2009/07/11(土)07:51
「たった一人の変革」
戦後、新国会法が制定された。その国会法第78条に曰く、
「各議院は、国政に携わる議員に自由討議の機会を与えるため、少なくとも、2週間に一回その会議を開くことを要する」。
これは小室直樹著「田中角栄の遺言」(クレスト社 平成6年6月刊)からの引用です。
更に引用を続けます。
自由討議法たる国会法第78条は、空文化し、実益なしとして、8年後の昭和30年の国会法第5次改正で削除されたのであった。(中略)
吾人はすでに、ここに国会政治、デモクラシーの終焉を見る。
引用終了
「自由な討議ができない」国会など無用であります。
実際、テレビで「国会中継」を見ていても、自分の意見・政策を述べている議員は、ただの一人もおりません。
質問者も答弁する者も、官僚の作文を読み上げているだけで、「下手な田舎芝居」に過ぎません。
今、流行の「党首討論」でさえ、「討論」ではなく、
一人が質問して、
もう一人が答弁する、
それも、質問を正面から受けることなく「はぐらかす」だけ。
そして、質問者も、それを追求することなく「時間がないから」と次の話題に移っていきます。
結局「国会で審議をしました」、「党首討論をしました」というアリバイ作りだけが目的ではあります。
挙句の果てに議員は、法案の議決に当たり「党議拘束」に縛られて、自由に賛否を決することさえ出来ません。
このような「議員」であれば「幼稚園児」でも務まります。
少なくとも「国会法第78条」は復活させなければなりません。
本来、国会は日本で唯一の立法府であります。
その議員である国会議員は、
将来に亘って、日本国の独立を維持し、国民の安全を保証するための政策を持ち、
それを法案として作成し、
この法案の必要性を他の議員に訴えなければなりません。
訴える機会こそ「自由討議」であります。
そして、議員から一定数の賛同を得て、法律として「成立」させます。
この一連の作業をすることが、国会議員に与えられた職務であります。
今の国会には「訴える機会・自由討議」がないので、議員は「職務怠慢・放棄」しているという実感を持ちません。
「税金泥棒」「詐欺師」「選挙運動屋」たる由縁です。
私たち、有権者は、来る衆議院議員選挙では「与えられた職務」を忠実に実行する「国会議員」を選ばなければなりません。
現実には、そのような候補者はおりません。
ですから、投票するのは「既成政党」と利害がある関係者だけになってしまいます。
今回の選挙も、精々、第一党が、自民党(と公明党)から「クローン自民党に過ぎない民主党」に変わるだけで「政権」は相変わらず官僚が握っています。
現在「日本国の独立を維持し、国民の安全を保証するための政策を持」っている既成政党は、残念ながら存在しません。
最低限、断行しなければならない「政策」を次の掲げます。
国の基本は「食糧の自給」「食糧自給率百%」の達成ではあります。
これで始めて、独立国です。
最大の安全保障であります。
このためには、日本の「農」を復活させなければなりません。
それも「有機農」です。
この政策を進める一方、緊急時以外の外国からの食糧輸入は、原則、禁止しなければなりません。
これと同時に「工業製品を輸出する」経済構造も見直しが必要となります。
「病因食」となっている肉・卵・牛乳および乳製品・砂糖などの摂取を、国民に控えるよう訴えます。
これに伴い「産業構造」の変革が迫られます。
増税なしの財政支出のスリム化も断行します。
これらの政策を掲げることなく、選挙に臨む「既成政党」・「候補者」に「NO」を付き付けなければなりません。
国会で「自由討議」を復活させますと、「たった一人の変革」が実を結ぶ可能性があります。
私は、この可能性に賭けたいと思っております。