華氏451度
レイ・ブラッドベリの本を2冊読みました。華氏451度 マイケル・ムーア監督の映画『華氏911』のタイトルの元になった作品であり、かつてフランソワ・トリュフォーが映画化した作品であります。レイ・ブラッドベリの代表作として必ず数え上げられるディストピア小説です。タイトルの華氏451度とは紙が燃え出す温度で、摂氏でいえば220度程度のようですね。 書物が禁止されている未来において、焚書官(どうやら原書では”fire man”と記載されているようです。かつては火を消していた役職が未来においては皮肉なことに火をつけて回る役職になっているということですね)のガイ・モンターグが、ある少女との出会いから、自らの仕事に疑問を持っていくという物語です。 非常に読み応えのある物語ですね。特にラストの方の叙情性が素晴らしいです。太陽の黄金の林檎 レイ・ブラッドベリの短編集です。 最近映画化されて話題になっている『サウンド・オブ・サンダー(雷のような音)』が収録されていて、今、本屋で平積みになっていますね。『サウンド・オブ・サンダー』も面白いですが、『原始怪獣現る』の原案としてクレジットされている『霧笛』も良いですね。しかし、映画の原案とはいいますが、『霧笛』に該当する部分って映画で数分くらいしかないのでは^^; 他にも印象的な物語が並んでいますが、少年の姿のまま成長しない男の物語がなんともいえない余韻を残してくれていて、特に印象深かったです。 オススメの短編集ですね。