DJ Kennedy/life is damn groovy

　　
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Easter Sundayは、少女時代の名残でワクワクしてしまう。


何故か。
まず、教会でエッグハント（教会の庭のそこここに隠された虹色の卵を探す）があるから。
教会のスタッフがきれいにパステルカラーに色付けしたゆで卵を探すもの。子供たちは
予め前週に、ストローや厚紙でオリジナルのイースター・バスケットを作り、見つけた卵を
そのバスケットに入れる。


Egg Race（エッグ・レース）。これがなかなか難しい。はっきり言って大人にとっても
かなり難しい。ペイパー・プレイトの両サイドに穴を開けてリボンを通し、ボンネットの
ようにかぶってその上に、お菓子や小さな文房具を入れた、プラスティックでできた
イースター・エッグを乗せ数メートル先までを競って歩く。優勝者ゼロという年も
少なくない。このレースの何が面白いかと言うと、卵を落とさないように体のバランスを
とりながら歩くその姿がユニークなのである。


子供の親達は絶妙のシャッター・チャンスを待つ。


私が一番楽しみにしていたのは、バイブル・カード。
聖書の言葉をこの日に暗記・暗唱すると、先生からその言葉が書かれた美しい絵柄の栞を
頂けた。どれも勿論「神様を信じましょう」という理念に基づいてはいるものの大半は
道徳を説いたもので、私はこの言葉たちに随分教育されてきたのだと母は言う。


因みに、NYから持ち帰った荷物の奥からなかなか出てこずお見せできないのが残念だが
頂いたカードを入れたA4サイズほどのファイルを持っているけれど、厚みはざっと15cmほど
あり、私のささやかな、自慢のコレクションなのである。


と、こうしてお話してみると、何か素敵なものをもらえるからイースターが好き、そんな
ヨコシマな理由ばかりでちっとも清い心に結びつくところが見つからないが、
子供とは、そんなもの？



　



余談のなんと長いこと。

さて、ユダヤ系アメリカ人の多く住むNYでは、いやおそらく他の地域にもあるのだと思うが、
Kosher（コーシャー）と書かれた食品をよく見かける。


コーシャー（アラビックではカシュルートと言うらしい）は、ユダヤ教における食事規定で、
このコーシャー・フードはユダヤ教信者の為に作られている食品、と言えることになる。


ユダヤ教では、食べものをClean（浄）, Unclean（不浄）で分けている。これが、わりに
複雑。なので簡単にご説明すると、豚肉は不浄の代表格として食べられない。また、
肉食動物は不浄、草食動物で、蹄が割れており、反芻する動物を浄として食することが
許されると言う。それから、魚介類はうろこのあるものは浄とされ、うろこのないエビ・
イカやタコは食べられない。


更にお肉も牛は反芻動物なのでビーフはOKだが、レアなステイクは不浄とされる。
聖書の中では、血＝命と考えられ、命を食するとして禁じられた。鳥も、死んだ動物の
肉を食べる鳥（ハゲタカなど）は不浄の類に当たる。


この戒律の理由は明確に記されていないようで、聖書に書かれた食品の分類を伝統として
受け継いで来たものが現在に残っているということらしい。


「豚は不浄」の理由はこう。豚は本来とてもきれい好きな動物として知られており、
ひづめが割れているにも関わらず、反芻しない為に不浄とされたという話。


そして、ビーフやチキンは、例えばクリームソースで味付けされたものは食べられない。
クリームソースにはミルクが使われており、ミルクと一緒に調理することは、肉をその肉の
母であるミルクと共に料理するという意味において禁じられているからだと言う。




　　　　　　　




ここに紹介したのは本当にほんの一部で、まだまだ細かい決まりがたくさんある。



　　　　　　　　



このように、厳しい規律の中で生きてきたユダヤ教信者の食事としてスーパーマーケットで
売られている食品での中で最もよく見かけるのが、Matzo Balls（マッツォ・ボール）と
この、ポテイト・パンケーキ。どちらも手軽に作れるようにミックスとして売られている。


マッツォ・ボールは、マッツォと呼ばれるユダヤのクラッカーを砕いて作ったお団子。
これを主に野菜スープで煮て食べる。これは、まぁまぁというお味。美味かと言われると、
ちょっと微妙。


けれども、町で出会うポテイト・パンケーキのミックスはとても簡単でなかなか美味しく、
うちにはユダヤ系アメリカンはいないけれども、普段から時々日曜日の朝食として作る。




　




ポテイト・パンケーキはとても簡単で栄養満点。お勧めのブレクファストです。今日は
手元にミックスがないので、ホームメイドをご紹介します。


ポテイトはなるべく生のものをすりおろして使う。我が家では、1つは千切りにして食感も
楽しめるように作っている。ポテイト（だいたい5個くらい）をすりおろしたら、とき卵
1個を加えて混ぜ、小麦粉を大匙1くらい入れて混ぜる。水分が多くてまとまらないが、
小麦粉を多く入れるとポテイトのお味や香りがなくなって、ただのお好み焼きの生地に
なってしまうので、水分を吸収させる為に、市販の「マッシュポテイトの素」を使う。
これをまとまるくらいに混ぜ込んで、オリヴオイルで焼き、サワークリームとケチャップ、
アップルソースで頂く。


アップルソースは、りんごをすりおろし、レモンジュースとハニー、シナモンパウダーを
少し入れたものを火に掛けて煮詰めただけのもの。パンケーキのみならず、何にでも合う。
我が家はこれを大量に作り置きしてあり、朝はヨーグルトにかけて、夜はアイスクリームに
かけたりそのままデザートとして頂いたり、またリキュールを入れてデザートカクテルに
してもとても美味しい。


子供の頃は、Easterの日にはKosherに近い食事をしていたが、今日などはこのパンケーキを
Corona3本で楽しむ始末。あまりに「安息日過ぎ」なEasterに今、反省しきり。




　　　　



Beautiful Spring Songs

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