カテゴリ:オペラ
ワルツの調べが楽しい「薔薇の騎士」(新国立劇場)を観る。
久々に、心躍るオペラを観たという感じだろうか? 婚約の誓い「銀の薔薇」華麗なるウィーンの煌めきを、20世紀初頭のアールデコの世界に舞台を移して奏でる甘美なるワルツ・R.シュトラウスのオペラ「薔薇の騎士」。 ウィーンの上流社会を舞台に、気品と美貌を兼ね備えた元帥夫人と若い恋人との甘いひと時、やがてくる美貌の衰えの憂いと、それを乗り越えての、若い恋人たちへの祝福。 キャストも揃って芝居上手、気高い元帥夫人・ニールント、可憐なゾフィ・サラ、女好きで酒飲みケチなオックス男爵を愛嬌ある雰囲気でまとめたローゼ、前回「こうもり」のオルロフスキー公でも見事なズボン役を魅せたが、今回は、オクタヴィアンの少年の恋の甘さから大人へと目覚めるまなざしを演じて秀逸なツィトコーワ。ワルツの華麗な演奏も引き出した指揮・シュナイダーとオケ、ミラーの演出の繊細なさえも揃って、甘美なる舞台に酔わせる。 オペラに乾杯! 久々に、積極的にスタオペ! しかし、ツィトコーワは美人である。 ローゼは、あんなに消え物(ワインをボトル一本あけていた)を飲んで大丈夫か? 脇の芝居の細かさは、さすがはジョナサン・ミラー大変楽しませてもらった。 そういえば、今回、カーテンコールでのトリは、オクタヴィアンのツィトコーワであったが、 今まで観た中では、元帥夫人とか男爵だったので、こちらは、ちょっと新鮮! 最後に、拍手は、幕が下りてから。 途中から拍手が入るのは、この繊細な調べの微妙な一音を聞き逃して非常におしい。聞き手側(観客)の自制を望む! 公演は、12日、15日、17日、20日とあるので、お時間のある方、観て損はない! 【作曲】リヒャルト・シュトラウス 【台本】フーゴー・フォン・ホフマンスタール 【指揮】ペーター・シュナイダー 【演出】ジョナサン・ミラー 【美術・衣裳】イザベラ・バイウォーター 【照明】磯野 睦 【舞台監督】大澤 裕 キャスト 【元帥夫人】カミッラ・ニールント 【オックス男爵】ペーター・ローゼ 【オクタヴィアン】エレナ・ツィトコーワ 【ファーニナル】ゲオルグ・ティッヒ 【ゾフィー】オフェリア・サラ 【マリアンネ】田中 三佐代 【ヴァルツァッキ】高橋 淳 【アンニーナ】背戸 裕子 【警部】妻屋 秀和 【元帥夫人の執事】秋谷 直之 【ファーニナル家の執事】経種 廉彦 【公証人】晴 雅彦 【料理屋の主人】加茂下 稔 【テノール歌手】水口 聡 【帽子屋】木下 周子 【動物商】青地 英幸 【レオポルド】三戸 大久 【合唱指揮】三澤 洋史 【合唱】新国立劇場合唱団 【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団 本日のキモノ:この季節にしか着れない市松模様の紗袷(背にひとつ紋のオモダカ)。演目に合わせて「薔薇の袋帯」を締める。繊細な織りにため息が漏れる。 半襟には♪柄を躍らせて音楽を楽しむ。帯留は宝飾ブローチを転用。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 10, 2007 09:38:50 AM
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