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泥三彩指描 蓋物



泥三彩指描 蓋物 h:12.6cm d:12.6cm


 三彩といえば普通は有名な唐三彩のように黄色や緑の華やかな色釉を用いたものを指しますが、自分はかたちした地土の上に他の色の泥で紋様を付けて焼締めたものを泥三彩と呼んでいます。これは特に色を目当てに調合したものではなく、ただ天然の泥そのままの色なので多少紋様が賑やかになっても全体の調子は渋くおさまるというのが気にいっているのです。
 東京駒場の日本民藝館に自分の大好きな江戸末期くらいの丹波のものでやはり二色の泥を使った火消し壺があります。土肌に違う色の土で装飾するということは丹波でも古くから行われていたのです。それはおそらく指ではなく筆を使っているという気がしますが、その壺からヒントを得てこの紋様を用いています。自分の場合は二本の指に色の違う泥を付けてあまり考えないで一気に仕上げています。

(2004.12.21)


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