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2005年09月05日
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カテゴリ:読書日記
弟から借りている本です。
この本を弟が買ったと聞いて、
「あ、やっぱりなあ」
と思いました。
弟の奥さんも、
「私も本屋さんで見た時に『買おうかな』と思ったけど、
 まさか同じ日にこの人(弟)が買ってくるなんて思わなかった~」
と。うちの家族は結構趣味が似てるんですね。

そして本は弟→嫁と読み終わり、私に回ってきました。
本を渡す時、義妹は、
「ん~時期が時期だけに、今読まない方がいいかも。
 私も●●くん(弟)も結構ボロボロ泣けてきちゃって」
と心配そうに言い、
「返すのいつでもいいから、
 お姉さんが落ち着いて読む気になってからでいいですから~」
とこっちによけいな気を遣わせまいという気持ちがわかりました。

が、義妹のMさん、ごめん。
借りた日に帰りの電車の中から読み始めました。
そして2日目の今日、読了しちゃいました。

東京タワー
『東京タワー
オカンとボクと、時々、オトン』
リリー・フランキー

扶桑社刊

以前から、リリー・フランキーのイラスト&エッセイが好きでしたが、
この作品は今までのものとテイストが違う作品です。

リリー・フランキーのお母さん(リリー・ママンキー)が胃がんで亡くなるまでのことを描いています。
母子家庭同然で育ち、お父さんは危ない世界の人、
貧乏だけど温かい筑豊の町、
変なヤツだけど楽しい東京の仲間、
リリー・フランキー自身の自伝でもあります。

笑える話や、思春期のちょっと気恥ずかしいものの見方や態度、
そして身内の弱者を見る優しいまなざし。
リリー・フランキーのエッセイを読んで感じた読後感のよさは、
人のことを攻撃的に批判するかわりに、
おちゃめな笑いものに転化させてしまう、
どこか救いの残る批判だということに気づきました。
そうした転化は、子どもの頃から世間の基準では悲惨な人生でも、
当人達にとってはそう悲惨なことばかりじゃない顔で暮らす、
様々な人をみてきたことからだと思う。

おばあちゃん子だった私は、母方の祖母の話で涙ぐみ、
お母さんの息子への愛の深さに感動し、
やはりお母さんの入院のあたりから、
なかなかページをめくるのが難しくなりました。
やはり父のこととオーバーラップして考えてしまうのです。

亡くなった時には、悲しみもあるけれど、同時に
「これでもう辛い思いをしなくてよくなったね」
とほっとするような気持ちがわいてくるのも、
ああ同じだなと思いました。

親が亡くなってから、「もっとああすればよかった」「こうすればよかった」
というのは、どんなにいろいろなことをし尽くした人でも、
思うそうだ、と書いてありました。
自分も「もっと病室に顔を出せばよかった」
「痛い」とか「背中をさすれ」とかは一言も言わなかったので、
何もしてやらなかったけど、本当はさすってほしかったのかもしれない。
時々思い出しては後悔してしまいます。

これからは母が楽しく過ごせるよう、心を配らなきゃな。

この本はどんな人が読んでも泣けてしまうかもしれませんが、
リリー・フランキーのほかの本も面白いので機会があればぜひ。
私の好きなのは、日本映画の批評本の、
日本のみなさんさようなら
日本のみなさんさようなら

異色絵本
おでんくん(あなたの夢はなんですかの巻)
おでんくん(あなたの夢はなんですかの巻)
おでんが主人公のほのぼの絵本です。

うーん、また読み返してジーンときています。
これ、直木賞にしてもいいと思います。








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最終更新日  2005年09月05日 22時14分31秒
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