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カテゴリ:居合術研究
廻り掛りついでに^^;
現代の田宮流居合にも、先にご紹介した警視流の「回り掛け」によく似た 立居合の「廻り掛(まわりかかり)」という型があるようです。 ただしこちらはDVDや妻木正麟前宗家の著書を拝見する限り、ほぼ右足軸の回転のようです。 いろいろあっておもしろいですね^^ 現代の田宮流は、元は田宮流から派生した田宮神剣流であったとのことですが、 田宮神剣流に「廻り掛り」という型があるのはちょっと不思議ですね。 幕末などにわりとポピュラーな型名だったのでしょうか。 ところで上記したDVD(日本の古武道シリーズ)では、演武映像の前に 現代の田宮流居合の来歴について詳しい解説が入っていますが、 その中に一瞬以下の田宮神剣流の目録が映っており、非常に興味深いです。 七表ノ巻 追立 押抜 除身 逃身(退身?) 胸之刀 突留 頂上 廻り掛りは入っておらず、田宮神剣流も時代を経る度に段々変化を遂げたものか、 あるいは田宮神剣流の他派の伝書なのか…正直そこはどうでもよくて^^; これは古い田宮流の目録とよく似ています。 しかし古田宮流の向之刀は胸之刀までの五本なのに対し、こちらの表は七本あります。 まるで長野無楽斎系統の向身のよう。数だけ見ればですが。 ちなみに長野無楽斎の系統でよくみられる六、七本目は「幕越」「頭上(頭丁)」です。 あ、でも胸の刀が後になる場合もあるな・・・まあいいや。 個人的に幕越は突き技(途中刃を上に向ける動作が特徴的)、頭上は相手の頭上を一文字に払い抜く型だと認識しています。 刃を上に向けるのは、黒田鉄山先生の民弥流の六本目「観念太刀」にも見られる動きで面白いです。 「突留」「頂上」は、現代の田宮流にも似た名のものがありますね。頂上は嶺上でしょう。 突留は相手の突きを留める型、嶺上は遠くの相手に飛びつく型のようです。 一方「突留」「頂上」は田宮真伝奥儀集にも同名の型があります。 「突留」は現代田宮流と同じく相手の突きを止める形ですが、「頂上」は自分の頭上に抜き上げ あいての打ち込みを防ぐ形です。 この動きは民弥流の七本目「陽の剣」に似ています。 なんだかまとまりのない話になりましたが、まあいろんな共通点があるなというお話です^皿^ 次回は七本目(左身二本目)「一早足(いっさそく)」を取り上げたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.05.14 22:37:22
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