てぶくろ
明日締め切りの上、別媒体の構成も重なっているため、今日がピーク。帰りに、駅のホームか電車内で、右手のてぶくろを落としてしまった。残ったのは、人差し指に穴が空きそうな、左手のてぶくろ。数週間前に、すでに革の手袋を買ってはある。けれど、手触りが良いので「完全に穴が空くまで」と名残惜しく使っていたのだ。それが、ついにお別れとなってしまった。その前には、赤いてぶくろをしていた。北海道に行った時に偶然出会ったもので、あまり必要のない沖縄で、バイクに乗る私の手を寒風から守ってくれていた。長らく愛用していたのだが、こちらも左手人差し指付近に穴が空いた。穴が目立つようになっても使っていたのだが、穴の空いていない右手のてぶくろを落とし、泣く泣く次のてぶくろにと選んだのが同じような感触の、紺のてぶくろだったのである。私は右利きだが、いつも左手の人差し指がすれてくる。だから、今度は穴が空かないようにと革を選んだのだが、さてどんな味が出てくるのだろうか。潔く、明日から使ってみようかと考えている。私のてぶくろも、どこかで何かの役に立っていたらいいのにな。