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テーマ:好きなクラシック(2305)
カテゴリ:音楽
ベートーヴェン交響曲第1,3番(リスト編曲ピアノ版) Naxos8.555354 シチェルバコフの演奏は、第1楽章は導入のアダージョがかなりゆっくり、かみしめるように始まる。すぐにアレグロになり、溌剌としたテンポになる。生き生きして、爽快感がある。 全体に明快なタッチで透明な澄んだ音を出している。とても真面目な演奏だと思う。 この曲は交響曲をピアノ編曲したための無理が少なく、ピアノソナタを聴いている感じだ。さすがはリスト。 さて、ついでなのでオーケストラ演奏もいくつか聴いてみた。 まずは、ワルター指揮のコロムビア交響楽団。ゆったりと始まるが、アレグロから迫力が出てくる。全体に溌剌としており、明るさがある。この曲は、旋律よりリズムが勝っている部分が多いが、ワルターが振ると、やさしさが感じられる。 ブロムシュテット指揮のドレスデン・シュターツカペレではメリハリの利いた豪快・雄大な曲になる。 スイトナー指揮のベルリン・シュターツカペレは流麗で滑らか。良く歌っていて、川の流れを思わせる。 クーベリック指揮のロンドン交響楽団は緻密な力演だ。響きが大変美しく、楽器間のバランスも良い。ところどころ田園風景を髣髴とさせるが、田園交響曲につながる表現なのだろう。ベートーヴェンらしさがにじみ出てきている。 ベートーヴェンの交響曲の中では地味な存在で、ぱっとしない感じだったが、いろいろ聴いてみるとなかなか味のある曲であった。
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