|
テーマ:ニュース(99441)
カテゴリ:市場動向
中国の2015年太陽電池輸出額は146.8億ドルで前年比1.9%増加した。輸出価格が3.2%低下したものの、輸出数量が5.3%増加した。輸入は31.8億ドルで17.7%減少し、輸入量は8.1%減少、輸入価格は10.5%低下した。
2015年の世界の太陽電池モジュール生産量は60GWに達し、中国の太陽電池モジュール生産量は約43GWで、世界生産量の71.7%を占め、7年連続世界最大規模を継続している。中国の2015年の太陽光発電新規導入量は15GW程度で、ほぼ28GWが輸出されたことになり、輸出比率は65%と引き続き高水準を維持している。 中国の地域別輸出動向をみると、2015年の欧州の太陽光発電設置量は8.5GWで、中国の欧州向け太陽電池製品輸出額は22.4億ドルで輸出比率15.3%と前年の20.4%に比べて大幅に低下した。前年比減少の主な原因は、EUによる中国の太陽電池製品に対するアンチ・ダンピング規制にともなう貿易規制措置が影響した。 これに対し、中国はアジア向け輸出額が88.6億ドルで輸出額全体の6割以上と最大の比率を占め、前年比12.8%増加した。中国の南米新興市場向け輸出額は9.0億ドルで前年比84.2%と大幅に増加し、主要市場向け輸出の中で伸び率が最大で、輸出量は市場ニーズの約2.2GWに達した。 米国による中国の太陽電池製品に対する第2回目のアンチ・ダンピングと、カナダの太陽電池に対するアンチ・ダンピング警告の影響を受け、関税支払いのための高額保証金納付のため中国の太陽電池製品の北米市場向け輸出は21.8%減少し、中国の輸出全体に占める割合は12.6%に低下した。 また、中国は日本向け輸出が38.6億ドルで国別比率は26.3%と最大となったが、市場の飽和と導入補助削減の影響を受けて、前年比20.8%と大幅に減少した。インドの2022年の太陽光発電導入量100GWを目標にした「JNNSM(Jawaharlal Nehru National Solar Mission/ジャワハルラル・ネルー・ナショナル・ソーラー・ミッション」にともない、インド向け輸出は13.8億ドルで前年比162.5%増加と急伸し、中国の輸出に占める比率は9.4%に達した。英国向け輸出は5.7億ドルで36.4%減少と大幅に下がった。 なお、2016年は世界の太陽光発電導入量が引き続き増加すると予想される一方、中国内は設置量の新規増加分が19GWを突破して、累積発電容量は60GWを上回る見通し。このため、中国の太陽電池パネルおよびモジュールの輸出額は150億ドルを上回る見込みで、前年に比べて5%程度の増加が見込まれている。 市場動向の関連記事 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.04.12 16:05:34
コメント(0) | コメントを書く
[市場動向] カテゴリの最新記事
|