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8月も下旬になり、わたしの生活も通常に戻ってきた。
そこで、夏休み特集としてやってきた「英国の大学経営:ああ,研究室...(--;)」は今日までとして、通常の日記に戻したいと思う。 結局あんまり予定通り書き進まなかった。。。 ほんとはもう1つ「夏休み特集」を用意していたくらいだったのだけれども。 ということで、「英国の大学経営:ああ,研究室...(--;)」については、今後10日に一回のペースで書いていくことにします。 それでは、今日は第一回「学生・教授連絡会議」が終わったところから。 わたしは第一回会議の結果が不満で、ヒュー・プレスコット教授と再び個人的に面談したいと考えた。しかし、その前に会議の結果をPhDの学生にe-mailで報告した。 会議で「博士課程用の研究室を議題として取り上げたこと」と、 「とりあえず、部屋にプリンターを導入することが検討されるようになったこと」 を淡々とメールに書いた。 1通の返事が来た。 マレーシア人、アラン(これは通称)からだった。 アランはわたしの先輩にあたる。博士課程のもう何年目だろう。。。 とにかくうちの学校にいる年数は長い。わたしが始めてここに来た年からもうえらそうにしていたから。 彼については、後日「かみぽこ異人交遊録」で書く。 その彼からのメールはこんな内容だった。 「かみぽこ。 『博士課程の研究室』は古くて新しい問題なのだ。 わたしたちのころから、研究室の数を増やしてほしいと何度も学部に要望してきた。 しかし、これまで1度たりとも学部がわれわれの要望をかなえてくれたことはなかったのだ。 部屋を1つ獲得するということは、他の教授陣との学部の予算の獲得合戦をするということを意味する。 そして、競争の相手が教授陣である以上、われわれが勝利する可能性は極めて低いということだ。 わたしの考えでは、教授陣に勝って予算を勝ち取るには、ただ博士候補生側から学部に陳情するだけではだめだ。われわれから何か学部に対して提案しなければならない。 例えば、博士候補生が共同で1つの研究プロジェクトを立ち上げるというような提案が必要だ。 しかし、たとえわれわれ博士候補生が学部に対して提案ができたとしても、それだけでは学部の予算はわれわれに回ってこないだろう。なぜなら、そもそも学部の予算総額が小さいからだ。ない袖は振れないということだ。 ならばどうしたらいいか。 外部にスポンサーを探すことだ。 新しい研究プロジェクトを立ち上げる提案を外部のスポンサーに対してする。 スポンサーは主に企業だが、プロジェクトの趣旨に賛同してもらって資金を得たら、 プロジェクトを「研究所」という形で立ち上げて、研究室も得る。 これはアメリカのIVYリーグ方式だ。 アメリカの大学では、このように外部のスポンサーから資金を得て新しい研究所を立ち上げる方式が多い。 調べてみるといい。」 アランからのメールは、この問題の本質をついた、 なかなか示唆に富んだものだった。 (続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2003年08月24日 08時55分33秒
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