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カテゴリ:歩く図書館と本の虫
今日も休日出勤してきました。今月はなかなかゆっくりできそうにないですね^^;
それはさておき、出勤・帰宅の電車内で読んでいた本の数々です。 IT スティーブン・キングの大作小説です。 日本語版は文春文庫から4冊に分けて出版されています。 過去と未来が交錯する群像劇。 メインとなるキャラクター達と”IT”との関わり、そして戦いを描いた壮大なこの作品ですが、これまで読んだキング作品の中でも屈指の傑作だと思います。 様々なモンスター映画のモンスター達が標本のようにぼろぼろと姿を現し、過去と現在が交錯する中で示される謎、そしてそれが解決して最後につながる圧巻のプロット、実に個性的で見事に書き分けられたキャラクター達と、私のツボに入りまくりの作品でした。 何度も読みたくなる作品ですね^^ ただラストの”IT”は何故、あの姿をチョイスしたのかな^^; ねじの回転 ヘンリー・ジェイムスの短編集です。ゴシックホラーの代名詞みたいに言われていたので読んでみました。ほぼ全ての作品が、謎を少しずつ出していって、最後の最後でぽんと肝となる怪奇現象が出てくる形式の小説でしたね。 んで、はっきりいって物凄く読みにくいです。さらに言えば、なんかテンポが悪い。 正直、私にはあまり合わなかったです・・・。 断絶への航海 『星を継ぐもの』のジェイムズ・P・ホーガンの作品です。 戦争の絶えない地球から、新たに人間が住むことのできる星系を目指して、移民船が旅に出て数十年、ようやく新しい星系が発見され、移民船に乗せられていた人間の遺伝子からコンピューターが人類を育てて新星ケイロンでの生活がはじまる。そして、その報を受けたアメリカの移民船が、あらたに発見されたケイロンへと旅立つ・・・という物語ですが。 この作品の肝はケイロン社会ですね。地球とは異質の社会が形成されたケイロンと、地球から乗り込んできた人々の相克。そして派手なクライマックスと、実に面白い作品でした。 移民船物の作品は個人的に結構好きなんですよね。PSOもそう言えばそんな話でした。 八月の博物館 瀬名秀明の長編第三作です。 PEやBVのような圧倒的なスケールを感じさせるSF小説ではなく、藤子・F・不二雄的、少し不思議な物語でした。実際、本作は藤子先生に捧げられています。ドラファンの私は満月博士とミウにはちょっとにやりとしてしまいました。 ジュヴナイルものとしてもほのぼのとしたところがあって、なかなか面白かったです。 瀬名秀明の作品は全部肌に合うんだなあと実感しました^^ ランゴリアーズ またもスティーブン・キングの作品です。 収録されているのはTVドラマ化された『ランゴリアーズ』とジョニー・デップ主演の『シークレット・ウィンドウ』の原作、『秘密の窓、秘密の庭』の二作品。 んで、ランゴリアーズの方ですが、実はTVドラマの方を先に見ていました。何年か前にNHKでキング作品のドラマを連続で放映されていたことがあって、その時に見たんですよね。前後編でかなり長い時間の作品でしたが、これが良く出来ていて非常に面白かったので、原作も読んでみたくなった次第です。 それで読んでみて驚いたのが、例のTVドラマの完成度です。本当に原作に忠実で、かつあの世界を見事にブラウン管で表現していたことが良く分かりました。肝心のランゴリアーズの造形だけがちょっとアレでしたが、それ以外は完璧といっても過言ではないかも。役者とキャラクターのイメージがばっちりはまっていました。もう一度見たいなあ^^ 『秘密の窓、秘密の庭』の方もなかなか面白い作品ですね。当初の展開から終盤の展開まで、高まっていく不安と、真実が明らかになったときのいやらしさと、映画向きの作品であることは良くわかります。ただ、この作品のようなオチの話って結構あるんですよね。 むしろ本作はオチそのものよりも、その後の部分、最後の数頁に味があると思うのですが、その当たり、映画では再現されているのかな? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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