DJ Kennedy/life is damn groovy

今年もValentine's Dayが迫ってきて、街には綺麗にラップされた
お菓子や雑貨が溢れている。

けれども本当に欲しいのはSweetsよりも、素敵な思い出。


NYでは、Valentine's DayにEmpire State Buildingの展望フロアで
（簡易）結婚式をするのがTraditionになっており、毎年恋人達は
この日、わんさかここに集まって来る。


カイルは付き合って6年のパムに今年こそプロポーズするのだと
決めていた。

彼の計画はこう。13日の夜ディナーに招待し、一緒に朝を迎えたら
そのままエンパイア・ステイト・ビルディングへ彼女を連れて行く。

パムもおおよその察しがついていて、何気にオフホワイトのワンピース
など着て行ったりする。

恋人を部屋に招待するならケイタリングなんかやめて手料理で迎える。
シャツの袖をたくし上げたエプロン姿はリーサル・ウェポン。
ドアを開けた瞬間、パムの脳裏には結婚後の彼の姿が見えた。

おそらく必死で覚えた彼の手料理はとても美味しく、最後のデザートは
お手製のムース。ここで彼には作戦があった。ムースの中には、小さな
飴細工が入っており、その中にはダイアモンドを仕込んであるのだ。

彼女は彼等の恋程も甘いいちごのムースから可愛らしいボールを見つける。
カイルはこの時穏やかな笑顔で「割ってごらん」と言う予定だったのが
思いもかけない高速で、パムがスプーンに載せたボールを口に放り込む。

ガリッ

ここからはもう色気も素っ気もあったものではない。急いでかかりつけの
歯医者と連絡を取り、欠けた歯の治療でその夜が終わった。


けれども翌日、彼等は晴れてESBで結婚した。昨夜のおとぼけディナーも
かえって彼等の絆を深めることになり、これはきっと、天使の裏ワザ。



明日、彼女をお部屋に招待するなら、お勧めの音楽は、こちら。
Well, Big Dayまであと1日。





PS:

先日、リリアンと飲んだパイナップル・アイスティーについてのお問い合わせを頂いた。
至ってシンプルなのだがパイナップルが好きな人にはなかなかの飲み物なのでご紹介。
南の島のホテルなどでよく出会うものです。

くせの弱い茶葉（残念なことにシンガポールの老舗、ラッフルズ・ホテル製は
どれも合わないのでご注意を。香りが強過ぎなければ何でもGood!）を濃く入れて、
たくさんの氷を詰めたピッチャーに移し、冷えたところでグラスに注いだら、
スティックにした完熟のパイナップルを投入。

お茶にパイナップルの香りが移り、パイナップルも余計なえぐみや甘さが抑えられて
美味しくなる。リキュールを使ったらおもてなしになります。


　　　　　　　　　　　　





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