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日本銀行から派遣されて経済学部の修士コースで学んでいたM君。
彼が修士論文を書かずに帰国したという。 試験を落として、修士論文を書くことができなくなったという。 。。。なんということだ。 実はたしか5年前に日銀から派遣されてきた人も試験を落としたという。 S田のおっちゃんと同じ年に経済学修士にいたらしいのだが、 びっくりするくらい成績がわるく何もできず、 しかし表向きにはそれをみせず、カッコウつけて派手な生活をして、ふたを開けてみると落第だったらしい。。。 その後、その方は日銀でマクロ政策を担当されているらしい。。。 うちの学校の経済学部では彼以来、 「だから日本の経済政策はだめなんだねえ。」とばかにされ続けてるらしい。S田のおっちゃんも日本がばかにされてくやしい思いをしている。 今回、M君が再び落第したことで S田のおっちゃんは 「ああ、また言われるわ。だから日本はあかんのやって」 と頭をかかえている。。。。 しかしながら、同じコースのF井が言うには、 M君の場合はちょっと事情が違うらしい。 「会社のほうが、人事異動の関係で6月末で帰国しろと。Mさんはそれじゃ修士論文が書けないから、なんとか7月末まで滞在を延ばしてくれと交渉したらしいんですけど、だめだと。それでMさん、学位とれないならもうどうでもいいやって、試験てきとうにやったらしいです」 もったいないな。。。 本人はやる気があったのに、会社の人事異動の都合とは。 日銀はいったいなんのためにM君を外国の大学院まで派遣したのか。 日銀に限らず、日本の企業からの派遣留学は、 こういうケースが多い。 R太郎君も8月中旬に帰国しなくてはならない。修士論文の締め切りが9月なので、おそらく日本に帰ってから仕上げることになる。 仕事をしながらの作業になるので、なかなか集中して論文に取り組むのは困難だ。 更に言えば、帰国してからの配属が、大学院で学んだことと関係ない場合が非常に多い。 例えば、数年前に経済官庁から派遣で経済学を学んだHさんは、帰国後それと関係ない国会対策の部署に配属された。 これが、留学経験者が外資に流れてしまう大きな要因なのだが、 日本の企業は、組織の運営に非常に重要なことと思っているらしく、見事なまでに学問とは関係ない部署に配属する。 また、学位を取ることが会社での昇進と全く関係がないところが多いため、企業派遣の人は学問に対するモティベーションが低いケースが多い。 いや、派遣された本人は最初やる気を持ってくるのだけれど、 人間そんなに強い生き物じゃない。 だんだん、「卒業できればいいかな」って感じになってくる。 それは当たり前のことだ。 M君のケースは極端だが、やる気のない企業派遣留学生が、 「日本人は組織では強いが、個人の能力が低い」 という、外国エリートからみた日本人のイメージを形成するのにどれほど貢献していることか。 要は、 企業は外国大学院への留学を、 語学留学と同程度にしか考えていない。 むしろ「日本的な会社のしきたり」を否定する「危険思想」を身に付けて帰ってくることを警戒し、帰ってきたらまず「しきたり」を思い出してもらうように配属する。 それがわかっているから、派遣されるほうも研究へのモティベーションが低い。 なんなのだ、これは。 こんな留学は単なる金の無駄遣いじゃないのか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2003年07月24日 21時47分08秒
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