2009/05/11(月)14:05
新型インフルエンザは豚由来?
豚が由来の新たなインフルエンザが世界に広がってきましたた。
大流行を起こす主役は鳥のウィルスで、豚はその補佐役と思われてきました。
1918年のスペイン風邪をはじめ、20世紀に起きた大流行は3回あります。
人とインフルエンザの闘いの歴史の中で、豚はどんな役割を演じ、今回は何が起きたのでしょうか?
インフルエンザウィルスは鳥類や豚など多くの動物が感染するものです。いずれも、カモなどの野生の水鳥が感染していたものが、様々な動物に定着したと考えられています。
豚の場合、人と鳥の両方のインフルエンザに感染する性質があり、体内で混ざったウイルスが出来ることが知られています。そのため、人のインフルエンザの大流行は、豚が大きな鍵を握ってきたといえるのです。
スペイン風邪は、今回と同じ「H1N1」というタイプだったのです。
その前のアジア風邪(H2N2)も同様に豚の体内で、鳥と人のウイルスが混ざってできたもので、どちらの場合も豚はウイルスが混ざる場を提供した「脇役」だったといえます。
今回は、豚のウィルスを主として、人と鳥のウィルスが混じっているとみられていますが、スペイン風邪やソ連風邪と同じ「H1N1」型です。同じ型なので人間は免疫を持っていてもいいはずなのですが、豚と人では抗原性という免疫反応を引き起こすたんぱく質の性質が大きく異なるため、感染が広がったと考えられるのです。
キーワード
☆インフルエンザウイルス
A、B、Cの3種類の型がある。
A型は遺伝子の変異が起きやすい。
A型は人や豚、鳥など感染する動物が多く、大流行を起こすことがある。
別の分類として、ウイルス表面のたんぱく質「HA」(16種)と「NA」(9種)の組合せで、「H1N1」などと表すものがある。
理論上は144種類存在する。
新型インフルエンザ出現の流れ ウイルス------★豚、◎人、▼鳥、☆新型※今回疑われる豚インフルエンザウイルスの流れ人◎⇒ ↑⇒豚★◎▼『変異』⇒豚☆⇒人☆⇒人☆鳥▼⇒※アジア風邪と香港風邪の場合人◎⇒ ↑⇒豚◎▼『変異』⇒豚★⇒人★⇒人★鳥▼⇒
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