カテゴリ:オペラ
贅沢な舞台にしびれる、超一流のエンターテイメントかな?
世界初演、タン・ドゥン作曲のオペラ『始皇帝』を観る。 NYのメトロポリタン歌劇場のオペラ公演(2007年1月13日:日本時間14日 MET上演)のライブ映像を新橋演舞場で観た。 映像は、高性能のカメラを使って撮影されており、非常に鮮明で多彩なカメラワークが、自在で変化にとむ。また、音響もいい。もちろん、生のライブに浸る高揚感には程遠いけれど、なかなか楽しめる作品になっている。演出が、映画監督のチャン・イー・モウだからなのだろうか? 時間は、3時間20分(休憩含む)ばかりで、日本語字幕がある。 オペラ台本:ハ・ジン 指揮:タン・ドゥン 演出:チャン・イー・モウ 衣装:ワダ・エミ 出演:エリザベス・フトラル(王女)、ミケーレ・デ=ヤング(シャーマン)、ポール・グローヴス(宮廷音楽家)、プラシド・ドミンゴ(始皇帝)、ハオ・ジャン・タン(将軍) 作曲家のタン・ドゥンは、グリーン・デスティニーの音楽でお馴染み、これで2000年アカデミー賞(作曲賞)を受賞している。 基本は、グランドオペラ。クラッシク音楽をベースに、弦楽器(琴)や、打楽器(石や手拍子、太鼓)などの中国的要素を取り入れつつ、そのバランスがおもしろく幕開きからひきつけるものを持っている。 ただ、グランドオペラにしては、歌手人の健闘にもかかわらずアリアなどが、今ひとつである。感情の起伏のメロディーラインがドラマッティクさに乏しいためか、時として、平板になるのである。しかし、METのコーラスの大合唱の迫力はいわずもながで楽しめるのは、うれしい! 幕間には、メイキング映像や、インタビューもあり、これは、なかなか楽しめた。 今回の圧巻は、チャン・イー・モウ の演出かな。 冒頭、古代に導く陰陽師・京劇俳優のしなやかな姿態の口上(映像的に実に印象的)から、幕が上がると、前に居並ぶ中国古楽器の太鼓たち、舞台上に大階段をすえ、その上には、合唱団が扮した兵馬俑とも思える兵たちがづらりといならぶ壮麗,巨大な舞台美術。圧巻の迫力。 彼演出の「トゥーランドット」のスペクタクルに思いをはせた一夜でもあった♪ グランドオペラ好きのわたしは、生でみた~い! 追記>この作品、1月31日、京都四条南座でも上演するらしい。← 京都の皆様お勧めかも。 2月26日は、ル・テアトル銀座で、METライブビューイング チャイコフスキー『エウゲニ・オネーギン』上演。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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