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カテゴリ:歩く図書館と本の虫
剣竜@事務所、休憩中です。
休憩が終わったらまた起案に戻ります^^ それはさておき本題。 今日は、昨日読み終えたアイラ・レヴィンの処女作にして最高傑作と言われる『死の接吻』についてです。 アイラ・レヴィンといえば、他には『ローズマリーの赤ちゃん』や『ブラジルから来た少年』といった名作がありますね。 『死の接吻』はミステリー物の範疇に入るのでしょうが、構成からして大変興味深い内容になっています。 まず、第1章は、ある青年の一人称の物語。 この青年が殺人を犯す訳ですが、そこに至るまでの経過が秀逸です。 そして第2章は、被害者の姉が主人公となる犯人捜しの物語。 第1章では犯人の名前が出てきていないので、誰が犯人なのかを探る面白さがあります。この主人公の姉が、探偵訳としては相当頼りないのですが、だからこそ最後の展開に思わず唸らせられますね。 そして第3章は、全ての精算の物語。 この三部構成になっているが故に、この『死の接吻』は、最後まで読者をつかんで離しません。また、犯人訳の青年をはじめ、多くのキャラクターの心理状態や考え方が書き込まれているため、よくいう『人間が描けている』作品になっていると思います。キャラクター達が記号ではないというか。 いずれにしても、さすがに名作中の名作と呼ばれる作品だけあって、大変面白かったです^^ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/04/26 07:02:10 PM
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