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カテゴリ:歩く図書館と本の虫
今日は家で仕事しようと思っていたのですが、朝はめちゃくちゃ遅く起きてしまうし、買い物に行ってもどってきてからは最近大量に購入した本を読んでしまうしで、結局まだ何にもしてないです。まずいなー。今日は夕食を食べて少し仕事して、明日も午前中は仕事しようかな。
それはさておき、ここしばらく読んでいた本です。 祈りの海 最近文庫本はSFばっかり読んでいます。 本作もその一つ、『順列都市』や『ディアスポラ』のグレッグ・イーガンの短編集ですね。 イーガンの作品は作者自身も述べているように、全ての作品がアイデンティティーを背骨にした物語になっているようで、事実本作の全ての作品がアイデンティティーと結びつけられる作品になっていました。 世界観と物語の展開に引かれる表題作や、アイデンティティーというテーマが明確な『貸金庫』などがお気にいりです。 火星年代記 レイ・ブラッドベリの傑作SF小説です。 一つの世界観を軸にして、短編を時系列にはめ込み、それぞれの作品をつなぐ小片をちりばめて作っているという、ブラッドベリらしい構成は実に読みやすい逸品です。楽しい構成ですね。 ブラッドベリ自身がもともとファンタジー小説作家としての側面が強いこともあるのか、SFとは言いますが、本作を読んだときの印象はファンタジー小説を読んだときのような印象を受けます。物語の結末とか、雰囲気とかが。 滑稽な冒頭部から、深い感慨を抱かせる最終話『百万年ピクニック』まで、実に面白い作品に仕上がっており、かなり好きですね。傑作と言われる所以が良く分かりました。 クローディアの告白 ダニエル・キイスの実録物。ビリー・ミリガン二部作と比べると、正直いまいちな感じがします。たぶんにこれは取材中の作者と同じく、クローディアの話しの持って行き方に、読み手としてはなんとももどかしい感じを受けるからなのでしょうが・・・。 脳髄工場 小林泰三の最新短編集です。 相変わらずいやーな感じの作品が並んでいるところが素晴らしいですね。 ですが、特筆すべきは、そうした「いやーな感じ」はあんまりない『C市』という作品。 これまでの作品でもクトルゥフ神話に対する傾倒を見せていた作者が、真っ正面からクトルゥフ神話に挑んだ作品で、ホントイイ!大好きです。本作は中編ですが、小林氏にはいつか長編のクトルゥフ物をやって欲しいなあと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/05/27 07:29:33 PM
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