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カテゴリ:読書日記
弟から借りている本です。
この本を弟が買ったと聞いて、 「あ、やっぱりなあ」 と思いました。 弟の奥さんも、 「私も本屋さんで見た時に『買おうかな』と思ったけど、 まさか同じ日にこの人(弟)が買ってくるなんて思わなかった~」 と。うちの家族は結構趣味が似てるんですね。 そして本は弟→嫁と読み終わり、私に回ってきました。 本を渡す時、義妹は、 「ん~時期が時期だけに、今読まない方がいいかも。 私も●●くん(弟)も結構ボロボロ泣けてきちゃって」 と心配そうに言い、 「返すのいつでもいいから、 お姉さんが落ち着いて読む気になってからでいいですから~」 とこっちによけいな気を遣わせまいという気持ちがわかりました。 が、義妹のMさん、ごめん。 借りた日に帰りの電車の中から読み始めました。 そして2日目の今日、読了しちゃいました。 『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』 リリー・フランキー 扶桑社刊 以前から、リリー・フランキーのイラスト&エッセイが好きでしたが、 この作品は今までのものとテイストが違う作品です。 リリー・フランキーのお母さん(リリー・ママンキー)が胃がんで亡くなるまでのことを描いています。 母子家庭同然で育ち、お父さんは危ない世界の人、 貧乏だけど温かい筑豊の町、 変なヤツだけど楽しい東京の仲間、 リリー・フランキー自身の自伝でもあります。 笑える話や、思春期のちょっと気恥ずかしいものの見方や態度、 そして身内の弱者を見る優しいまなざし。 リリー・フランキーのエッセイを読んで感じた読後感のよさは、 人のことを攻撃的に批判するかわりに、 おちゃめな笑いものに転化させてしまう、 どこか救いの残る批判だということに気づきました。 そうした転化は、子どもの頃から世間の基準では悲惨な人生でも、 当人達にとってはそう悲惨なことばかりじゃない顔で暮らす、 様々な人をみてきたことからだと思う。 おばあちゃん子だった私は、母方の祖母の話で涙ぐみ、 お母さんの息子への愛の深さに感動し、 やはりお母さんの入院のあたりから、 なかなかページをめくるのが難しくなりました。 やはり父のこととオーバーラップして考えてしまうのです。 亡くなった時には、悲しみもあるけれど、同時に 「これでもう辛い思いをしなくてよくなったね」 とほっとするような気持ちがわいてくるのも、 ああ同じだなと思いました。 親が亡くなってから、「もっとああすればよかった」「こうすればよかった」 というのは、どんなにいろいろなことをし尽くした人でも、 思うそうだ、と書いてありました。 自分も「もっと病室に顔を出せばよかった」 「痛い」とか「背中をさすれ」とかは一言も言わなかったので、 何もしてやらなかったけど、本当はさすってほしかったのかもしれない。 時々思い出しては後悔してしまいます。 これからは母が楽しく過ごせるよう、心を配らなきゃな。 この本はどんな人が読んでも泣けてしまうかもしれませんが、 リリー・フランキーのほかの本も面白いので機会があればぜひ。 私の好きなのは、日本映画の批評本の、 日本のみなさんさようなら 異色絵本 おでんくん(あなたの夢はなんですかの巻) おでんが主人公のほのぼの絵本です。 うーん、また読み返してジーンときています。 これ、直木賞にしてもいいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年09月05日 22時14分31秒
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