カテゴリ:本に関する事
【「一人だけ殺す。絶対に自然死にしか見えないかたちで」浦和医大法医学教室の光崎藤次郎教授への脅迫文がネットに書き込まれた。日本の解剖率の低さを訴えるテレビ番組での、問題の九割はカネで解決できるという彼の発言が発端だった。挑発などなかったかのように、いつもの冷静さで解剖する光崎。一方、助教の真琴は光崎の過去に手がかりを求めると、ある因縁が浮上し…。】(「BOOK」データベースより)
ヒポクラテスの悔恨 (祥伝社文庫) [ 中山七里 ] ヒポクラテスシリーズ4作目。 お決まりの個性豊かな登場人物、気軽に読めて面白い! 今回、あの光崎教授の過去の一面が初めて明かされる。 それにしても、真琴助教と古手川刑事のコンビの暴走ぶりは段々エスカレートしてきた感あり。 WOWOWにて1作目「ヒポクラテスの誓い」がドラマ化もされているらしいので、機会があれば見てみたいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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この中山七里さんの「ヒポクラテスの悔恨」は、浦和医大法医学教室の光崎藤次郎教授、助教の栂野真琴、准教授のキャシー・ベンドルトンと、埼玉県警捜査一課の古手川刑事によるヒポクラテス・シリーズの4作目の作品ですね。 この古代ギリシャの医者の名前を冠したシリーズは、光崎教授による解剖を中心に、教室の栂野真琴の視点で描かれます。 平成25年に警察が扱った異常死体は16万9千件なのに対し、司法解剖されたのはわずかに8千体と5%に満たないそうです。 これに異を唱えた光崎教授でしたが、ある書き込みが警察の目にとまります。「これから絶対に自然死にしか見えない形で、一人だけ人を殺す。それを見破れるのか」という内容でした。 その為、埼玉県警は異常死体全てに神経を集中させられる事になります。 熊谷で亡くなった高齢者男性、川口市の鋳物工場で亡くなったベトナムからの技能実習生、秩父の山道でバイクの交通事故で死亡した30代男性、西川口の町で行き倒れたフィリピン女性、浦和医大の産科で亡くなった生後5日の赤ん坊。 自然死だったのか、それとも殺人だったのか。 その為に、どうやって解剖に持ち込むのかというのが読みどころでしょうか。 それとともに、真琴やキャシーには、この犯行予告に光崎が何らかの考えを持っている事に気が付きます。 この作品は連作短編風に描きつつも、一つの大きな謎を追う形になっていますね。 この描き方が効果的で、さらに光崎教授の過去が明かされるのも良かったと思います。 (2023.10.04 11:50:25)
19580113-mhさんへ
コメントありがとうございました。 (2023.10.14 22:08:41) |
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