Soft Sunday:Long Journey, White Memory

April 18, 2010

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テーマ：洋楽(3323)

カテゴリ：Soft Sunday

まずはお聴きください。

　　　　　　　

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The Associationの"Never My Love"。この歌は、さすらいの旅人なのだと言う。

70年代にヒットしたThe Associationの"Never My Love"　誰が歌っているかは
知らなくても、当時耳にしたことのある人も、最近レディオから流れて来るのを
聴いたよという人もおいでだろう。40年の時を経ても色褪せることのない名曲だ。

春の午後、そよ風に吹かれて聴きたい美しいこのメロディは、The Associationの
代表曲となる前に、実は日本のアイドルグループがアメリカで歌っていたのだそう。

Johnny'sというこのグループ、あのジャニーズ事務所で初めて結成されたアイドル
4人組で1962年デビュー。66年、ダンスを勉強する為に渡米するとアルバム・
レコーディングの中からシングルカットしたうちの1曲が"Never My Love"。グループは
67年の帰国後に解散し、彼等のバージョンが販売されなくなったこの曲は、続いて
The Associationのもとで大きく成長することになる。

Johnny'sのこの曲を聴くことは極めて困難で、今や「幻の名曲」と称される。

"Never My Love"はもともとアメリカ人のDonald and Richard Addrisi兄弟が、
Addrisi Brothers（アドリシ・ブラザーズ）の名前で発表した曲だったがヒットせず、
日本から来た4人の男の子達の元に舞い込んで、更に彼等の懐から巣立っていくと、
ついにThe Associationとの運命の出会いを果たすのだ。

　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　The Addrisi Brothers

彼等の"Never My Love"は1967年、Hot100チャートの第2位に輝き、世界中の誰もが
聴くスマッシュ・ヒットとなる。

次にこの曲を歌ったのは、アメリカのR&BグループThe 5th Dimension。1971年に
リリースすると、その年の10月にはHot100のチャート12位に上りつめ、ビルボード
R&Bチャートでも45位にランクインした。

"Never My Love"は続いて74年、スウィーデンのロックバンド、Blue Swedeがカバー。
すると今度はHot100チャート7位に。彼等によるこの曲は8週間にわたってTop40に
ランクされていた。

　
　　　

再び生みの親The Addrisi Bros.の元に帰るのは1977年、彼らがオリジナルバージョン
としてレコーディングしたもので、その時はHot100チャートで80位に、Adult Contemporary
（アダルト・コンテンポラリィ）チャートで28位につけた。

Johnny'sの記録はないが、Addrisi Bros.がヒットさせられなかったこの名曲を世界中に
送り込んだのは、実はThe Associationではなくて、無名の日本のグループだったのでは。
いつだったか、NHKのアーカイブスだったと思うのだが、たった一度、Johnny'sによる
"Never My Love"を聴いた。淡く柔らかい雰囲気がとても素敵で、番組を観た後で改めて
The Associationを聴くと、なるほどよく似ていた。The Addrisi Bros.のオリジナルを
聴いてはいないが、あのアレンジもJohnny'sの時に作られたものだったのかもと考えた。

　　　　　　

"Never My Love"はその後、BMI(Broadcast Music, Inc.)において、「20世紀最も
レディオ・テレビで放送された歌」の第2位に選ばれている。

私にとっての"Never My Love"は、カルピスに似ている。カルピスには子供の頃から10代、
20代にかけての思い出がいっぱいつまっている。"Never My Love"も、The Association
だけでなく、それぞれの時代に、多くのアーティストによって歌い継がれてきたことで、
子供の頃の、青春時代の、多くの記憶の中に流れているのだ。

5th Dimension(ft. Marilyn McCoo)とBlue Swedeによる"Never My Love"
他にそれぞれ1曲ずつ。彼等はこんな歌を歌っています。