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cozycoach@ Re:徳川忠長 兄家光の苦悩、将軍家の悲劇(感想)(11/20) いつも興味深い書物のまとめ・ご意見など…

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2021.04.03
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 人生100年時代という言葉が当然のように使われるようになってきました。

 ”「腸寿」で老いを防ぐ 寒暖差を乗りきる新養生法”(2020年1月 平凡社刊 松生 恒夫著)を読みました。

 長寿をまっとうするため不調を訴える人、特に腸のトラブルを抱える人に、長寿の要である腸を健康に保つためにはどうすればいいかを解説しています。

 2019年9月の住民基本台帳のデータでは、日本には100歳以上の人か6万9785人います。

 日本人の平均寿命は、2018年の厚労省資料では、男性81.25歳、女性87.32歳と、世界でもトップクラスの長寿となっています。

 長寿は腸寿でもあり、腸のコンディションがよい健康な人の国になっていることが分かります。

 人間の体には、健康を維持してくれるような機能が自然と備わっているのです。

 しかし、それは、体のコンディションが整っている時に限られまする。

 毎日のように、腸のトラブルをかかえた患者を診察していると、便秘や下痢など腸のコンディションが悪い人が多数存在し、年々、増加傾向にあることがよくわかるといいます。

 松生恒夫さんは1955年東京都生まれ、1980年に東京慈恵会医科大学を卒業し、同大学第三病院内科助手、松島病院大腸肛門病センター診察部長を経て、2004年1月より松生クリニック院長を務めています。

 医学博士、日本内科学会認定医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医、日本消化器病学会認定専門医で、腸寿に関する著書が多数あります。

 人間の体にはホメオスタシスという、恒常性を保つための大きな機能かあります。

 これは人間の体を常に一定の状態に保つことであり、たとえば、気温が上昇し、体温にも影響か出そうだと体か感じたら、汗を出して体温を調節します。

 さらに、体に病原菌などか侵入した際には、発熱、嘔吐、下痢などの症状が出現します。

 これはその病原菌に対して、体か反応している証明なのです。

 このように人間の体には、体内環境が変化したら、それを元の状態に戻そうとする機能か備わっています。

 恒常性は体内の水分、体温、血液やリンパ液などの浸透圧やpHなどをはじめ、病菌の排除や傷の修復、さらに加齢による体調の変化にまで及んでいます。

 2016年の国民生活基礎調査によると、日本には便秘に悩む人が、人口11000人当たり、女性で45.7人、男性で24.5人もいます。

 これは、国民のおおよそ500万人以上もの人が、腸のコンディションを損なっているということになります。

 腸のコンディションがよくなげれば、腸の病気にかかる可能性も必然的に高くなるでしょう。

 腸の病気にならないまでも、腸の不調、便秘、下痢などの症状は、精神面にまで影響をおよぼすことかあり、精神的な不調を生じさせてしまうことすらあります。

 さらに、最近の季節や気候の変動をみてみると、50年前とは明らかに異なっています。

 そして、この季節や気候の変動に、腸や体かついていけない人が多数存在します。

 このような状況がくるとは、誰もか予測しなかったことであり、病気の内容も変化してきているといいます。

 そこで、日々を健康に過ごすための方法を考えなくてはなりません。

 長寿をまっとうするために、四季のなかでどのように健康的に過ごすかについては、養生法という東洋医学の考え方があります。

 養生は生を養うことであり、人間の身体の状態を整えること、健康を増進すること、病気の自然治癒をうながすことなどを指します。

 養生法は、健康を維持したり健康を管理したりして長寿を全うするための方法の総称です。

 四季を通して健康を維持・管理し、いかに長寿をまっとうするかを説きます。

 戦国時代から後漢時代の中国では、戦争が相次ぎ、世が乱れ、世俗的になっていました。

 そうした世俗的な世から逃れるために、隠遁を重視したり無為自然を重視する老子や荘子などの思想が盛んになりました。

 その動きの中で、過度な飲食を慎み、規則正しい生活を重視した養生という考え方が生まれました。

 その後、養生は、疾病予防、強壮、老化防止などの手段として医学に取り入れられていきました。

 老子は養生として静をもって生を養うことを重んじ、静的な養生法として気功を提唱しました。

 孔子は静の養生と動の養生が有機的に結合したものを重んじ、動静結合を提唱しました。

 華佗は動をもって生を養うことを重んじ、運動主体の養生法を生み出し、中国の太極拳や日本の柔道・空手などに影響を与えました。

 日本では、貝原益軒により『養生訓』が書かれた江戸期からさかんに言われてきました。

 『養生訓』は1712年に福岡藩の儒学者、貝原益軒が83歳の時に書かれ、実体験に基づき健康法を解説しました。

 長寿を全うするための身体の養生だけでなく、精神の養生も説いているところに特徴があります。

 季節ごとの気温や湿度などの変化に合わせた体調の管理をすることにより、初めて健康な身体での長寿が得られるものとします。

 すべてが自身の実体験で、益軒の妻もそのままに実践し、晩年も夫婦で福岡から京都など物見遊山の旅に出かけるなど、仲睦まじく長生きしたといいます。

 しかし、気候も生活も劇的に変わるいま、その考えだけでは十分とはいえません。

 不調を訴える人、特に腸のトラブルを抱える人が急増するなか、長寿の要である腸を健康に保つためにはどうすればいいかが重要になっています。

 そこで、本書では、これまでの養生法と比較して、最近の季節・気候にあわせた食生活や日常生活について、いまのところ判明している範囲内で良い方法を提案したいといいます。

 この100年の間に、日本の平均気温は1度以上も上昇しています。

 さらに2019年は、10月に入っても都心の最高気温か夏日を記録してさえいます。

 そして10月12日から13日にかけて日本を襲った超大型の台風19号は、いままでの経験では考えられないほどの大雨を降らせました。

 このような気候の変化か激しい状況下で、季節を通して、快適に健康的に過ごすにはどうしたらよいか、というテーマで書いたのが本書だそうです。

 腸のコンディションを整えるということは、体の恒常性を保ち健康で長生きするために非常に重要です。

 腸が健康であることは、元気で長生きにつながり、長寿イコール腸寿と呼んでよいといえるでしょう。

 小腸は複雑に絡み合っていて、大腸は上下左右に小腸を囲んでいます。

 重力に逆らって食べ物を送らなければならないため、筋肉や腸管が収縮する蠕動運動や分節運動が必要になってきます。

 腸の動きが悪くなってくると、消化吸収や排泄といった腸の働きが低下し、本来、排泄されなければならない不要な老廃物や毒素が長期にわたって体内に溜まることになります。

 下腹部の張りや腹痛の原因になっているだけでなく、便秘をはじめニキビや肌荒れなどの肌トラブルも引き起こします。

 1日に2回しか食べない欠食やダイエットに共通しているのは、食物繊維の不足です。

 食事の量が減ることで、食物繊維の摂取量も減ってしまいます。

 食物繊維には、水に溶けやすい水溶性食物繊維と溶けにくい不溶性食物繊維があります。

 前者は小腸における吸収を穏やかにして血糖値の上昇を抑えたり、コレステロールを吸着して対外へ排出したりします。

 後者は排便をスムーズにしたり、同時に有害物質を排出して大腸がんのリスクを下げてくれたりします。

 腸は自律神経によって支配され、体が冷えると自律神経の中の交感神経が優位になり、腸の動きや働きが停滞します。

 また、交感神経が優位になると、血流が悪化して腸の血流量も減り、腸管運動が低下してしまいます。

 腸管免疫力という言葉があるように、腸には体全体の約7割の免疫細胞が集まっています。

 腸の不調によって免疫力も低下し、例えば風邪をひきやすくなり、万病の元にもなっています。

 そこで、腸を温める腸温活が必要であり、体の内外から腸を温めるには、入浴、運動、食事など、さまざまな方法があります。

 入浴でもっとも効果的に腸を温められるのは半身浴であり、運動をするならウォーキングがお勧めです。

 食事でいえば腸に有効な食べ物をとることで、代表的なものはオリーブオイルなどです。

 本書を通じて、最近の季節や気候の変動に対して、新たな養生法を知って、日本の四季を通した食材を見直すことで、上手に良好な腸ライフを手に入れていただければ幸いとのことです。

はじめに/序 章 まずは腸を知ることから/第1章 気候の変化に〝腸〟も悲鳴を上げている/第2章 唱えられてきた養生法とは/第3章 季節のここを注意しよう/第4章 春バテ・秋バテに起きやすい胃症状/第5章 高温多湿による食の変化に対応する/第6章 キーワードは「腸冷え」を防ぐこと/終 章 新たな養生法を知って〝腸寿〟を目指そう/あとがき





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Last updated  2021.04.03 09:10:13
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