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麻雀基板に関連して思い出されるタイトルの一つにキワコという零細企業が世に送り出したミスタージャンというタイトルがある。これは麻雀の手作りの面白さと、ペンゴのアクションゲームの面白さをミックスさせたようなゲームであるが、これが今遊んでも実に面白いのである。否、今遊ぶから面白いのかもしれない。今回の基板は名古屋のミルキーウェイという基板屋さんから購入したもので、購入価格は六千円。あまり知られていないタイトルだけあって、知名度も低く、更には麻雀基板と勘違いされている部分もあるのか見ない基板の割には価格が安い。こういう基板を低位基板と我々は呼んでいる。潜在的な価値が高いのに安値で放置されている基板…しかも、面白さに奥行きがありついついはまり込んでしまう魅力を秘めているのだから、出物があれば是非買っておきたいタイトルであることは間違いない。 さて、1983年というとかれこれ21年も前の話であり、この頃のゲーム業界について詳しく知っている連中は私のように確実に三十路の坂を当の昔に越え、四十の坂に片足を突っ込んでいる人たちであると思うのだけれども、当時を覚えているという人に限らず、ちょっとオールドゲームに興味があればペンゴというゲームくらいは聞いたことがあると思う。1982年にセガより発売され大ヒットしたペンギンのアクションゲームで、セガサターンのセガエイジスでも復刻されている。このペンゴはゲーセンでブームになった後も駄菓子屋に流れて当時のちびっ子ゲーマーの間で更にヒットを飛ばし、数多くの海賊版が出回ったことでも有名な80年代初期を代表するタイトルだけれど、単にコピーを作る…というのではなく、面白さに奥行きを持たせたタイトルという意味では、この翌年に発売された「ミスタージャン」は筆頭であろうと思う。 ただこうした麻雀の要素を取り入れたゲームというのは麻雀という複雑な遊びを理解していなければならず、ルールを知らなければ遊ぶことが出来ないというハードルが存在する為に、一つ間違えるとその面白さが理解される前に市場から消えてしまうという危険性を秘めている。しかも、売れなかった場合に受け皿となる駄菓子屋市場にも子供には難しいルールということも手伝ってヒットし辛いという悪条件も重なる。更にはキワコという零細企業としての競争力という問題も考えると、開発された当初から悲運な運命を背負っていたのかもしれない。実際の販売はサンリツということらしいが、そのサンリツにしてもやはり零細であったことを考えると、どこまでも不運の風を感じてしまう。 とにかくプレイしてみよう・・・ ↑さぁ、どんな手役を狙おうか…(因みにこれは2面目) コインを入れると、マイムマイムの軽快なBGMと共に、麻雀パイで形作られた面数を表示する「1」という数字を中心にパイの迷路が出現する。画面上方には配牌が並び、さぁスタート。 配牌を見ながら出来るだけ大きな手役を狙ってフィールドを駈けずり回る。まずは要らない牌を消すことから始めよう。並んでいる配牌を見て要らない牌(捨配)の下に行ってボタンを押せばその牌が消える。一回に一つというわけではなく要らない牌はいくつでも消すことが出来るので、とりあえず要らないと思われる牌はさっさと消してしまうのが基本。そうして必要な牌を画面中央上部にあるスポットに落として手牌に組み入れていく。本当の麻雀のように一つ一つ牌を入れ替える必要はない。フリテンもないのでとにかく大きな手を狙って最初に思い切って牌を削るのがコツである。 しかし、当然そうした行為を邪魔立てする敵もいる…その名を「ノーテン君」と言う(笑)そうした邪魔なノーテン君は麻雀牌のブロックで潰したり、一面につき4つのパワーアップ(パワーサイコロと言う)があるので、そうしたアイテムを有効に使いこなしながら敵の攻撃をかわして、面クリアを目指す。 ↑完成!回りはハート一杯の祝福(^^) そうして、フィールド中に点在している自分の必要とする牌ブロックを落とし込み役を完成させるのだが、そう簡単にはクリア出来ない。まずは敵の攻撃もあるのだけれど、それ以上に、自分の欲しい牌がフィールドにない…なんていうことがある。これは単に安い役で上がって面クリアだけを目的とするならそれほど問題は生じないのだけれど、大きな役…特に役満を目指して牌を仕込み始めると俄然問題になってくる。画面にない牌を出す為には、フィールドに出ている牌ブロックを消して新しい牌を画面に出現させなくてはならないのだが、これがランダムなのでなかなか思うように出てくれないのである。敵に追い立てられながら、テンパイとなって…あと一つ…ここに嫌が応にも手に汗握る駆け引きと緊張感が高まるのである。 無事クリアすると点数計算だ。役に応じて麻雀ルールに則った点数計算がなされ、その点数がボーナスとなってスコアに加算される。当然厳選とした役計算に基づいてボーナス得点が算出される為、役満ならボーナス32000点に対して、面前ツモのみなら1000点とその差が実に激しい。更に役満の複合牌ならどんとスコアがアップする。ハイスコアを狙うのであれば確実に役満攻略をするしかない。しかも、役満を完成させた時の喜びというのはこれは麻雀をやったことがある人間なら分かると思うが、実にうれしいものなのだ。それでついつい役満を狙ってドツボにはまり込むなんてことも起こってしまう。 ↑狙うはやっぱり複合役満!ボーナス得点もデカイ!しかも役満達成回数はハイスコア登録の時にもちゃっかりと表示される。 もちろん、鳴きやフリテン、リーチなんてルールはないけれど、手役を作るという喜びをうまくアクション性と組み合わせたところにこのゲームの面白さが隠されているように思う。 面をクリアして2面、3面と進むたびに、画面構成は算用数字をモチーフにしたフィールドが現れる。そして、毎度おなじみのマイムマイム…学生時代のフォークダンスを思い出させる軽快なリズム…そして、その軽快さとは裏腹に役作りの展開を読む緻密さと敵をあしらうテクニックを要求される展開。手に汗握る面白さは絶対的に保障する。 よく亜流ゲームというのはオリジナルを越えることは出来ないといわれる。それは所詮名作と呼ばれるゲームは完成された形であって、そこには手を加えようのない完全な型が存在してしまっているためだと言う。しかし、このミスタージャンに限って言うならば、私は亜流でありながらオリジナルを越えた面白さを加えることに成功した良作であると評価していいのではないかと思うのである。 麻雀ゲームが他社との差別化に脱衣という要素に走り始める以前、各社共にこうしたアイデア勝負の創作を繰り広げていたと考えると、実はオリジナルの麻雀などよりずっとビデオゲームとしての面白さをひろげる可能性があったように思えてくる。もしこのタイトルがヒットしていたならば、現代につながる麻雀ゲームはその姿を違ったものにしていたかもしれないと思うとちょっと残念だ。 ミスタージャン…日本国内でひっそりと咲き消えていったタイトルも、しっかりとエミュレーターに対応している。この面白さを知る人が少しでも増えてくれることが、唯一のオマージュとなるようなそんな気がする。是非、遊んでみて欲しいと思います(^^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
ゲーム界で「恋」という字が書かれているのははじめて。遊び方が2枚あるからといって、「その2」にかかれている。「ハッピーデイトゲーム」の欄に書かれている。それは…。「途中のバイキングに当たらないように、恋人に逢いに行こう、バイキングに当たるとアウト!」と書かれています。
(2006年01月02日 21時29分45秒)
馬場幸造さん
>ゲーム界で「恋」という字が書かれているのははじめて。遊び方が2枚あるからといって、「その2」にかかれている。「ハッピーデイトゲーム」の欄に書かれている。それは…。「途中のバイキングに当たらないように、恋人に逢いに行こう、バイキングに当たるとアウト!」と書かれています。ちょっぴりHなゲームか? ----- (2006年01月02日 21時31分58秒)
このゲームを海外に輸出する際,キワコさんは,「BROCK BUSTER」と言う,麻雀稗をフルーツに変え,プレイヤーキャラをミスタージャンから赤頭巾ちゃん風のキャラに変えたものにしたんですよね。駄菓子屋送りになる際に,日本でもそっちを駄菓子屋に置いとけば,もうちょっと子供に人気がでたんじゃないかなと思うとちょっと残念ですよね・・・
(2008年07月05日 18時42分53秒)
200in1みたいな台に入っていたので選択。
号泣しましたね~~。当時、中坊だった当方が ドハマリしたゲームでした。 祖父に連れられて見て楽しんでいただけの 『雀球』のペンゴ版ですね。難易度設定さえ 間違えなければ今、UPしていても問題無く 楽しめる逸品だと思っています。 (2011年10月22日 20時23分17秒)
いや、、、未だにこのブログが生きているとはびっくり(汗)
かれこれ10年、、、私も更に10歳歳をとりました。 コメントいただいた皆様に心より感謝いたします! また、何か書きたいねー(笑) (2014年09月27日 11時08分03秒)
いや、、、皆さん、、、このブログが生きているのに未だにびっくりしているブログ主です。実は、既にログインIDなど完全に失念しており、、、編集が出来ない状態です(汗)
私もこのブログを書いていた時代からすでに13歳年をとり、、、おいおい、、、もうすぐ50だぞ!! 未だに子供の頃の気持ちのまま、、、結婚をして子供も出来ているのに性懲りもなく、基板コレクターは続けております。。。 コメントに残してくださった方と、、、どうにかしてまたいろいろとやり取りしたいんですが、どうしたらいいのかまた教えてねー! (2018年03月11日 12時01分52秒) |
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