カテゴリ:ボーイズ・ラブ
若頭同士のお話が続きます。
「何でどれも若頭なんだ?」とつぶやいたケロに主人が言いました。 『組長だと、おっさんになるやろ?それに組長が若かったら誰もついて行かへん。』 そ、そうなんだけど・・、それでも若くてカリスマ性のある組長も欲しい~ 『鷹の褥でねむる龍』結城一美/亜樹良のりかず ショコラノベルズ 2008年2月20日発行 結城一美さんも「あとがき」で書かれていましたが、亜樹良のりかずさんの描かれる煙草を吸う男性のしぐさには、ズギューンとくるものがあります! 皆さんも是非、コミックで見てください。 しっかし・・亜樹良のりかずさんは、何でこんなに色っぽい?艶っぽい絵を描けるのでしょう? 男の色気なら、奈良千春さんと亜樹良のりかずさんがダントツでしょう! 蓮沼組の跡目だった長男・光輝が、御法度の薬物に手を出し逮捕されてしまい、怒った組長は光輝を破門にした。 自ら建築会社を興し、地道な経営を続け、跡目とは無縁の生活を送っていた次男・宏樹(30歳)に、組長は若頭の座と組の企業化を命じた。 宏樹は、三和会系の「花見の席」で、同じ三和会系の剣城組の若頭・剣城史彬と12年ぶりの再会をする。 しかし、宏樹にとって剣城は最も会いたくない相手だったのだ・・。 宏樹は大学時代、剣城から「仲良くしよう」と声をかけられたが、跡目に関係のなかった宏樹はヤクザとかかわりたくなかったので断るが、それからというもの剣城は宏樹を勝手に名前で呼び、執拗に接触して来るようになり、酔った宏樹を無理やり抱いてしまう。 宏樹は、その後海外に留学して剣城から逃げたのだった。 12年後の剣城は、若頭に就任して既に3年も経っていて、同じ30歳には見えないほどの貫録を持っており、屈強な体格と精悍な顔立ちをしていた。 一方の宏樹は、綺麗な顔立ち、茶色のさらっとした髪の極道らしからぬ容貌のため、周りのヤクザからいつも値踏みするような視線を受けていた。 すでに企業化して成功している剣城は、宏樹に「一緒に仕事をしないか」と持ちかけるが・・、過去のことを恨んでいた宏樹には、好意的に受け入れることができない。 しかし、宏樹の会社が窮地に立たされ、援助を申し出た剣城に「見返り」として自分から抱かれてしまう宏樹だった。 宏樹の背中には、牙を剥き咆哮する猛虎と頭上から威嚇する大鷹の刺青がある・・これは宏樹が跡目を継ぐことが決まった時に彫った覚悟の刺青だ。 そして剣城の背にあるもの・・それは慈愛に満ちた目の観音像と、その守護神の黒龍だった。 妾の子だった剣城は、5歳の時に実母が亡くなり、本宅に引き取られ苦労した。 15年前に事故で長男と本妻が亡くなって、跡目を継ぐことになったが、剣城は感情が欠落してしまっていた。 そんな剣城が、亡くなった実母と宏樹だけは・・温かい気持ちになれたと言う。 背中の観音像は、そんな剣城の自戒が込められていた。 どんなドロドロした愛欲のお話だと思ったら・・実はすごくロマンチックなお話だったのです! 幼い剣城の初恋?が成就? ただ残念なのは、入れ墨をちゃんと完成させて欲しかったこと・・。 そして、逆恨みで宏樹を殺そうとした兄と、剣城の執拗さと、それを受け入れてしまう宏樹にはイライラしてしまいました。 私の満足度★★★★☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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