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カテゴリ:舞台【音楽あり】
和音美桜さんが出演して
瀧廉太郎の物語 というだけで予備知識ほとんどゼロで草月ホールへ。 初めての劇場へソワレで行くときは、 昼間ならなんでもない道も 建物も看板の文字も暗くてわかりづらい 今回も少々、手こずりつつ、どうにか到着。 キャパ的に落ち着いて芝居を鑑賞しやすいホール。 舞台奥にピアノ。 舞台のBGMの演奏。 前に置かれたセットのピアノを俳優さんが弾く場面は、 大きくはっきり演奏してくれます。 さて、「荒城の月」や「花」「箱根八里」など 歌い継がれてきた名曲を作った作曲家はどんな人だったのでしょう。 将来を嘱望され、ドイツに留学中の廉太郎を 友人の岡野が訪ねるところから物語は始まります。 岡野を演じるのは原田優一さん。 『ベガーズオペラ』でいい声の人だな~とお名前を覚えた後、 優しげな若者役が多いような気がしていた原田さんが この芝居の狂言回しであり、初演から同じ役で続投、 愛着の分だけ、熱演、好演で、すっかりイメージが変わりました。 ※終演後行われたトークショーでも顕著で、私の中で好感度アップ! 和音さん共々、唱歌を唱歌のまま、 変にいじらず素直に美しく歌ってくれて その清々しさに涙が出るくらいでした。 廉太郎たちが苦労して西洋の音楽を取り入れ、 学校で学べるようにしてくれたと知り、 唱歌の美しいメロディーと言葉のお陰で 豊かな気持ちを持つことができたかを改めて実感。 佐野瑞樹さんは、楽屋ではおしゃべりで、 共演者を困らせていたようですが(^○^) 舞台上では、いいアクセントでプリンのカラメルのように なくてはならない大切な存在でした。 和音さんは廉太郎を慕う幸田幸さんの役。 留学も珍しい時代の、お嬢様らしい気品ある佇まいと 透明感のある歌唱で魅了してくれました。 美しい歌詞を損ねることなく、客席に届けてくれ、 廉太郎さんも岡野さんもきっと喜んでいると思います。 明治の西洋音楽の黎明期に生きた音楽家の情熱や瀧廉太郎、 岡野貞一といった作曲家にまつわる“If(イフ)”の物語を作りました。 という本作のラストは病の為、 文部省唱歌のオファーを取り消される傷心の (留学先のドイツから帰国後、ほどなく亡くなる)廉太郎と 天才廉太郎と自分を比べ自信を失くした岡野がピアノを前に 一緒に曲作りをするシーン。 日本をドイツのように音楽が生活にとけこんだ国にしたい。 天才の名をほしいままにしていた廉太郎から岡野へバトンが渡された、 そんなふうに見えました。 その後、岡野が『ふるさと』『おぼろ月夜』を生み出すきっかけへと つながるようで、とても好きなシーンです。 声楽に詳しい友人と一緒の観劇だったので、 観劇後、疑問をすぐ確認できてスッキリー 略して『たきとも』だそうです。再演がありますように! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
May 23, 2016 04:36:27 AM
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