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テーマ:ニュース(99556)
カテゴリ:政府・自治体・関連機関
東京農工大学は、次世代太陽電池として注目されているペロブスカイト太陽電池分野で、熱安定な有機物であるグアニジンヨウ化水素酸塩が、ペロブスカイト太陽電池の主原料であるヨウ化鉛とは反応しないにもかかわらず、その代替材料として通常用いられるヨウ化スズとは反応して太陽電池として動作することを発見した。 熱的に安定なグアニジンヨウ化水素酸塩を用いることで熱分解の問題なしに真空蒸着できたもので、人体に有害な鉛を用いない、安全で安定なペロブスカイト太陽電池の研究開発の促進が期待される。 ペロブスカイト太陽電池は、現在主流のシリコン太陽電池にせまる高い太陽光エネルギーの変換効率と、安価というメリットがある一方で、主原料として、人体に有害な鉛や、有機物の中でも熱分解しやすいメチルアミンヨウ化水素酸塩などを用いているため、実用化に問題も抱えている。 ペロブスカイト太陽電池は近年急速に効率が向上し、世界中で盛んに研究されている。従来の太陽電池と比べて、安価で高効率なことから、次世代の太陽電池として期待されている。基本となる材料は無機物であるヨウ化鉛(PbI3)と有機物であるメチルアミンヨウ化水素酸塩(MAI)とを反応させたMAPbI3 というペロブスカイト構造をとる有機無機ハイブリッド材料。 現在、高効率化や高安定化、無毒化などの目的でこの材料の金属・有機物・ハロゲンをそれぞれ組替えた様々な材料が研究開発されている。こうした新規太陽電池材料の探索で検討されているハロゲン化アミン有機材料の一つ、グアニジンヨウ化水素酸塩は、ペロブスカイト太陽電池の主要材料であるヨウ化鉛とは反応しないことが報告され、あまり有力な材料とはされていない。
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Last updated
2017.07.11 11:16:41
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