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2005.07.14
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カテゴリ:うつくしいもの


 朝鮮時代の木像です。この手の像を時々見かけますが普通は男女の像が対になっています。もっと手の込んだ大きなものからこういう簡素なものまでいろいろある様ですが、朝鮮物のうつくしさはむしろこういう下手(げて/手の込んだ特別なものではなく極あたりまえの並のものという意味)なものにより端的に表れているような気もします。
 なにも詳しいことはわかりませんがその雰囲気から想像すると男神女神像などではなく夫婦像であるように思えます。なにか儒教にまつわる物ではないでしょうか。
 婦人の立像なら唐俑などを思い浮かべますがああいうたっぷりとしてかつ気品のあるという表現とはまた違った李氏朝鮮に特有のなんともおおらかなものでこういうものにもまた不思議な魅力を感じます。
 
 先日ふと立ち寄った道具屋さんでいろいろものを見せて頂き、どういう訳か亭主とはぐれてしまって所在なげに異国の棚のすみに寝ころんでいた気の毒なこの赤い像と、そのほか気になる二点ものの値を尋ねたところ「みっつ合わせて」と答えて下さった値が予想の一点分の値段よりも安くて躊躇うことなく戴くことにしたのです。
 
 ここでうつくしいものの紹介をするのはずいぶん久々のように想います。なかなかものを見て写真を撮ってという時間を持つことが出来ないで過していましたが、今日まとめて何点かを写したので近いうちに順次紹介したいと想っています。
 ようやく本業に戻ってきた、という様な気がします。
 「陶器を作るのが本業でしょ」という声が聞こえてきそうです。ちょっと考えると「なりわい」はそうであっても仕事の本体というのはそう簡単なものではなく、「うつくしいものさがします」というふうなことが全体でやきものを作るというのはこの内のひとつだという気がするのです。何かものを買うのは言うまでもありませんが、出歩いてものを見ることも、さらに言うならものを作ることも時間とお金を消費するばかりで「なりわい」という意味ではむしろ生活を圧迫するばかりで何の寄与もしないのです。自分の経済からすると売れてこそということになるのでしょう。また明日からどちらも精進しましょう。





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Last updated  2005.07.15 00:47:46
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