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• マリリン「楽」者お熱い思い

  本日付の日本経済新聞文化欄（32面）に、大学院時代の恩師が「マリリン『楽』者お熱い思い」の見出しで、マリリンモンロー没後40周年の命日ということで寄稿されている。本日発売の『ぴあ』の書籍紹介ページでも著書が取り上げられていたので、今日は、先生にとっても、大変記念すべきマリリン記念日なのではないかと思う。本当はここでひとつ気の利いた「ふりー句」をひねり出すべきところだが、不肖の弟子としては、なかなかまだ先生のような自由闊達な芸風に達することができない。修士論文のご指導でもいろいろとお世話になったが、なんというか、生き方の上手な先生だと思う。そこから学ぶ点が多々あった。（と過去型にしてはいけない。いまでも学んでおります）

  2002年08月05日

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• 『親子の作法』

  船曳建夫『親子の作法』（ベネッセ1998年）を100円で入手。美品。しかもこれは買おうかどうしようか迷っている内に書店から消えてしまったものなので、とても嬉しい。装丁も内容もとてもよく練られていると思う。書籍では、和泉元彌と淳子（姉）が出てくる。刊行後4年にして旬の人になったわけだが、小トビラの後にある、書籍の家系図には、祖父三宅藤九郎や、父和泉元秀は出ていても、母の名はない。「母」とだけ記されているのみである。今だったら、母の名も明記されるだろうか。船曳氏の仕事はとても面白い。有斐閣の月刊ＰＲ誌で現在続けられている連載もなかなか読ませるし、昔、『広告批評』では、橋本治氏と対談をしていた。これもなかなか面白かった記憶がある。中井浩一氏の『勝ち組大学ランキング』（中公新書ラクレ）では青年将校と呼ばれている。それらを総合して出てくるテイストは何か。まじめに考えてみる余地がある。ところで、ベネッセも、このような本を出すことは今後絶対にないだろう。福武文庫で内田百鬼園先生の本を買い込み、愛読したものとしては、残念至極である。

  2002年08月04日

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• ひさしぶりにブックオフ

  久しぶりにブックオフへいく。100円均一棚の「せどり」。内容価ではなく、汚れや傷がないかどうかを基準に値付けをされているので、時々とんでもない掘り出し物がある。本職？の古本やさんも、ブックオフにはお世話になっているのではないだろうか。まとめて売り出されたとおぼしき棚構成は、個人の書棚をのぞいているような気持ちになる。8冊ほど購入。へえ、こんな本があったの、というものを見つけられて満足。

  2002年08月03日

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• 校了後の虚脱

  昨日、なんとか校了を終え、今日はなんだか気が抜けたような感じで、意識的にはなれなかったけれど、やはり気がはっていたのだなあと思う。泥棒に入られた後のような、机の周りを片づけたり、コピーした資料を整理したり、落ちているゲラを拾い集めて捨てたり、校了を終えると、とりあえず残務整理という感じである。年間に月刊誌本誌を12冊は出すので、12毛作だが、実際は増刊号が年に四回あるし、単行本も手がけているので、おそらく一般的な編集者よりも、よく働いている方？ではないかと思う。判りませんが。最近は、幸いにしてというか、有難いことに、企画をいろいろと相談していただけることが多く、「これいける！」と営業部にも喜ばれそうな企画が持ち込まれることが多いので、有難い。恵まれた環境に安住しないで、もっと面白い仕掛けを考えてゆきたいと思う。

  2002年08月02日

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• 常識を言う人、実は過激。

  今日は朝から印刷工場で缶詰状態。出張校正室に、元編集者で製作を手伝ってもらっているＳさんと詰めている。ゲラのチェックをしていて、Ｓさんが、「この先生はなかなか気骨がありますね」とつぶやいた。本郷のＴ京大学のＵ先生のインタビュー記事である。「抑えてはいるけれども、なかなか激情がほとばしっている」先ほど、別件で携帯に連絡したところ、Ｕ先生は今日は島根に行っているらしい。全国各地をフィールドワークしている。フットワークが軽い先生だ。「常識的なことしか言っていないんだけど、常識を言う人ってのは過激ですからね」とＳさん。なるほど、それは至言だ。

  2002年08月01日

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• 柔軟な精神

  菱村幸彦先生に、久しぶりにお会いする。駒場東邦中・高校長時代に、２ちゃんねるで、悪口を書かれたとかで、ネットにもお詳しい。資料収集も原稿執筆も便利になったねえという話題でひとしきり盛り上がる。お年の割にはといっては失礼だが、とても柔軟な精神をお持ちである。現在は、地方公務員共済組合連合会の理事長（だったかな）をされておられる。元文部省初中局長。同じ教育法学系の泰斗である、早稲田の下村哲夫先生と、もう数十年は執筆合戦？を繰り広げておられるのではないだろうか。すごい方々である。今日は、3時半からアルカディア市ヶ谷で、大平健氏の講演を聴く予定だったのだが、校了前日なので、それどころではない。本当に残念だ。

  2002年07月31日

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• 涼をさそう吉野川。

  川人法律事務所の川人博さんより、暑中見舞いをいただく。とてもきれいな葉書で、故郷である徳島の吉野川の写真が涼をさそう。川人さんには何度かインタビューその他でお世話になった。過労死に関する裁判等でご活躍されている弁護士だが、もう10年ほど東大教養学部「法と社会と人権」ゼミナール講師を続けられていて、そこでの実践は、書籍にまとめられている。この書籍は同じ東大生のレポートをまとめた、立花隆編『二十歳のころ』（新潮文庫）と比較してみると、いかにまっとうなセンスで作られているかが、よくわかる。校了間近なので、相変わらずばたばたしている。こころなしか疲労感もある。暑さに負けないようにしなくては。

  2002年07月30日

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• スキルの市場性

  本の装丁をお願いしているデザイナーさんと雑談していて、スキルの市場性が話題になった。デザイナーさんによると、イラストが描けるという学生さんがいたので、仕事を頼んでみたところ、デッサンも稚拙で、残念ながら商品として流通するレベルには達していなかったということが最近あったらしい。ただ、特定のポーズやカットについては、とても上手に描いていたということだった。教育の個性化とゆとり推進派対、基礎学力徹底派の拮抗をみたような気がした。好きなことだけを好きなだけやっていいよという教育方針は、極端なことをいえば、市場性のないスキルを一生懸命磨いて、その結果市場や社会に合致せず、スピンアウトするということになるのかもしれない。その逆で、堪え忍んで、社会性をもつ一定レベルのスキルを身につけたものは、嫌々ながらもスピンアウトすることからは免れることができるかもしれない。この問題については、僕個人の視点は実は定まっていない。よく分からないというのが正直な気持ちだ。僕自身が、総合的というよりは、専門的なことのほうが好きだということも関係しているかもしれない。大学の教職課程で講義をうけていたとき、あらゆる科目をまんべんなくこなすのと、どれか一科目でもいいから徹底的にやるのと、どちらがいいと思うか、講師が尋ねて、学生に手をあげさせた。専門的に深くという選択肢で、手を挙げたのは、20人くらいいたなかで、僕ひとりだけだったことを思い出す。こういった問題は、もうスタート地点をきっちりと決めておかないといけないと思う。だから、これは分析的というよりは、政治的な問題だと思う。

  2002年07月29日

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• とりこぼす認識、過ぎゆく世界。

  インタビューした記録を、あーとか、うーとかいうレベルでべたべたにテープ起こししてもらったテキストは、実に読みづらいが、それを眺めていると、自分がいかに人の話を聞いていないかと言うことに気がつく。テキストになった会話を読み返して、始めて相手の発言の意図や流れを理解できるというのは、あまり感心できることではないけれど、事実だから、仕方がない。人生において見ることができる映像を、データ化しても、数テラバイト程度にしかならないという話を以前、どこかで聞いたことがある。もし自分の人生のすべてを映像にしておいて、見ることができたのなら、後悔と反省の人生劇場になるのだろうなと思う。自分の人生をすべて再生してそれを見るためには、もう一度別の人生が必要になるのだけれど。

  2002年07月28日

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• 日本高校教育学会。

  東京駅から高速バスでつくばセンターへ。筑波大学にて日本高校教育学会。行きのバスが、すごく渋滞して、いつもの二倍の時間がかかった。おかげで会が始まるあたりで、なんとか駆け込むことができたのだが、あれでは、高速バスではなくて、低速バスだ。学会の発表自体はとても充実していて、年々質が上がってきている感じがする。終了後の懇親会で、久しぶりにお会いする先生方と旧交を温めつつ、日帰りなので、つくばセンターから、また高速バス。帰りは例年の通り、隅田川花火大会にひっかかって、予定通りの渋滞。向島あたりのビルの屋上では、にわかビアガーデンとなっていて、高速道路からみると、なかなか情緒ある風景となっている。最近、移動続きでなんだか疲れる。

  2002年07月27日

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• 帰りは『三四郎』

  富山から特急はくたか、新幹線ＭＡＸあさひを乗り継いで、帰京。帰りは『三四郎』。改めて読むと、これも味わい深い。行きの『坊っちゃん』よりもよく出来ていると思う。西片に住む広田先生という人を私は知っているが、それは特にこの話とは関係ない。いま住んでいるあたりが、主人公がぶらぶらする地域と重なるので、うん、なるほどと思いながら、読むことができて面白い。与次郎が「明治15年生まれ」以降の云々というところがあるが、あまり今もかわらないなという気もする。その他いろいろ面白いところがあるが、それはまたの機会に。

  2002年07月26日

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• 恩師は有難し。

  全国高等学校教頭会の取材。久しぶりに早起きして、富山県立会館へ。文部科学省初等中等企画課の辰野裕一課長の講話が、なかなか面白かった。以前何度かインタビューさせていただいた時にも思ったが、文芸・音楽方面に強い課長である。自分の主張したいことを、偉人のエピソードをつなげることによって効果的に演出する。出てきたのが、大村はま、斉藤秀雄、野依良治、リンカーン、島秀雄等々、思い出したようにエピソードが出てくるあたりが、なるほど教養かなと思わせるところである。ホールで、本の行商をしていると、普段お世話になっている先生方が、いろいろと気遣いをしてくださる。静岡県立Ｓ高校のＹ先生、ありがとうございます。また、私の恩師である、北海道札幌Ｋ高校のＹ先生、風邪をひいている私のために、炎天下コンビニまでいって滋養強壮剤を買ってきてくださいました。昨日、「赤シャツ会」などを書いてしまったことを大変後悔しております！！！すみません。

  2002年07月25日

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• 『坊っちゃん』

  新幹線あさひと特急はくたかを乗り継いで、富山着。道中のお供は結局『坊っちゃん』となった。久しぶりに読み返して、うん、これは面白いなと思ったけれども、小説としては、現代作家のなかに入れてしまえば、どおってことないようにも思える。今のほうが、構成的にも内容的にも意欲的な作品が多いのではないだろうか。ただ、夏目漱石に「萌える」要素がたくさんあるのは事実で、そこかしこに、イコンが散りばめられているようにも感じた。ところで、明日からの全国高等学校教頭会の取材、『坊っちゃん』を読了した後では、“全国赤シャツ会”、に思えて仕方がない。僕の敬愛する教頭先生も多々参加されるので、“赤シャツ”で教頭先生を括ってしまうのはよくないのだけれど。

  2002年07月24日

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• 旅のお供の文庫本

  明日から富山出張なので、その準備や、東京を離れている間の仕事の段取りなどをくんでいたが、エアコンにやられて、ついに風邪を引いてしまい、頭がとても朦朧としている。千駄木・往来堂書店にて、旅のお供の文庫本を探すも、なんだか気持ちが乗らず、選ぶことができない。4時間弱の鉄道の旅なので、文庫本をまず選んで鞄につめる必要がある。何かよいものはないでしょうか。ところで往来堂書店の品揃えがまた最近微妙に変化した。もし自分に一財産あったなら、店ごと、まるっと買って自分の書斎にしたいような本屋である。

  2002年07月23日

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• ゆとり教育の功罪

  学力低下問題について、最初に東大の苅谷先生とお話したのは、97年の夏頃だったと思う。あれから数年経つが、こんなことになるとは思わなかった。教育問題が政治化している。ゆとり教育の功罪について議論されると、功が弱く、罪が強い。従って、京都大学の西村先生や慶應義塾大学の戸瀬先生が警鐘をならせば、基礎教育を重視する小学校の先生の書籍がとても売れる。ある種のマッチポンプのようで、一介の編集者としては、うまいなあと思う。ところで、声をあげにくい人たちが不利益を被るとしたら、また、不利益を被る人たちが、自分自身が不利益を被るということ自体を知り得ないとしたら、いったいそこを誰が保証するのだろうか。学校教育の機能について、Ｐ・ブルデューの仕事を思い出す今日この頃である。本当にこの問題はむずかしい。久しぶりに早く家に帰ってきたので、「ＴＶタックル」を見ていたら、ゆとり教育についての議論をしていたので、ついつい見入ってしまった。

  2002年07月22日

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• 筑波大学学校教育部にて打ち合せ。

  夕方近くから、筑波大学学校教育部にて、書籍の打ち合せに合流。この企画は、本当に期待できるものなので、力を入れていきたいと思う。茗荷谷近くの居酒屋で、執筆者の先生方と食事をする。とても楽しく過ごせた。また、意欲的な先生方と接することで、なんだか私も元気をもらうことができる。自分の関わった書籍がいい本だと一緒にいた先生のひとりに褒めていただけて、なんだかとても嬉しかった。まだまだ若造ですが、がんばりたいと思います。その書籍では、国立教育政策研究所のＫさんにとてもお世話になった。この場を借りて御礼申し上げます。Ｋさんにはいつも愚痴をきいてもらったり、なんだかいろいろご迷惑をおかけして、申し訳ないです。

  2002年07月21日

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• チャータースクールの胎動。

  日本アムウェイの本社ビルにて、チャータースクールフォーラムvol2、ディー・トーマス氏の講演会を聞く。アムウェイの本社ビルはとてもきれいで、Ｂ１のホールの施設もとてもよかった。これでは、やっかみや誹謗中傷を受けるのも、むべなるかなと思った次第である。教育関係の講演とシンポジウムだったため、見知った顔がちらほら。『内外教育』の記事を書くために、Ｗ君が来ていたし、最近『論座』で評価についての論考をご執筆されていた小田勝己氏も夫妻で参加していた。ビル・ゲイツ財団が750万ドルも拠出しているというミネソタニューカントリースクールの話は、とても面白かった。講演の後の、都立新宿山吹高校長の萩原先生と、都立桐ヶ丘高校長の天井先生のお話もなかなか面白かった。両先生のお話は、チャータースクールと直接関わるわけではないが、高校教育改革の多様化の帰結のひとつとして、聴衆からは、そうか、公立高校もこんなところまできたのだなという感興を引き出していたようだ。市民運動的な熱気を感じる。それにしても今日は暑かった。梅雨明けしたらしい。

  2002年07月20日

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• 探偵稼業。

  午後に目黒へ。日射しが強い。徒歩五分ほどで東京都教職員研修センターへ着く。昔、都研と呼ばれていた場所。教育参与の小田原先生に、人事考課についていろいろ勉強させていただくために参上する。小田原先生は、教育行政のなかから、人事考課その他に関わってこられたので、その視点からのお話をいろいろいただける。また、ざっくばらんに教えていただけたので、問題に対する理解が深まったと思う。帰り際、これは何かに似ていると思って考えていたら、探偵だということに気がついた。同じ問題を違う視点から何度も検討するのは、たぶん探偵的所作だ。特に、先週から同じ問題を、さまざまな方にお会いして尋ねてまわっているので、同じものがとても立体的に見えてくるし、その差分を図ることで、問題の性質もより鮮明になる。編集者は探偵でもあったのだ。目黒で、以前、面白いことがあった。国研（現、国立教育政策研究所）へ打ち合せに行ったときにあわてて出かけて、山手線の網棚に大切な資料を忘れてしまったことがある。ずいぶんと手間をかけて作った資料なので、こまったと思いつつ、打ち合せを終えて、目黒駅から、帰りの山手線にのったら、なんと、目の前の網棚にその資料があったのである。びっくりした。3時間くらい打ち合せをしていたので、何周もしてきたのだろう。そういうこともあるんだね。

  2002年07月19日

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• 月刊誌のＢ面は書籍。

  本日は製作会議、企画をふたつ挙げる。社内の了承がとれたので、これから本格的に製作進行に入る。今回の2案は、とても面白く、できあがりが楽しみなものだけに、乞うご期待といったところである。月刊誌のＢ面で書籍を手がけているが、これが、なかなかペースをつかむのが難しい。当然のことながら、原稿がそろわない、入稿に手間取る、資料が集まらない、著者校が帰ってこないというように、次々と問題は起こってくる。月刊誌は、校了が決まっているために、何が何でもそこに照準をあわせて作業を完遂する。書籍に関しては、そのあたりが、比較的柔軟な設定にすることができる。が、柔軟にしすぎると、いつまでたっても仕事があがらないこともある。聞いた話では、企画10年、製作10年なんて、すごいものもあるらしい。旬に関係ないものなら、それも可能か。僕個人としては、タイミングがあると思うので、市場投入時期にあわせて、製作進行をするのが、よいのではないかと思う。

  2002年07月18日

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• ドイツの大学もよいかもしれない

  Universitat Karlsruhe （ウムラウトがでない）の、Michael Kurth氏といろいろお話をする。カールスルーエ大学というのは、ドイツの州立工科大学で、優秀な日本人高校生をスカウトするために、今回、来日したそうな。ドイツも留学生政策に力を入れているらしい。奨学金もつけてもらって、ドイツの伝統ある産業への就職も万全。生活費も保証してくれる。下手な日本の大学に行ったり、お金を無駄にかけて、アメリカなどにいくよりも、効果のある方法かもしれないと思う。もし僕が10歳若かったら、この大学に行ってたかもしれないなー、などと戻ってきてから、同僚に話したら「今からでも遅くないんじゃない、こんなところでくすぶっているよりも」と笑われた。うーむ。確かにそうかもしれない。学部からやり直して、ダイムラークライスラーに就職させていただくか。大学評価・学位授与機構のＹ先生に通訳その他で、とてもお世話になりました。ありがとうございます。

  2002年07月17日

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• 教育言説にまみれて。

  京浜急行、大鳥居駅から歩いて五分。都立つばさ総合高訪問。先日に引き続き、山上校長にいろいろ勉強させていただくために校長室訪問。1時間ちょっとお話をさせていただいたが、自分がいかに教育言説にまみれているかを痛感する。途中まで、山上氏の発言をうまく理解することができなかったし、その背景となる考え方の核をすくいとることができなかった。「僕のセンスは都教委並ですね」と申し上げたら、笑っておられたが、笑い事ではない。私のような人間を相手に孤軍奮闘されなくてはいけない山上氏にちょっと同情。ところで、京急はなんであんなに線路がぐねぐねしているのだろうか。運転席の後ろに陣取って、品川までじっくり観察してしまった。面白かった。

  2002年07月16日

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• 雑事茫々

  月刊誌の発送作業や、原稿料明細をつくったり、振込先のわからない方の問い合わせをしたり、資料を作ったり、いろいろしているうちに一日が終わってしまった。雑務、といっては悪いけど、こうしたことにかまけていると、業務の根幹が流されてしまう。いけないと思う。

  2002年07月15日

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• 優雅な落日。

  NHKのみんなの歌で、おどる♡11の、「幸せきょうりゅう音頭」を聞いて衝撃をうけた。なんだかこの国は、これから優雅に没落していくのだろうな、とか、ほどほどの幸せのなかで、暮らていけるのだろうな、とか、「日本中のみなさまに～」とのところが、特にそう感じる。かなり特異な歌だと思う。近田春夫氏なら、どのように音楽的判断を下されるのだろうか、ぜひ読んでみたい。

  2002年07月14日

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• ないものねだり。

  くるりと気志團は似ていると思う。どうしてバスケとかサッカーとか素人探偵などのマンガはあっても、デザインとか音楽のマンガはないのか。グルーブ感あふれる描写が見たい。文学を描くマンガはないのか。「漱石」とか「鴎外」みたいなものではなくて。

  2002年07月13日

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• Ｕ先生、ジュースこぼしてすみません。

  夕方、自転車にのって、本郷のＴ京大学へ。Ｕ教授のインタビュー。Ｕ先生にはいつからお世話になり始めたのか、忘れてしまったが、取材にうかがうと、終わった後で、とにかく本郷周辺をひきづりまわされるので、有難いことである。今日は夜に別の打ち合せがあるので、勘弁してもらったが、普通にいけば終電コースである。今日は、教師の人事考課制度とその影響（意識調査）についてレクチャーをいただく。Ｕ先生のお話は、とてもわかりやすい。文章にしていただくとなおわかりやすい。これはたぶん学風なのだろう。ジュースを買ってきてもらって、それを私は机の上でこぼし、判らないところでは、報告書をぺらぺらめくってもらって、こちらの疑問に答えていただく。ほとんど天国のような取材である。帰りに、厚さ5センチにはなろうかという報告書全文をいただいた、これは僕にとって宝の山である。いろいろなネタがありそうという予感がする。行きの竜岡門の交差点のところで、坂村健氏がむずかしい顔をしながら歩いていた。ユビキタスに何か支障が生じたのだろうか。それから、講談社の『サイバラ茸』の中途半端な装丁はいかがなものか。気になって仕方がない。

  2002年07月12日

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• 教育改革幻想をはねかえす

  諏訪哲二さんより、『教育改革幻想をはねかえす』洋泉社・2002年7月、を謹呈していただいた。諏訪さんには、過去何度かお仕事をお願いし、いつも快く引き受けていただいている。そして、新刊が出る度に、いつもお送りいただいている。学生のころ、「プロ教師の会」の言説がよく理解できず、いまだに理解できていないところも多々あるが、本をお送りいただいて読みながら、いつか判るといいなと思いつつ、勉強をしている。以前、文部省（現文部科学省）のある会議室で、寺脇研氏との対談が始まるのを待っていた時に、諏訪さんが、むかし、このあたりを新聞配達したんだよ、子どもの頃。と問わず語りにお話してくださったことが、そのほの暗い会議室からカーテン越しに見える霞ヶ関の街並みの沈んだ雰囲気と共に、深く印象に残ったことを思い出す。いまのような霞ヶ関ではなかったということだった。少し昔の風景が見えたような気がした。ちょっと長くなるが、謹呈された書籍のあとがきを引用する。「日本の教育・学校はまるで日本の国債のように不当に低く格付けられている。しかし、教育は行われ、それなりに学校の機能は維持されている。官（文科省、教育委員会、管理職）と民（地域、親、ジャーナリズム）と子ども（消費社会）に挟撃されながら、日本の教育を買い支えているのは教師である。その愚直さと身体性に案外と教育の将来の保証があるのかもしれないといまは思う。」（238頁）この気概を私はどのように受け止めればよいのか考えこむ。

  2002年07月11日

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• 松下幸之助の商売の原点

  出版関係の月例研修会に参加。スーツを最近着ていないので、会場ですこし居心地の悪さを感じる。しかも社長に一番前の席に座らされて、余計に違和感あり。なんせユニクロのＴシャツにチノパンだしな。講師はＰＨＰ研究所副社長の江口克彦氏。1時間ちょっと、松下幸之助氏と一緒に仕事をされていたころのエピソードや、最近の出版経営への批判や本来の出版事業のあるべき姿などのお話をされたが、なかなか面白かった。本人は「書生論」だと謙遜されていたが、私は、まだその話を真に受けるだけの青っぽさ（あほっぽさ）がある。面白かったのは、松下幸之助氏のかつての発言を、江口氏が語ると、なんとも松下氏が降臨したような、不思議なリアリティがあったことだ。22年7ヶ月も一緒に仕事や生活をしていれば、そういうこともあるのだろうな。見事な教育だと思う。

  2002年07月10日

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• 野口晴哉

  昨夜、家から歩いて30秒の千駄木・往来堂書店で、雑誌や書籍などを購入していたら、最近の文庫の売り上げ一位が、『整体入門』野口晴哉・ちくま文庫、になっていた。こういうところが不思議な本屋である。野口晴哉といえば、『野生の哲学』永沢哲・青土社、もここで買ったなあ。永沢氏は、数年前の関東社会学会で、アディクションについて発表していたのを思い出す。オウムの修行法を問題にしていた。後ろのほうで、ぼんやり見ていたのだが、薔薇の模様が入ったプリントシャツの永沢氏のまわりの空気が、なんというかゆらいでいて、この人は、不思議な人だなあと思った記憶がある。身体論のブームがまたやってくるのだろうか。

  2002年07月09日

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• 『ちくま』で注目の連載。

  出版社が出しているＰＲ誌が好きで、たくさん購読しているのだが、最近の『ちくま』に注目の連載がある。[連続インタビュー「教育」を教育する]というもので、重松清氏のインタビューで教育に関する考察が続いている。第1回目が、藤原和博氏で、2回目が清水良典氏。このインタビューは実に鋭い。教育界の独特な言説をすりぬけて、安易なものに迎合しないスタイルがなんというか、面白い。連載終了後に書籍になるのだろうが、とても楽しみ。ところで、出版社のＰＲ誌は、破格に安い。しかも内容がびっくりするほど充実しているものもあって、これはいいことだと思う。ただ、捨てるに捨てられず、かといって、置いておくと結構な場所を占有されて困るんだけどね。

  2002年07月08日

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• 研究会とマリリンモンロー

  昨夜は国分寺のＴ京学芸大学で研究会。「大学生の不登校」の原因についての発表と、高等学校総合学科の教育課程の実効性についての研究。それぞれに面白いテーマで啓発される。私の恩師の一人が懇親会から参加。マリリン・モンローについての著書を最近上梓されたということで、一冊、恵贈賜る。とても面白く読んでいるところだが、御年65歳で、椎名林檎をチェックし、矢田亜希子の話題をものされるとは、なかなかのものだと思う。詳細はhttp://www.popkmart.ne.jp/marilyn/にて。

  2002年07月07日

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• 本郷のドトールで打ち合せ。

  お昼に本郷三丁目のドトールで書籍の打ち合せ。Ｏ女子大のＭ先生、Ｔ波大学のＩ先生と三人。この本はいそいで作らないといけない。状況が日々刻々と変化しているので、そのあたりも射程に収める必要がある。昨日のＯ先生との話し合いのときにも話題に出てきたが、いま国立大学で、ＣＯＥは、いろいろ大変みたいだ。僕のようなしがないサラリーマンもいろいろ受難の時代、と言ってみたくなるが、国立大学教官にとっても、いまは波にさらされる時代なのだと思いました。

  2002年07月06日

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• 非常に贅沢な時間。

  午後いちばんに、本郷のＴ京大学で、Ｏ教授と、評論家の中井浩一さんの意見交換。僕も同行。1時間、丁々発止で、とても濃密な意見交換が行われた。正直いって、一人で聞いているのが、とてももったいなかった。数十万円の講演料をお支払いしなくてはいけないくらいの内容があったと思う。また、ここには書けないが、「ええ！そうなの？」という話が多々出てきた。新聞記者の皆さんは、もっと的確な取材をされたほうがよいと思います。がんばってください。今回の取材の成果の一部は、いずれ『中央公論』に中井浩一さんがご執筆されると思うので、乞うご期待。

  2002年07月05日

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• はとバス。

  今日は天気がよいです。午前中は、銀座の印刷会社営業所にて青焼き校正。銀座に向かう途中、東京駅のよこ、はとバス乗り場を通り過ぎるときに、どんなコースがあるのかとまじまじと見てしまった。結構いろんなコースがありますね。東京で暮らすようになってから、10年近くたつけれど、はとバス乗ったことないなー。と思いつつ。

  2002年07月04日

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• 大学受験資格から「高卒・大検」要件を撤廃

  本日配信の毎日教育メールによると、文科省は、大学受験資格から、「高卒・大検」要件を撤廃するとの方針を固めたという。これで中卒や高校中退、諸外国の学校などの生徒も国立大学へ入学する道が開かれたことになる。と同時に、一部の高校やサポート校などが、閉鎖される可能性も出てきたということになる。学校の存在意義が、それ自体になければ、意味をもたないということになってきた。それは健全なことかもしれない。

  2002年07月03日

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• 本日は校了日。

  静岡のＡ先生が来訪。午前中はいろいろとお話を伺い、ヒントをたくさんいただく。その他、貴重な情報や資料もいただく。感謝。午後は、成増の印刷工場で校了作業。いつも校了当日に入稿をしてくださるジャーナリストのＳさん。この場を借りて申し上げますが、スリルある入稿を求めているわけではありませんので、余裕をもって仕事をしてください。お願いします。毎月どきどきしています。夜は、編集会議であったが、校了作業がながびいたため、免除していただき、残務整理に励む。

  2002年07月02日

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• 粛々と仕事。

  校了前日のため、粛々と仕事に励む。

  2002年07月01日

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• マッキントッシュの伝説

  STUDIO VOICE 1991年12月号、特集「マッキントッシュの伝説」・・・家で雑誌の整理をしていたら、とんでもないものを見つけてしまった。NEXTやAMIGAなど懐かしいものたちが誌面を賑わしている。AMIGAって、たしかウゴウゴルーガはAMIGAではなかっただろうか。デスクトップパブリッシングの見出しは、「本体のRAMは8Mバイトのフル実装がお勧め。」ほんとかいな。8MでDTPができたのだろうか。いまとなっては謎が深まるばかり。でも僕が始めて買ったPC、コンパックのAEROも、いまから考えるとどうやって動いていたのか不思議に思う。当時はさくさく動くなあなんて感動していたし、あれでずいぶん論文も書いたけど、PCも、なにもここまで発展しなくてもよかったのかもしれないなどど、つい感慨にふけってしまう。機能限定、モノクロでいいから、バッテリーが長くもって、軽々としたガジェットが欲しい。

  2002年06月30日

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• 研究会

  小雨のなか、Ｎ女子大学で研究会。判例解釈で普段使わない思考能力が問われた。とても啓発される。研究会が行われた会議室の窓から、故田中角栄邸が見下ろせる。新宿も比較的近くに見える。

  2002年06月29日

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• 個性化・多様化？

  本日付の朝日新聞朝刊38面に「中高一貫、10校新設へ　東京都」の見出しで、東京都教育庁の都立校改革案が掲載されている。より詳細な内容については、35面東京に掲載されていて、これが結構すごい。千代田区の中高一貫校構想も隣に掲載されているのだが、東京都は本当にすごい勢いで勝負に出ていると感じる。少し真剣に取材をしてみようかと思う。高校の種別化が本格的に始まっていて、昨日、学振のＡさんに「高校教育改革は、個性化・多様化のタームでまだよいのか」という質問をうけて、少し考え込んでしまったのだが、確かに別の適切な言葉を考える必要があるようにも感じる。Ａさん、いいのを作ってください。

  2002年06月28日

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• つばさ総合高訪問。

  午後の雨のなか、東京都立つばさ総合高を訪問。少々遅刻してしまった。学校では、山上隆男校長にいろいろとお話を伺うことができた。さすが「民間人校長」だけあって、教育界の感覚とは一風変わった言葉、センスで新しい学校のコンセプト等々について説明をいただけた。校舎もとてもきれい。個人的には葛西薫がアートディレクションした廊下の色彩を楽しみにしていたのだが、これも見事であったと思う。１Ｆの葛西薫パネルは必見。Ｏ女子大のＭ先生、学術振興会特別研究員のＡさん、Ｔ大学連合大学院のＩさん、Ｏ女子大の学生2名、普段お世話になっている方々と同道。

  2002年06月27日

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• 学ぶ意欲

  知識環境研究会のＫさんが来訪。『いけ！モバ大生』（社会評論社刊）の書評依頼ということでいらっしゃったのだが、彼自身の話がとても面白く、応援してあげたいという気になる。彼は現役の大学生。関係する国の研究機関や、全国紙の記者や論説委員の方々を紹介することにする。話している時に、『希望の国のエクソダス』の登場人物、関口のような気持ちになったりする。

  2002年06月26日

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• きれいな研究室

  おお、忙しいと思いつつ、校了に向けてスパートをかける。午後は、目白台のＮ女子大学へ。Ｓ先生と書籍その他の打ち合せ。Ｓ先生の研究室でいつも感銘するのは、その書籍・書類等の整理の見事さ。大学の研究室を今まで回った経験でいうと、もっとも機能的で美しい環境だと思われる。ああ、これなら仕事がはかどりそう。と思う見事さである。対極的にもっとも荒れていた研究室は某Ｔ大学のＦ先生の研究室であった。なんせ人が通れない。奥のほうにかすかに先生の姿が見えるという感じで、本人は至って端正で繊細なお仕事をされる方なのだが、あれは、彼の心の中を表しているのだろうか。たしかドアも閉まらなかったような気が・・・それは言い過ぎか。

  2002年06月25日

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• えらい先生は

  Ｔ大学副学長を先年度でご退官されたＫ先生よりお葉書をいただいた。右も左も判らない無礼な若造をいつも包容力をもって接してくださったＫ先生には、本当に頭が下がる。本当にえらい先生は「えらそうにしない」というのが僕の経験的持論。少林寺拳法の私の師匠も「実るほど稲穂の垂れる」と、やはりきさくな人柄で優秀な門弟が数多くいる。もちろん技も私が15年稽古を続けてきた中で、ピカイチである。教育とは、勝手にこちらで感化されることではないかと思った次第。謦咳にふれることが大切ではないかと思う。Ｋ先生は、昭和女子大学で引き続き教授としてご研究を続けられるという。学生と一緒にわいわいやるのが、先生にとってもっとも幸せなことなのではないかと思われる。ご多幸を祈念。

  2002年06月24日

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• 『一億三千万人のための小説教室』

  高橋源一郎『一億三千万人のための小説教室』（岩波新書、2002年6月）を読む。小説を書くために必要な鍵、がいくつか提示されているなかで、10番目の鍵、「世界を、まったくちがうように見る、あるいは、世界が、まったくちがうように見えるまで、待つ」というのが、一番印象に残る。最近の高橋源一郎の書くモノは、最近のしりあがり寿のマンガと、なんだかテイストがすごく似ている感じをうける。

  2002年06月23日

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• 『希望の国のエクソダス』

  『希望の国のエクソダス』を文春文庫にて再読。2000年7月のあとがきをもつこの近未来小説を、小説内の時間とシンクロする2002年6月に読むと、なかなか興趣あふれるものがある。文庫の300頁から、登場人物ポンちゃんが、国会でインターネット中継をする場面が始まる。ここは小説のなかで一つのクライマックスを迎えるところだが、当否は別として、とても面白い感触がある。経済と教育制度を媒介にして、価値観を主題にしているこの小説は、肉食、という感じがする。ワールドカップ予想も、なかなかよくできていると思う。

  2002年06月22日

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• 大過なく過ごす一日

  本日は特記事項なし。用事があって、渋谷に久しぶりに出かける。Bunkamura方面は、タンタンの冒険展以来。

  2002年06月21日

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• 倉庫で罪悪感。

  今日は終日、足立区竹の塚にある倉庫にて棚卸し作業。大変疲れました。体育館ほどの広さの倉庫に、山のように書籍が積まれております。たまにくると、本当に、こんなに本が売れ残っていていいのだろうかと罪悪感にさいなまれます。編集者は時々、こうした倉庫にきて、自分の作った本が山となっている有様を見ることがよい刺激になるのではないかと思われます。萎縮しては面白いものは作れませんが、ここから台湾へ運ばれて廃棄処分にされる本のことを考えると、少し厳粛な気持ちになります。廃棄処分にされる本は、ホースで散水して、もう二度と本としての価値を持たないようにされ、リサイクルできるものは、リサイクルへと、そうでないものはゴミとなります。

  2002年06月20日

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• 茗荷谷で相談。

  東京は久しぶりの晴天。気持ちがいい。茗荷谷の筑波大学学校教育部にて、Ｈ教授と書籍の打ち合せ。都心にありながら、このあたりは、とても静かな環境で、心和む。昔住んでいたころは、近くに手頃なスーパーがなくて、ちょっと面倒だったが、駅の裏手に深夜1時まであいているスーパーが出来ていた。もうちょっと早くこれがあればなあ。資料その他を作成しているうちに今日も終わってしまった。

  2002年06月19日

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• 学校はどのように変わるのか。

  東京は今日は久しぶりに雨。本日付の朝日新聞朝刊１面で、「公共事業　国庫補助の廃止盛る」との見出しで、政府の地方分権改革推進会議の中間報告について報道している。その報告では、公立学校の教員給与の国庫半額負担を見直す、という項目があり、これは今後の学校のあり方に大きな影響をもたらすと思われる。事態の推移を見守りたい。夜は琉球古武術の稽古。渋谷で、Ｗ杯の号外を配っていたが、あまり人気がなかった。前回、勝利したときは、奪い合うようにしてすぐに完売だったのに。宴の後、という感じであった。

  2002年06月18日

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• とさか。

  終日、お手紙を書いたり、発送物を手配したり、書類を整理したり、資料を作ったりしているうちに日が暮れた。編集部のあるビルのすぐ近くに、大学受験のための塾がある。高校生たちが、坂を上っていくその姿が、ベッカム。ベッカム。そしてベッカム。みな髪の毛を微妙に立てている。うちの猫も背中のところがあんなふうに毛が立っていたなと思いつつ。

  2002年06月17日

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