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テーマ:ひとりごと(15319)
カテゴリ:法律、裁判にまつわる話
2005年4月に奈良県の平群町で、自宅でCDラジカセを大音量で流し続けるなどして、いわゆる“騒音おばさん”が傷害容疑で逮捕された事件があった。
布団を叩いて「引越し!引越し!」と叫んでいたあのおばさんだ。 今日7日は、その事件を受けて平群町が「騒音行為を規制する条例」案を町議会に提案したそうだ。 騒音事件は私有地で起き、道路や工場の騒音を規制する法律や県条例を適用できなかったという。 また裁判所の差し止め命令が出ても、罰則規程が無いために、騒音おばさんは結局のところ野放し。だからやりたい放題が続いていた。 新しい条例案は、正当な理由なく夜間(午後8時から午前8時)なら人の会話程度の60デシベル、昼間(午前8時から午後8時)は65デシベルを超える音を出すと“騒音”と規定。 町職員が立ち入り調査し、やめるよう警告できるようにしたという。 平群町は『騒音おばさんの町』というイメージを一掃したいそうだが、なぜもっと早く条例制定に動かなかったのかと疑問に思う。 この「騒音おばさん」の悪質な嫌がらせは、約10年もの間、24時間と言っても過言ではないほど続けられたそうだ。 騒音おばさんの隣家の方が不眠や頭痛、めまいを起こし、約1か月の治療が必要だと診断されたから傷害容疑となって騒音おばさんがやっと逮捕された。 騒音おばさんの近隣の住民の方々は、何度も役所にこのひどい状況を訴えていた。 にもかかわらず、町は数十回にわたりおばさんに注意はしたものの、今の法律ではどうすることもできないと野放しにしていた。 だから長年の間、近隣の住民の方々が苦しみ続けた。 病院送りにされた方まで出てしまった。 町にとっては、ほんの一部のトラブルかもしれないが、あまりにも異常だし、騒音おばさんが逮捕される以前にもこの状況が何度もテレビなどで報道されただろう。 その時点で、騒音規制の条例制定の動きがあっても良かったはずだ! 条例制定は国会を通過しなくてもいいのだから、平群町はもっと早く対策ができたはずだ! 条例制定の動きがあるだけでも、騒音の抑止力になっていたかもしれない(騒音おばさんには通用しないかもしれないが・・・)。 2月1日に施行された、カラオケボックスやボウリング場などについて16歳未満の出入りを原則午後7時までとする大阪府の改正青少年健全育成条例は、規制が厳しすぎると思う。 しかし、奈良県平群町の騒音規制条例の場合は、条例があってしかるべきだ! かなり前から条例が出来ていても不思議ではなかった。 騒音おばさんの近隣住民にとって、騒音に悩まされた約10年という月日は、相当に長かったと思う。 今回の騒音規制条例案が制定に至って、今まで苦しみ続けてきた住民の方々が平穏に暮らせることを願うばかりである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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