カテゴリ:歌舞伎
歌舞伎座にて団菊祭五月大歌舞伎・夜の部の白浪五人男の通し狂言を観る。
五人男は、見取りでは、「浜松屋の場」と「稲瀬川勢揃の場」が良く上演されるのであるが、やはり、これも通しが、断然おもしろい。 ○ 青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)白浪五人男 五代目菊五郎が初演した河竹黙阿弥の代表作。 盗みはすれど非道は、ぜずの盗賊5人組の数奇な物語。 「知らざあ言って聞かせやしょう」など、ご存知の名台詞が満載でもある。 序幕の最後のだんまりに始まり、浜松屋での名台詞、蔵前の場での実は実は、 そして、白浪五人男が勢ぞろいする稲瀬川勢揃の場での渡り台詞の胸をすくような名調子と、 紫を基調にした衣装の模様の奇抜さおもしろさ ”駄右衛門の白浪(盗賊)にちなむ荒波に、五人男の舵取り役(リーダー)をあらわす方位磁石と碇”、 ”忠信利平は、その神出鬼没の盗賊ぶりをたとえた雲龍”、 ”南郷力丸は、漁師上がりの荒くれ者ぶりをあらわす稲妻に雷獣”、 ”赤星十三郎は、暁の明星にちなんだ星(北斗七星)と鶏。鶏は朝の時を告げるところから選ばれたもの”、 ”弁天小僧は、弁天さまのお使いの『白蛇』・音楽の神様『琵琶』と『大輪の菊』” と役柄の個性を象徴した華麗なもの、 大立ち回り、大屋根のガンドウ返しから舞台装置のせり上がりまで、ワクワクと見所満載。 久し振りの通し上演に大満足の観劇・感激であった♪ <青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)白浪五人男> 序 幕 初瀬寺花見の場、神輿ヶ嶽の場、稲瀬川谷間の場 二幕目 雪の下浜松屋の場、同 蔵前の場、稲瀬川勢揃の場 大 詰 極楽寺屋根立腹の場、同 山門の場、滑川土橋の場 弁天小僧菊之助: 菊五郎 日本駄右衛門: 團十郎 南郷力丸: 左團次 赤星十三郎: 時 蔵 忠信利平: 三津五郎 浜松屋宗之助: 海老蔵 木下川八郎: 松江 大須賀五郎: 男女蔵 千寿姫: 梅枝 川越三郎: 市蔵 薩島典蔵: 團蔵 伊皿子七郎: 友右衛門 浜松屋幸兵衛: 東 蔵 柵: 田之助 鳶頭清次: 梅 玉 青砥左衛門藤綱: 富十郎 ★ネタばれ:宗之助の海老蔵が大人しげな役どころでは、あるのだが、駄右衛門(盗賊)の実の息子であることがわかると、やっぱりなぁと思えてしまうのが何ともおかしい。 ○三升猿曲舞(しかくばしらさるのくせまい) 松緑の長唄舞踊。13分と短い踊りであった。 本日のきもの:この季節の定番である白藤の花の刺繍訪問着に黒の宝尽くし袋帯をあわせる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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