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テーマ:今日のニュース(1446)
カテゴリ:法律、裁判にまつわる話
政府は今日、「放送法改正案」を閣議決定した。
捏造(ねつぞう)番組を流した放送局に対して総務相が再発防止計画を要求できる新たな行政処分などが盛り込まれ、行政側の権限が強まる内容となっている。 これは僕が危惧していたしていたことだ。 番組制作に国が介入するかもしれない。 この法改正案は、情報番組『発掘!あるある大事典2』での捏造問題に端を発したことである。 この番組は放送内容に真実が求められるので、捏造したことで番組やテレビ局などが非難されるのは当然だ。 しかし、一部のテレビ局や番組の不祥事で放送法改正の可能性が出てくるまでに騒動が発展するとは正直想像もしなかった。 菅義偉(すが・よしひで)総務大臣の「表現の自由が無制限ではない」という発言そのものは間違いではないと思う。 しかし、だからといって政府が表現の自由を弾圧することは納得できない。 このように放送法を改正すれば、ゆくゆくはオンエア(放映すること)する前に国が番組を検閲することにつながりかねない。 今回の法改正案がそのための一つのステップではないかという疑念を抱いてしまう。 また、報道番組など真実を必要とする番組だけでなく、バラエティ番組などにも捏造だの何だの“いちゃもん”をつけられるおそれがある。 たたでさえ青少年に悪影響だの何だの言われて放送に規制が多いのに、さらに政府が絡むことになれば、今よりもテレビ番組などが面白くなるのは明白だろう。 規制された番組ばかりになると、視聴者にとっても自分の目で善悪や正誤の区別をつける力が身に付かなくなるということでマイナスだと考える。 そして、下手をすれば国民のテレビ離れに拍車をかけることにもなりかねない。 政府に番組作りを優位に進められてはならない。 話は変わるが、ここ最近は悪法がよく制定されている。 昨年話題になった「電気用品安全法」は、リサイクル店が特に大打撃を受けるなどと大騒ぎになった。 これほど法律作成者が実社会を想定する想像力に欠けていると感じた法律も珍しい。 駐車違反をしても運転者が出頭しなかったり、反則金を支払わなければ、車の持ち主に責任が行くという「道路交通法」改正は、レンタカー業界が悲鳴を上げている。 この道路交通法は、そもそも処罰する対象を間違えている! 他にも、タクシー事業やバス事業の規制緩和で、事業者や運転手が過当競争で残酷な苦痛にさらされている。 最近は悪法ばかりできているような気がしてならない。 法案作成者はアホばっかりなのか?? もっと色々な状況を想定して法律を作れ! 少なくとも法律施行後に悪法だと気付いた時点で法律を元に戻すなりして見直せ! 毎度、法律を作ったら作りっぱなしではないか! とにかく、今回の放送法改正案の閣議決定は、表現の自由をがんじがらめにしてしまうおそれがある。 また、政府の意向で番組制作が規制されるおそれがある。 政府の番組への関与は絶対に許してはならない。 菅義偉総務大臣は会見で「“抜かずの宝刀”みたいな法律になるが・・・・・・」と言っているが、刀を抜かせる前に行政権が強まる放送法改正を阻止しなければならない。 野球で例えるならば、ホームベース上のクロスプレーで得点を防いでいるようではダメだ! 政府には1塁も踏ませてはならない!(既に出塁を許している感じだが・・・) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.04.07 11:37:01
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