2007/12/18(火)11:20
「腸内」転換炉に感謝!
太陽系に存在するあらゆる生命の源は、太陽エネルギーです。
しかし、動物は、このエネルギーを直接、摂り入れることができません。
葉緑素を持った植物だけが、
太陽エネルギーと二酸化炭素そして水を原料にした光合成で、
有機物(炭水化物)と酸素を作り上げます。
つまり、植物は「生産者」です。
一方、人間を始めとする動物は、この植物を食べることで、間接的に「太陽エネルギー」を摂り入れます。
つまり、動物は「消費者」に過ぎません。
もうひとつ、植物や動物の排出物・死体を分解して、二酸化炭素を作り上げている「微生物」という「分解者」がおります。
これが、大自然における生産と消費の循環であり、あらゆる生命は、共生して生きている由縁ではあります。
この循環の中で、肉食動物であるライオンが一番最初に食べるのは、捕獲したカモシカの腸内にある「植物の食べ物」です。
肉食動物でさえ、植物を食べることで、新鮮な「太陽エネルギー」を摂り入れています。
人間は、その食性(草食)に従って植物である穀物や野菜・豆類などを食べることでしか、「太陽エネルギー」を摂り入れることができません。
牛や豚などの草食動物の肉は、「太陽エネルギー」を材料にして、加工・製造された既製品であり、中古品であります。
人間という生命に必要なのは、より新鮮な「太陽エネルギー」である植物(主食として穀物)です。
この植物という炭水化物から私たち人間の心身が作られます。
例えば、私たちに必要な「脂肪」は、炭水化物を原料にして体内で合成されます。
このことは、高校の「生物2」で履修済みの筈です。
私の「座右の書」の一つであるシグマベスト「理解しやすい生物2」(1980年文英社発行 編者・江原有信氏)に、「重要」として太字で記載されています。
草食動物である牛や豚が、牧草などの炭水化物だけで、あのようなブ厚い脂肪層を作り上げている事実が証明しています。
人間の食性も「草食」です。
植物の炭水化物は、正確には「複合炭水化物」と言います。
これには、
炭水化物
類脂肪
粗たんぱく
各種ビタミン
各種ミネラル などが含有されています。
そして、類脂肪は、腸内で「脂肪」に組み立て・転換・合成され、
粗たんぱくは、同じように「たん白質」に組み立て・転換・合成されます。
このように、腸内は、常温で、腸内細菌やバクテリアそして酵素の働きから、いとも簡単に、日常的に元素転換を実行している「転換炉」ではあります。
光岡知足著「腸内細菌の話」(岩波新書)に、ニューギニア高地に住むパプア族の話が載っています。
この民族は、食事の96.4%がサツマイモで、魚や獣肉は、ほとんど食べないので、いわゆる「たんぱく質」不足となりますが、健康状態は良く、健全な心身でよく働きます。
彼らは平均して毎日約2グラムの窒素(たんぱく質にして10日~15グラム)を摂取していますが、排泄される窒素総量は、この2倍近くになっています。
つまり、サツマイモや空気が、腸内で分解・転換され、たんぱく質に合成されていることが判明しました。
残念ながら、現在の栄養学や医学は、この事実を認めていません。
農学博士の小牧久時氏は、この研究で、1975年ノーベル医学生理学賞の候補者になっ ています。
現代の科学では、シンクロトロンなどの実験装置の中での「転換」現象は確認しています が、自然界でごく日常的に起きている「転換」を「実証できない」でいます。
本音は、既得権益が絡み「実証したくない」のでしょう。
つまり、医師や栄養士は、口に入る前の「物(食べ物・食品など)」が持っている「栄養素を分析」しているだけです。
その「物」が、口に入り、唾液とグチャグチャに混じり合い、腸に送られて、腸内細菌や酵素の作用を受けて、分解・組み立て・転換・合成していることを認めませんし、知ろうとしません。
端的に言いますと、人間の生理、人間の生命、「生命」そのものに「無知」ではあります。
実際は「複合炭水化物」だけで、人間に必要な生命素(栄養素)が揃います。
植物、つまり、牧草や野菜・穀物・豆類こそ、完全栄養食です。
これが「食べ物」です。
「食べ物」が腸内で血液となり、
血液が細胞を作り、
細胞が、人間の身体を作り上げています。
「消費者」に過ぎない人間は、
「生産者」である「植物」に感謝しなければなりません。
その「植物」を作り上げる「微生物」にも感謝!
そして、大本(おおもと)の「太陽」には大感謝!です。
これこそ「自然の摂理」です。
ですから、日本人は、植物(主食としての穀物)という食べ物を摂り入れるときに、
貴方様のお命、ありがたく、感謝して「いただきます」と言い、
食べ終わりますと、貴方様のお命、ありがたく、いただき「ご馳走さまでした」と再度、感謝申し上げます。
食事は一番、重要な仕事です。
食は命なり