーズで食事をご馳走してから帰りました。

家に帰り着いて、母の事を偲びながら…



母の好物だった『あんぽ柿』を食べました。

因みに、和菓子の甘さの基準は干し柿だって知ってました？それ以上甘いと御下品らしいですよ。
ウチの母は、そんな事お構いなしで甘い物を食べまくってましたけどね。
(ﾉ∀`)ﾝﾌﾟﾌ･･･