<593>COPCときくスキルの相関
この研究会のメンバーから「文章が長すぎるよ!」と、毎回怒られている松野です(苦笑)。書く際はテキストエディタで50行程度を目安にしているんですけどね。30行程度を目安にすればよいんでしょうかね。きっと今回も長いでしょうから、予め謝っておきます。ゴメンナサイ。でも反省はしていませんm(_)m。 さて、前回予告したとおり、今回はCOPCの観点からみた「きくスキル」について書いてみます。 まずCOPCとは何ぞや?というところから説明しないといけませんね。 COPCとは、米国のCOPC社(Customer Operations Performance Center, Inc.)が定める、コールセンターやBPO(Business Process Outsourcing)業務のパフォーマンス改善モデルで、事実上の標準規格となっております。 「モデル」とか「規格」という思想は日本人にはあまり馴染みがないのかもしれません。ましてサービス業に適用する「規格」ですから、基本的には常に「無形」の規格で漠然としがちですね。それでも日常業務でコンタクトセンターの運営に携わっている方なら、いつも困っている部分や課題を達成させるための大きなヒントがたくさん詰まっています。 このCOPC、日本では株式会社プロシードさんが認証を行っております。COPCの研修セミナーは値段がちょっと高いですが、とても役に立ちますので是非とも受講されて登録コーディネータになることをオススメします。 本題に入ります。COPCでは「きくスキル」を文書化の上で明確に定義しているわけではありませんが、全体を貫くコンセプトを私なりに咀嚼すると、以下のような例が分かりやすいかと思います。とあるコンビニエンス・ストアを舞台に例えます。例1. 店員:「(無愛想に)いらっしゃいませ」 レジに向かってピッピッと商品を黙々と打ち込む。 店員:「(無愛想に)お弁当温めますか?」 お客:「はい」 店員:無言でレンジに弁当を入れてピッ 「お箸お付けしますか?」 お客:「はい」 店員:「(無愛想に)お会計1875円です。」 お客:無言で2005円を出す。 店員:「(無愛想に)2005円お預かりします」 店員:「(無愛想に)130円のお返しです。」 レンジがピーッと合図 袋にお箸一膳とお弁当をゴソゴソと入れる 店員:「(無愛想に)お弁当お待たせしました」 ありがとうございました、とは言わず終了。例2. 店員:「(愛想よく)いらっしゃいませ!」 レジに向かってピッピッと商品をにこやかに打ち込む。 店員:「(愛想よく)お弁当は温めますか?」 お客:「はい」 店員:にこやかにレンジに弁当を入れてピッ 「お箸はお使いですか?」 お客:「はい」 店員:「(愛想よく)かしこまりました。」 店員:「(愛想よく)お会計1875円です。」 お客:無言で2005円を出す。 店員:「(愛想よく)2005円お預かりします」 店員:「(愛想よく)20円のお返しです。」 レンジがピーッと合図 袋にお弁当をゴソゴソと入れる。お箸入れ忘れる。 店員:「(愛想よく)お弁当お待たせしました」 「(愛想よく)ありがとうございました」 と応対終了。 文章だけだと分かりにくいので例1と2を比較しますと、例1は良くありがちなコンビニのバイトくんの対応をイメージして下さい。たまにホントに説教してやろうか、と思っちゃうくらい礼節を弁えてないヤツがいますよね。この例ではそんな兄ちゃんが対応しているのですが、対応自体は無愛想ながらも迅速で間違いはありません。 例2は殆ど見かけないのですが、愛想の良いバイトくんをイメージしてみて下さい。朗らかな感じがホスピタリティを醸し出してコンフォータブルです。しかし、自ら尋ねたお箸は入れ忘れ、お釣り銭も間違えています。 さて、COPCの観点ではどちらが良い対応なのでしょうか。行にして80行近くになってしまいましたので、明日に続きます。 (この項続く)